【11月号⑧】「初めての担当野菜」ももか

   
「いつ発表されますか?」「何になるんだろう……」

 何かの秋冬野菜の担当になれると知った日から約一か月間、毎日のようにワクワク・ドキドキし、しつこいくらいスタッフさんに聞いていました。そのくらい野菜のお母さんになれることを楽しみに、楽しみにしていました。

 こんなにも私が楽しみにしていた理由・きっかけは、夏野菜の担当をそれぞれ持っていた皆の姿があったからで、その野菜のことを大切に大切に思い、時間を見つけては手入れをしてあげたり、異変があればすぐに調べたり聞いたりして対処したりと、質のいい野菜を作るため努力している姿がかっこよかったからであり、またその子が前向きな明るい気持ちでいるほどに野菜の質や量もよくなって、人と野菜が以心伝心のように繋がっていることが、繋がれるのは生き物同士でしか不可能と思っていた私には凄く新鮮で、面白く感じたからです。

 そして、遂に秋冬野菜の体制が発表されることになり、私は担当野菜が何になるのか楽しみで胸を躍らせていたし、担当になったもののことをたくさん知ろうというやる気を出して、待ちきれない思いでいました。

 お父さんが、チーム、野菜の順で発表してくれました。ほかの子の名前などを読み上げている間、私はもう胸がどきどきとして張り裂けそうになったし、なぜかにやにやが止まりませんでした。

「やよい、のん、ももか……」
(きたっ!)呼ばれました。

 背筋が一気に伸びたのを感じました。チームの後には、 「セロリ、新ハウス・崖崩れハウス。黒大豆……」

 待ちにまった野菜が発表され、私はセロリ、春菊、黒大豆、白大豆、小豆、ささげ、サツマイモ、里芋、ポポーの担当になったのです。特にサツマイモを担当してみたいと思っていた私は、担当になれたことで、天にも上るような気持ちになり嬉しかったです。

  
 発表のあとは、チームのみんなとチーム名や野菜の暦を書いたり、これからの記録ノートをつくったりしました。

 野菜の暦は、まったく野菜の手入れや収穫時期などを知らない私には「?」が一杯で難しかったのですが、りなちゃんに教えてもらいながら一緒に考え、ほんの少しだけれど野菜の知識が増え、嬉しかったです。

 発表された日から、私は夏野菜のときに憧れた皆のようになるために毎日見回りをし、分からないことがあったら調べると楽しみながら、(いいお母さんになるぞ!)(元気に育ってね)という優しい心でみんなの力を借りながら育てています。

 そして、担当の野菜が元気だと自分も自然と元気になれることを体感し、今まで分からなかった植物と通じ合えるということを知りました。

 まだまだ、この野菜たちのお母さんにはなり切れていないので、これから、もっともっと野菜の気持ちを読んで寄り添っていけるようになりたいです。  元気に育て、野菜たちよ!

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―― 今月の畑情報 ――

  
  白菜、キャベツ、ブロッコリー、ミズナ、ダイコン、カブ,セロリなど、秋冬野菜の植え付け・種まきラッシュ到来!

 1600株の白菜を植え付けました

 水菜の収穫が始まりました