
11月27日のなのはな
まだまだ改善点はあるけれど、みんなで気持ちを研ぎ澄ましコンサートへ向かっていく、という思いが色濃くなり、一歩前へ進むことのできた1日だった、そんなふうに思います。
午前中には、今日お仕事へ行っていた人をのぞいては、ほとんど全員が揃っての通し練習を行いました。

物語に登場する様々なキャラクターの衣装も着々と決まってきています。人体を旅する今回のウィンターコンサートでは、マクロファージ、ヘルパーT細胞、メモリーB細胞などの細胞たちや、大脳新皮質、大脳辺縁系といった脳を構成する各部など、さまざまなキャラクターが登場します。そして、主人公たちを見守る謎の生物も……。身体の中ならではの、現実から離れた不思議な形や色が魅力的です。
通し練習のたびに衣装の調整が進み、各場面の色がはっきりしてきました。

そして、今回の物語の鍵を握る登場人物の演技も、セリフの抑揚や緩急が色鮮やかになっていたり、細かに追加された言葉、逆に削った言葉もあり、演劇も日々進化しています。
また、衣装部やダンス部の人が中心となり、着替えスペースをより使いやすく整理された形に保てるよう、システムを作り、呼びかけをしてくれたため、以前よりも全体が落ち着いて着替えをできるようになりました。
通しを終えて、いつもより少し遅めの昼食をとり、午後からはみんなでリビングに集まります。コンサート冒頭から順に、練習や修正が必要な箇所を確認していきました。夕方から夜にかけては、それを踏まえての練習です。大人数で練習するものから個人的な調整まで。舞台裏の役割や、出はけ、着替えの段取り、演奏の熟練度など、様々な反省点はあります。そうしたことを、もっと洗練されたものにして、透明な気持ちで、もっと脚本の世界に入り、物語を伝えられるようになりたいです。
一緒に練習していた人と解散して、ふと、1日が終わろうとしていることに気づくと、夜と夜をつないでいるように思え、あっという間の日々です。それは寂しくはなく、ただ、コンサートへ向かいながら、いつも人にみせる自分、良い人生を作る自分、回復した自分を、みんなと作り高めていく、この時間を、少しでも深く暖かいものにしていきたいです。