11月24日(木)「日々の成功体験を積み重ねて ――『わかば』太鼓練習」

11月24日のなのはな

 次回の通しをより良いものにするために――。
 昨日のウィインターコンサート通し稽古を経て、全体、もしくは個々で浮かび上がった課題を改善するために、集中的にダンス、コーラス、マーチング演奏の練習を時間を区切って進めました。

 初めの1時間は、大人数ダンス3曲をコーラスを歌いながらでも、ダンスもしっかり踊って迫力が出せるように、パートごとのバディに分かれて、音の確認をし直しました。
 コーラスだけ抜き取ったら歌える。ダンスの振りだけに集中したら、間違えずに踊れる。だけど両方を合わせると、どちらかが中途半端になってしまう。そういう状況からいち早く抜け出したくて、みんなと、「今日の練習で必ずできるようになるんだ」という気持ちで向かいました。

 先日のダンス練習のときに、お父さんから、
「例え今は音が外れてしまってもよいから、大きな声で歌いながら踊る練習をした方が良いよ。本番だけ歌いながら踊ろうと思っても、今、大きな声を出せていないとできないよ」
 とアドバイスをもらいました。そのこともあり、この日はまずは大きな声で歌うことをバディのみんなと徹底してやりました。

 すると、(音が合ってるかな?)と周りを窺って小さな声で歌っていたときよりも、大きな声を出している方が自然と身体の動きのメリハリもはっきりとついてきて、歌いながら踊るのが難しいと思っていた振りでも、思いがけずクリアしていました。一度、たった一度でもその感覚が掴めると、それ以降も歌って踊ることが身体になじんでいたことがとても嬉しかったです。

 

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〈体育館では、演劇の練習も集中して行いました〉

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 バディで練習をしていると、それぞれの苦手な部分をお互いにカバーし合うように、「そこはわたしわかるよ!」と教え合うことができます。だから恥ずかしがらずに、「ここが苦手なんだ」と言うことができるし、反対に自分がわかっている部分は惜しみなく伝え合うことができて、誰一人残さずに、みんなで一緒に解決して良くなっていこうという空気がとてもとても嬉しかったです。

 だんだんとコーラスも入って、動きも揃ってくると、その場にいた仲間と気持ちが一つになっているのを感じました。この素敵なコーラスを、そしてダンスを、これまで積み上げてきたものを少しも余らせることなく、本番で最大限に発揮したいなと思いました。
 予定していた1時間半は過ぎ去るように経ってしまって、まだまだ練習したい部分があるけれど、今日習得できた部分は、必ず、次の通しでは表現できるようになっていたいです。

 後半の1時間は個人練習になりました。昨日の通しで出た、個人個人の課題。それらをピックアップして、1つひとつ潰していくための時間です。
 わたしは昨日の通しで出た課題として、ウィンターコンサートで演奏する、勝央金時太鼓の『わかば』という曲で、「宮太鼓パートの叩き方を揃えたほうが良いね」と、お父さんからアドバイスをもらい、この時間はメンバーで揃って太鼓の練習時間をもらいました。

 

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 まずは自分たちがどう見えるのかを客観的に知るために、通し稽古で撮影した映像をみて、自分たちの癖を自覚しました。それから実際に叩いて練習をしたのですが、お父さんも来てくださって、宮太鼓パートのアクセントを回していく部分を見てくれました。

 まず、アクセントで強く叩く瞬間、バチを振り上げるときに上に伸び上がった姿勢を1番きれいに見せるには、上に伸び上がることも大切だけれど、下に下がること、つまり腰をしっかりと落とすことで落差をつけられることを教えてもらいました。

 それから、きれいな形を身体に入れるために、ゆっくりのテンポでアクセントを回していきました。お父さんが段階ごとに、「次は振り下ろすときに肩を意識してみよう」「次は握力を10から5にしてバチを握ってみよう」と、ポイントを教えてくださいました。

 わたしは太鼓を叩いていて、肩が重たい感じがし、叩く瞬間の伸び上がる感覚がいまいち掴めていないと感じていました。ですが今日、練習をするにつれ、だんだんと叩く瞬間、自分の身体のどこに一瞬の力を入れたらよいのかが掴めてきた気がしました。

 

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 この部分のメロディは4人で8分音符を2音ずつに分け、アクセントで回していくのですが、そのリズムも乱れやすいです。そこを解消するために、お父さんが、「太鼓を叩くのをやめて、口で言ってみよう」と言いました。自分がアクセントのときだけ、「ダダ」と強めに言い、あとは強弱をはっきりつけて小さな声で歌います。太鼓を叩いていると、つい自分のことに必死になってしまって、周りを音を聞く余裕が持てていなかったけれど、声に出していうことで、全体のリズムも感じることができて、そのなかでの自分の役割というものがわかりました。

 右手だけで打つ練習、強弱をはっきりつけるために敢えて力を抜いて叩く練習など、お父さんがわたしたちのレベルに合わせて、練習方法も変えてくれて、リズム、形が少しずつ変わっていくのを感じました。最後には、「じゃあ、バチを上げた瞬間、腕を耳につけて」とお父さんが言いました。

 伸び上がる瞬間に止めをつけること、腰を落とすこと、振り下ろしたときの肩、バチを真上に上げること、握力……。約30分の練習時間でお父さんが教えてくださったこと、すべてに全神経を注いで、その上でバチを振り上げたときに腕をしっかりと耳につけることを意識して、叩きました。そうすると、これまで重たい、硬いと感じていた自分の身体の何かが変わって、伸び上がりやすい、腕が軽くなったような感覚がありました。

 

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 お父さんが、「古吉野で練習をするときは、リズムと形を重点的にやっていったら良いよ」と話してくださいました。今日、お父さんに見てもらって修正した部分、習得できたと感じた感覚を忘れないように、これから毎日、宮太鼓パートで集まって、ウィンターコンサートまで練習をしていこうと決めました。

 ウィンターコンサートまでやるべきことがたくさんあって、焦る気持ちも出てきました。でも今日の練習のように、1つでも、「今日はこれができるようになった」という小さな成功体験を確実に積み上げていって、みんなと支え合って、毎日少しでも前進していけたらいいなと思います。

(るりこ)

 

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〈午後からは、ウィンターコンサートの舞台背景制作に向けて、倉庫からパネルを取り出し、みんなで運びました。歴代のコンサートで使ってきたパネルを、新しい舞台背景へ作り変えていきます〉

 

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〈パネル運びのあとは、ササゲの収穫へ。2枚の畑をまわり、今、収穫期を迎えている莢を一通りとりました。1畝を見終えるころには、米袋1.5袋分になるほど収穫することができました〉

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〈たけちゃんも畑に来て応援してくれました!〉
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〈冬キャベツも大収穫です〉