10月14日
今朝は、なんだかいつもと違う朝でした。
遠くがぼんやりとする、濃い霧が出ていました。全身がミストに包まれるのがみずみずしくて、しばらく足を止めて、目をつむったりしていました。
その霧のなかでも、昇ってきた太陽が、いつもよりもまぶしく、はっきりとした金色に見えました。
お父さんの誕生日が始まったよ、と教えてくれているようでした。
お父さん、お誕生日おめでとうございます。
いつも、大きく受け入れてくださって、見守ってくださって、本当にありがとうございます。
苦しくて苦しくて、なんで生まれたんだろうと、わたしには、絶対に明るい未来なんてないと、ずっと思っていました。
毎晩、部屋の窓を開けて、空や明かりのともる家を眺めて、なぜわたしはひとりぼっちなのか、誰か気づいて欲しい、と願っていました。
明日なんて一生来なければいいのに、そう思って涙を拭いて、眠りについていました。
なのはなに来て初めて、お父さんお母さんが、わたしを見つけてくださいました。
ぼろぼろのわたしに、お父さんは、「絶対にみつきは変われるよ」と、じっと目を見て、はっきりおっしゃってくださいました。
お父さんと話していると、涙が流れてきます。
今までのどに詰まっていた何かが、全部こみ上げてくるようです。お父さんになら、なんでも理解してもらえると、心と身体が分かっているのだと思います。
お父さんもご存じの通り、わたしは次第に泣き虫になりました。
でも、それは全部うれしい涙です。
「僕は、15・16歳の時に、苦しくて苦しくて、死んでやろうかと思っていた」
「けれど、月夜を眺めているとき、きっとこの苦しみは自分だけじゃない、絶対に、同じように苦しんでいる誰かがどこかにも居るだろう、と思ったんだ」
僕もみんなも同じなんだよと、お父さんは話してくださいます。
それをお聞きしたとき、わたし自身や周りのみんなが今ここに存在することに、心の底から、奇跡のようなものを感じました。
お父さんが、絶対に諦めない。喜んで苦しみ抜いて、ここから抜けられる方法を見つけ出す。その志を、昔と全く変わらずに持ち続けている姿が、この世界の誰よりも、かっこいいです。
お父さんが居てくださったから、今のわたしがあります。
同じように苦しんでいる仲間の希望になれるよう、使命を持って生きていけることが、幸せです。
なのはなのみつきで、お父さんお母さんの子供でいられることが、幸せです。大好きです。