12月15日(木)「舞台と客席の間に ―― ホール入り4日目」

12月15日のなのはな

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 ウィンターコンサートまで残り3日となり、本番が近づき、緊張感も高まります。
 今日は、ホールでの2回目の通し練習をしました。
 午後からの通しへ向けて、午前中は、出はけの確認や、曲を踊るときの気持ちを共通認識することを、全体で行いました。

 後半の最初に演奏する『ドラムライン』では、2部が始まるに当たって、これから物語がはじまります、という気持ちで向かい迫力ある演奏をすることや、『ザ・シード』は、種という意味だから、植物の清涼な感じを持ち希望のある気持ちで踊るということなどを、改めてお父さんが話してくれて、その時間がありがたかったです。

 なのはなのコンサートでは、出はけは、とても重要な役割を果たしています。

 

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 1つの場面がおわり、次の踊り手や奏者が動き出すまでの間。役者が話し出すまでの間。いつも、そこにしかないピンポイントの瞬間が必ずあって、曲と劇とをつなぐ大切なもので、あゆちゃんが、全員の気持ちが揃うまで、細部まで見てくれました。

 あゆちゃんが、
「コンサートで高いパフォーマンスをすることができたら、誰かを喜ばせることや楽しませることに繋がって、今後の人生でも、そういうふうにしていけるんだよ。今このときのパフォーマンスが、みんなの人生そのものになっていくんだよ」
 と、話してくれました。

 この言葉を聞いて、私は、自分の気持ちにスイッチが入りました。
 改めて自分たちが、これからどう生きていくべきか、来てくれるお客さんはどういう自分たちの姿を求めて来てくれるのか、そのことを意識することができて、自分から離れた気持ちでいることができました。

 今までのように人の中に隠れて自分の存在を消すのではなくて、自分から誰かを楽しませることや喜ばせることができるような自分になっていきたい、だから、みんなとここで、今の自分ができる最高のパフォーマンスで、お客さんに楽しんでいってもらうんだ! という強い気持ちになりました。

 

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 あゆちゃんは、コーラスやダンスではけるときも、「あなたに見せましたよ」とお客さんに笑顔を向けることを意識することを、いつも言ってくれます。

 私は、このとき、強く実感したとがありました。
 このコンサートをすること、音楽を表現することは、お客さんと演奏している側のコミュニケーションで、その間にあるものだということです。
 コミュニケーションをとる=誰かを喜ばせる、楽しませる、幸せにすること、なのだと思いました。
 そう思うと、1曲、1曲に、強く思い入れがあって、どの曲も大事にして、この気持ちを届けたい、伝えたい、という気持ちが湧いてきました。
 今日の午前は、そのことを意識して、心の目でお客さんを見て、ではけの確認ができたことが貴重な時間でした。

 

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〈コンサートでは、移動しながら叩く鉄琴、ベルリラも登場します〉

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 この午前の時間を通して、午後には、前後半の通しに挑みました。
 オープニングの曲となる『スカイフォール』では、(例え、空が落ちてこようとも、ここにいる仲間と整然と立ち向かおう)という気持ちでいることができて、振りを踊る身体にも、いつもよりも力が入りました。

 周りのみんなと、舞台裏を走っている瞬間や、コーラスの声が大きく強く響くなかで、みんなと一つになっているのを感じました。
 その後のコーラス曲でも、その曲の魅力を引き出せるように、その曲にあった笑顔、気持ちを強く出すことができました。

 

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『エンジェルス』では、(今、幸せです)という気持ちと表情、『インビジブルマン』ではいたずらっぽいようなコミカルさを表現することを意識することができて、目の前にお客さんがいたら、楽しんでくれているだろうな、と想像を膨らませました。
 そういう気持ちで向かうと、楽しくて、自分たちがコンサートをする意味を感じました。

 クライマックスの『リカバリー』では、劇のラストと繋がって、「自分自身の回復を自分でデザインするんだ」と、これから生きていく気持ちの勢いや感動を、お客さんに伝える気持ちをもって踊っていると、涙が出そうになりました。

 

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〈通し練習のあとには、照明も含め全体での改善点を、お父さん、お母さんを中心に舞台で確認します〉

 

「伝えたい」その気持ちが、どんどん気持ちも身体も、覚醒させてくれます。
 残りの3日間、心の目でお客さんを見て、伝えることを第一に、自分から離れて、気持ちを強く持って、真剣にみんなと向かいます。

(ほし)