「今日も本番」 みつき

11月23日

 雨の音で、目が覚めました。朝食前に畑に出ることはできなかったけれど、室内で、今日の通し稽古のための衣装作りを進めることができました。
 今日は祝日だし、思う存分、通し稽古をやっていいよ、と空が伝えてくれているようでした。

 食堂へ行くと、黒板に今回のテーマが、簡潔に書かれてありました。「今日も本番」。
 加えて、お父さんが、「ウォッチャーになってはいけない。自分が出ていないところでも、常に演じているプレイヤーでいるんだよ」と話してくださいました。
 いくつもの言葉をいただいて、勇気と気合がどんどんふくらんでいきました。今の自分の状態がどうであっても、へたくそでも、精一杯で出し切ろうと思えました。

 11月23日の13時、古吉野体育館での『なのはなファミリー ウィンターコンサート』が始まりました。
 オープニングの『スカイフォール』が始まったとき、なんだかいつもの自分とは違う、何者かになっている感覚に包まれました。
 みんなで作った衣装、キラキラ輝く青紫色のスカイチュールもすごく綺麗で、気持ちがしゃきっとして、誇らしくなりました。いつもお母さんや衣装部さんが細部まで考えて見てくださるように、わたしたち全員で衣装を美しく着こなすことの大切さも、感じました。

 通し稽古のなかで「ああ、うまくいかなかった」と、顔をしかめたくなる場面がいくつかありました。
 この課題が、今のわたしにとって、本当の課題なのだろうなと感じます。今日、精一杯でぶつかった舞台だから、ちゃんと目の当たりにすることが出来た、これからに繋がる、大切な課題です。
 次の通し稽古では、この課題を絶対に良くします。

 特に、『Prophets Song』では、もやもやが残りました。昨日まであゆちゃんに見ていただいて揃えたところが、100パーセントの形で出し切ることができませんでした。列がばらついてしまったり、自分のクセが出てしまいました。
 今日の精一杯、と書きましたが、振り返ってみて、これが自分の精一杯だとは思わないし、思いたくはないです。
 わたしたちは、こんなものじゃない。生活をずっと共にしている仲間のみんなとだから、見せることができる境地まで、もっともっとできるはずだ、と感じました。
 みんなと掲げ続けている目標を形にすることができるよう、こころも身体も、もっと厳しく作りなおします。

 お父さんお母さんが、改善点を挙げてくださった時間も、ありがたかったです。
 お父さんが、「ここはこうやって言って動くんだよ」と、演劇のシーンでは、その場で実際に動いて改善点を教えてくださいました。お父さんが動き出すと、リビングがたちまち舞台へと変化して、みんなでお腹を抱えて笑ってしまいました。
 また、お母さんが、「お父さんに言われるだけじゃなくて、自分たちからも、思ったこととか意見言わないとだめだよ」と、問いかけてくださいました。
                                        
 言葉でも姿勢でも、どこでもいくらでも吸収させていただける環境にあって、それでわたしは「愛情にあふれた思い出ファイル」を何ページも何ページも増やしていけるんだなあと思うと、涙が出るほどにうれしいです。
 立ち上がって、ちゃんとプレイヤーとして走っていきます。