11月20日(日)「揃った瞬間、伝わった瞬間」

11月20日のなのはな

 ウィンターコンサート当日まで、数えるほどになってしまった日曜日が、時間の流れは淡々と、しかし中身濃く、過ぎていきました。
 これからは、他の人に見てもらいながら練習する機会よりも、個人練習、一人ひとりの意識が大切になる時間が多くなっていくよ。あゆちゃんが、朝に、そう話してくれました。自分の役割を果たしながら、みんなで練習や準備をする時間を目一杯楽しみ、進んでいきたいです。

 

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 午前には、『シヴァーズ』のコーラスの振り付けと、プロフェッツソングのダンス練習をしました。
 コーラスの振りは、角度や手の動作のタイミングを揃えました。『シヴァーズ』は、役者が踊る曲ですが、コーラスのみんなもダンサー後ろで半円状に広がり、振りをしながらコーラスを歌います。

 

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 お互いに見合って、タイミングがずれているところやポーズの角度、手の叩き方など、美しい形に揃えられるようにと、みんなで見合って揃えていく時間が嬉しかったです。
 最後は、ダンサーのみんなとコーラスのみんなで合わせました。ダンスは、りゅうさんとひでゆきさんも踊ります。ステージが華やかになるように、みんなで作り上げていく時間が、とても楽しいです。

 コーラスの振りの練習のあとは、あゆちゃんに『ザ・プロフェッツ・ソング』のダンスを見てもらいました。
 『プロフェッツ・ソング』は、隊列ダンスで、フラダンスのステップを踏みながら進みます。

 

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 自分が前に出すぎたり、引っ込みすぎたり、隣の人が見えすぎていたら、感覚を研ぎ澄ませて、隣の人の気持ちを読み取って間隔をとる。揃う一点をみんなで見据えて、無言の会話をしながら、とあゆちゃんが伝えてくれました。

 1列を3人から4人ほどで作っているのですが、真ん中の人が両隣の人をリードしていく担当で、両端の人は、真ん中の人の気持ちを汲むのだと、あゆちゃんが教えてくれて、隣の人に、ここだよねと揃う一点を確実に見つけて、一緒に勇ましく一歩一歩ステップを踏んでいくと、自分の気持ちも前に出しやすく、こうしたダンス練習を通して気持ちを成長させていきたいと思いました。

 

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 どのダンスでも、みんなで揃っていることが美しい、そのことを思って練習しています。
 みんなとだから出せる隊列ダンスの迫力があると信じ、勇ましく、力強く踊りたいです。

(ふみ)

 

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 なのはなのコンサートといえばダンス、楽器演奏、そして演劇!
 お父さん、お母さん、みんなの試行錯誤を経て、ほとんど完成となった脚本。

 今日の午後は、改訂・加筆を通した、大切な思い入れのある現時点の脚本で、劇のみの通し練習をしました。
 意味の通じにくい部分はないか、演劇の動きなど細かな部分を、お父さんに見てもらい、どうしたらいいかをしっかりと教えてもらいました。

 昨日の通しよりも、良いものに。お仕事組さんもいてくれる貴重な時間を大切に。私は、このことを特に意識して練習へ向かいました。

 

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 私は初めての演劇。ドキドキ…ドキドキ…うまくできるかな、不安はありました。ですが、演じるには内向きな気持ちにはなっていられない!
 内向きな気持ちは捨てて、堂々とした強い気持ちで……いこうとしました。私は最初、言い合いをしている、ある2人の間に入ってセリフを言うのですが、いざ出るとなると、どうしたら良いか分からず、キョロキョロ・フラフラ。照れが出てしまい、みんなのように堂々とセリフを言うことができませんでした。
    
 そんな私にお父さんが、
「目線は空中の一点を見つめる」「ストップモーションを大切にする」
 ということや、ここのセリフでこう動く、などということを教えてくださり、チンプンカンプンだったものが、理解できるように。(もうできる)そう確信しました。

 

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 ですが甘かった……そう簡単ではありませんでした。実際やってみると動きが流れたり、目線が泳いだりしてしまい、とても難しかったです。何回もやり直しをして、少し気持ちが折れそうになってしまった瞬間もありました。でも、お父さんだけでなく、お母さんやあゆちゃん、同じシーンに出ている役者さんがアドバイスしてくれ、見ているみんなも笑顔で見守ってくれ、(頑張ろう)と気を取り直して。

『ももか』だった心を『物語の登場人物』の心に改めて変えてセリフ、動きをしました。すると、みんなの顔がさらにパッと明るく光りました! 出来ました! まだまだブラッシュアップは必要ですが、演劇に近づくことが出来たのです。笑ってくれました。通じた……伝わった……そのことをものすごく実感し、嬉しかったです。自分でもできるんだ、ということも感じ、安心もしました。伝わったときの感覚を感じられる演劇の楽しさも、改めて感じることが出来ました。

 

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 そのあとも、順番に見てもらい、主役の子の心に希望を与える重要なシーンも、
「ゆっくりと動くところ、止まるところ、サッとするところ、そのメリハリをつけることが大事」
 と教えてもらい、最初のように心を『ももか』から切り離して演じることが出来ました。

 他のみんなも、シーンを順番に通していきました。シーンに出ないときは、客席側から見ていたのですが、みんなみんな、初めから堂々と役になり切ってセリフを発し、笑いを取るようなシーンも恥ずかしがらず堂々と、感動するシーンは凛とした表情で演じていて、その姿がとてもキラキラしていて格好よかったし、脚本を自分で読むよりも、さらに心に響きました。そのあとにお父さんに細部まで教えてもらうと、より良いものにチェンジ。少しの工夫で、場面のイメージが変わりました。

 

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 今日の午後だけでも、劇が大きく変わったのではないかと思います。次回の通しは、この演劇に楽器演奏とダンス、一部の衣装も入る予定なので、もっと華やかに……ものすごく楽しみです!

 出来たものが出来なくなってしまわないように、練習のたびにプラスにできるように、個人でもバディでも時間を作り、しっかり練習していきたいです。

 毎日、毎日いろいろな部分がブラッシュアップされ、より良いものに変化していく練習が本当に楽しいし、見てくれている人の心に少しでも伝わったのではと感じると、自分の心にも明かりが灯された感じがし、幸せな気持ちになります。

 みんなと作り上げるコンサート。見る人に希望を持ってもらえるようなものができるように、楽しみながら頑張ります。

(ももか)