12月4日(月)「細部の質を高め、アドリブのない舞台に」

12月4日のなのはな

 前日の通し稽古で見つかった課題を、晩と午前の練習で集中的に改善して、今週末、2度目の通し稽古に、全員で気持ちを揃えて向かいました。

 この日の通し稽古では、これまでよりも進化した点がありました。それは、衣裳です。より本番に近い形になるようにということで、衣裳部の子たちが中心となって、衣裳セットの段取り、着替えの流れを見直して、全員が気持ちよく、きれいに衣裳が着られる仕組みを考えてくれました。

 通し稽古が始まる前、全員でその仕組みを共通認識しました。
「まず、衣裳の基本として1番大切なことは、衣裳は回すものであること」
 このことが1番大事だと話してくれました。

 

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〈午前のはじめにリビングで、衣裳部からの説明があり、打ち合わせを行いました〉

 

 23曲の演奏、ダンスのなかで、衣裳もよりダンスを引き立たせる大切なアイテム。大人数ダンスが多い分、衣裳の数も多いけれど、その数々の衣裳をみんなで回して使うことで、何曲ものダンスを色鮮やかに作り上げることができます。

 自分が使用した衣裳をキープし続けるのではなく、使ったら元に戻すなどして、みんなで使う衣裳であることを意識して着替えをしていこうと、再統一をしました。また、ホールの実際の控え室をイメージして、着替えスペースの配置も本番と同じになるようにしました。

 演劇、演奏、ダンスはもちろん、そういったステージをより華やかにするために必須アイテムの衣裳にもしっかり重きをおいて、みんなでよりよくしていくために改善できることは改善して、もっと良いステージを一人ひとりが責任をもって作っていこうという気持ちで、通し稽古に向かえたことが嬉しかったです。

 実際、通しが始まってから、衣裳の早着替えなどが何度もありました。これまでは何着もの衣裳がかさばってしまって、若干の混乱、混雑が起きてしまっていた部分も、この日は自分自身も含めて、着替えスペース全体が整然としている空気を感じました。

 曲ごとに、何の衣裳が必要でその衣裳がどこにあるのかが明確なため、必然的に着替えに手間取る時間も少なくなって、衣裳も手早く、美しく着ることができて、そうなるとより気持ちもつくって、ステージに上がることができました。

 ダンスをどんなにきれいに踊ろうと思っても、まずはそういう小さな基本的なことや細部の詰めがどれだけできているかで、ダンスの質も気持ちも変わってくるのかもしれないと感じました。

 

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 前半から後半への切り替わりの着替えも、全員がこれまでよりも早く着替えてスタンバイできるようになっていて、あゆちゃんも、「衣裳が早く着られるようになってきたね」と言ってくれました。

 後半、わたしは着替えのヘルプに入っていました。アンサンブルの『フェアリー・ストーリーズ』の演奏後から、次の『オテアルミア』までの曲間に、かにちゃんが次のシーンに登場する、視床下部役の衣裳に着替えます。

 前日の通しではこの着替えが上手くいかず、間に合わせることができませんでした。その反省を活かして、昨晩にかにちゃんと衣裳の早着替えの作戦会議を立てて、さらに頭の中でも何度もシュミレーションをしました。かにちゃんもより早く着替えられるように、衣裳の加工もしていて、この日は作戦が上手くいくか、とても緊張していました。

『フェアリー・ストーリーズ』が終わって、かにちゃんが衣裳スペースにはけてきたとき、心の中で気合いを入れて、何度も頭の中でシュミレーションしたことを一瞬で再び思い出して、動きました。身につける小物がいくつもありましたが、それらもかにちゃんと事前に役割分担をして、1つずつ確実に付けていきました。お互いの動きや考えていることが作戦通りそのままに進んでいるのを感じ、やっているときは無我夢中だったけれど、すべてが予想通りにスムーズでした。

 全部の衣裳が着替え終わって、かにちゃんがさっとステージに向かって去っていきました。時間は、前回の通しよりも遙かに余裕を持てていました。かにちゃんの後ろ姿に心の中でガッツポーズを取ったのと同時に、わたしも気持ちを切り替えて、心を劇の中へ戻していきました。

 

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 この日は衣裳の着替えが前回よりも遙かにスムーズになっていて、その分だけ、劇の世界に入り込めているのを感じました。特にラストシーンに向かうにつれて、役者の台詞がこれまで以上に心の中に落ちてくるものがあって、この脚本ができたときにお母さんが、「これはお父さんがみんなに書いてくれた、回復の道しるべだよ」と話してくださった言葉を思い出して、自分事として深く落とし込みたいと思いました。

 ラストの曲『リカバリー』は、踊っていてもこれまでになく気持ちが入りました。周りで踊っている仲間からも同じ空気を感じ、この感覚をもっともっと高めていきたいと強く感じました。

 通し後、衣裳の片付けや数チェックも紛失物もなく、最後まで気持ちよく終わらせることができました。衣裳を見てくれるお母さんからも、「衣裳も全体的に良くなってきている」と話してくださいました。

 今日、特に改善して力を入れた衣裳。今回上手くいったことはこれからも継続していけるように、わたしも責任をもって、衣裳を大切に美しく扱っていきたいです。そして衣裳だけでなく、この2日間の通し稽古で見つかった自分自身の課題を残りの1週間でできる高いレベルまで詰めて、今よりももっと進化した状態で、ホール入りを迎えたいです。

 残された時間、1日1日を「やり切った」と思えるように、最後まで諦めずにみんなの中で向かっていきます。

(るりこ)

 

***

 

 12月に入り、いよいよホール入りの日が近づいてきました。
 1回1回の練習が、本番だと思って練習する。そのことをみんなで意識して、本番とほぼ同じタイムスケジュールのもと、通し練習をしました。

 今回の通しには、大竹さん、かりんちゃん、卒業生ののぞみちゃんと娘のゆりちゃん、たくさんの人がなのはなに帰ってきてくれて、よりにぎやかになってうれしかったです。通しを見てくれる大切なお客さんに向けて、常に魅せる意識と緊張感を持ってできてよい機会となりました。

 土日と2日続けての通し練習。土曜日には、今までできていたところができていなかったり、衣裳がきちんと管理できてなかったりして、改善点が多くあったと思います。

 しかし、お父さんやお母さん、あゆちゃんが言ってくれた、気持ちがゆるくなっているということを聞いて、それから次の日の通しへの気持ちがガラっと変わりました。

 すべてはきれいに見せるため、よりわかりやすくするために修正していきます。
 お客さんからどこを切り取られても、魅せられるようなステージにするため、細かな修正点も実はものすごく大事なんだと感じました。土曜日にはできなかったところも、通しの後に確認し修正することで、次の日の通しでは改善することができました。

 今日の通しでは、『シード』という曲で、かりんちゃんと初めて一緒に踊ることができうれしかったです。本番にまた帰ってきてくれるのが楽しみです。

 

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 ダンスも演劇も、身体に入ってきて、流れもスムーズになってきました。まだ課題はあります。深く感動するまでに至らないのはまだ雑味があるからだと思います。

 だからこそ、一回一回本番だと思って全力で向かわなければ意味がないのだと思います。

 ステージに立つ前から、表現者としての責任を持ち、衣裳や楽器、すべてのセリフ、動きに責任を持って向かう。その意識をもっと高く持って臨まなければよいステージは作れないんだということを今回の通しでは実感しました。お父さんが、
「すべてがアドリブではなく、予定調和でなければいけない」
 と言われていたように、すべてを予定通りで、何回やっても同じことができるようにしたいです。

 ホール入りまで、残り1週間。今できること、直すべきことは徹底的にクリアしていき、
感動した! と言ってもらえるようなステージになるべく、本番に向かっていきます。

 寒さも吹き飛ばすような、笑いと感動を与えられる、そんなステージをみせられるよう、これからも練習していきたいです。

(さき)