
11月26日のなのはな
第7弾となる今回の音楽合宿。ピンマイクをつけて通し稽古をするなど、音響などもより本番に近いかたちになってきました。はやいもので、音楽合宿も残り2回。演劇、ダンス、楽器も毎日、分刻みで時間を有効的に使い、みんなで練習を進めています。
日曜日の通しに向け、午前にはコンサート後半の、演劇のみの通しをしました。
新しくなった脚本で通す練習は初めてで、曲の入れ替えもあり、少しいつもとは流れが違っていました。やはり通しをすると、できているところ、できていないところがはっきりし、課題が見つかってよかったです。
ただ、この通しが、今後の演劇練習に大きな影響を与えることになるとは、そのときは思いませんでした。
午後には、午前に行った通しについての反省会があり、お父さんから大事なことを教えてもらいました。それは、
「ウォッチャーになって、人のセリフを聞いて安心してはいけない。ずっと話しているほうを見ているだけなのは、演技していないことと同じだ。ステージに出たときから、伝えるぞという気満々で出ないと伝わらないし、恥ずかしさで気持ちが前に飛んでこなくなる」
ということです。
そのとき、今までは話しているほうばかり見て、難しい顔をして立っている構図のワンパターンになってしまっていました。けれど、それはある意味自分のセリフとか、自分の動きしか考えられていなくて、他の人が話しているセリフに対しての感情が、全く表現できていなかったと思います。
一番大事なのは「気持ち」で、「伝えたい」という意志を持って常にプレイヤーでなくてはならない。今日、お父さんに演劇を見てもらってそのことに気づかされました。
それは、普段の生活でも同じなのだと思います。普段の生活がステージに出てはダメで、意識的に変えなくてはいけないと感じました。
まずは、今一度、相手が話す一つひとつのセリフに対し、自分の気持ちをアフレコとして心の中で言いながら、その役になりきって、ありのままの意志を表現できるようにしたいと思います。
そして、他の人が言っていることが、自分の動きや表情を見てわかるようにしたいです。
ウインターコンサートまでのカウントダウンは、日に日に進んでいきます。
「ホールでやる本番は1日ですが、今日の通しも明日の通しも、今が本番だ」
とお父さんは教えてくれました。
一回一回本番と思い、これで終わりでもいいくらい、全力を出し切りたいです。
演劇練習もまだまだここから、いくらでもよいかたちにできます。絶対によくなるんだと信じて、演劇メンバーと日々考え、試行錯誤しながらいいものを作っていきます。
(さき)
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卒業生のしほちゃんが帰ってきてくれて、しほちゃんと一緒にダンス練習を行いました。
今日、練習をしたのは、『リカバリー』と『ザ・シード』でした。
振り入れ以来、しほちゃんと一緒に練習をする機会はほとんどなかったけれど、『リカバリー』のダンスを、みんなの中ですぐに溶け込み、洗練された動作で美しく踊るしほちゃんが、格好よかったです。
しほちゃんは、古吉野でみんなと練習できるわずかな時間を、アーティスティックな気持ちを研ぎ澄ませて、大切に使っていることが感じられました。私もしほちゃんと同じように、毎日の延長ではなく、いつも気持ちを切り替えて、尖らせた気持ちで練習に向かいたいと、思いました。
『ザ・シード』の練習では、フォーメーションや振りの確認をしたあと、あゆちゃんに全体のダンスを見てもらいました。
そこで、今の私たちに気持ちの面で、まだまだ足りていない部分があることを教えてもらいました。
『ザ・シード』は、ハートピーのセラピストであるあきこさんの娘さん、かりんちゃんが中央で踊る構成になっています。あゆちゃんやゆりかちゃんが、かりんちゃんから送られてきた動画が、本当に素敵だと教えてくれました。
そのことを聞いてすぐに、夏休みにかりんちゃんが帰ってきてくれたとき、みんなの前で披露してくれたコンテンポラリーダンスや、かりんちゃんの真剣さ、日常から切り離して表現する姿が、思い浮かびました。
振付けは違っていても、かりんちゃんと私たちは、同じ舞台で表現をします。私たちの存在が、かりんちゃんをさらに引き立て、大人数の気持ちが揃っていることの迫力を、出さなければならない、と思いました。
植物が意志を持っていて、どんなに押しつぶされたとしても、何度だって起き上がり生きようとする様が表現されている、この曲は、私たちに深く重なっています。
ダンスも、コーラスも、気持ちを強く前に出す曲だと、感じます。みんなの気持ちが揃って、一つの表現をすることができれば、見る人にとって、迫るもの、強く心に訴えかけるものがあるだろう、と思います。
改めて、曲を聴きこみ、歌詞を読み込み、自分なりにこの曲が伝えたいもの、自分と重なるものをしっかりと捉えて、表現できるようになっていきたいと思いました。
明日も、卒業生のしほちゃんと一緒に向かっていける通し練習があります。私たちにとって本番のたった1回を、大切に向かっていけるように、気持ちも整えていきたいです。
(りんね)
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午後から、バンドメンバーは音楽室に全員集合! 1曲1曲を密に合わせていきました。
残り2回になった音楽合宿、一瞬一瞬の時間を大切に積み上げていこうと、みんなで言い合って朝食のときから気持ちを高めていました。
合わせでは、「ここでは誰の音を立てて演奏するか」と意識を揃えたり、音の出だし、リズムなどについても共通認識をした上で、曲の一部を切り出して繰り返し合わせたりしました。
気になるところを言い合ったりして細かく追求していく作業はシビアで、でもみんなで一つの音を求めていくその時間が、奥深く楽しかったです。
合わせている中で、自分の出来ているところ、出来ていないところがよりはっきりとし、もっと焦点をさだめて練習していきたいなと感じました。
夕方には体育館に楽器をセットし、お父さんに、もう一度、1曲1曲の楽器のバランスを見てもらいました。
お父さんが見てくださって、さらに本番を意識した音にしていきました。
全曲確認をして、1曲1曲を大切に、何を伝えたい曲かを考えながら練習できた時間が嬉しかったです。
本番が近づくにつれて、古吉野なのはなの空気に、気持ちのいい緊張感や、細かな真剣さが感じられます。
自分も空気を作る一人として、毎日をよりいい時間にしたいと思いました。
(まなか)