「お米が歌う」 ななほ

9月26日

 お米が歌うとしたら、どんな風に歌うのでしょう?

 ワサワサワサ、バサバサバサ。
 秋風に揺られて、あるいは私たちの手に揺られてお米が歌っていると、心が満たされます。

 2022年のなのはなの稲刈りも今日でおしまい。そう思うと少し寂しいような、1年の間でも短い秋が過ぎてしまうような気持ちにもなるのですが、自分たちで育てたお米をみんなで手刈りし、新米をいただけるこの季節が大好きです。

 今日はここ数日で一番、天気がよく暖かくて、まさに稲刈り日和でした。
 お父さんとお母さん、みんなが集まっての手刈り。

 今年、手刈りしたのは紫黒米の田んぼだったのですが、下の畑ではあゆちゃんがコンバインに乗って機械刈りをし、そのそばからまえちゃんたちが、なるあしを立てていて、刈ったお米は古吉野のグラウンドへと運ばれます。

 5月の播種がついこの間のことのように感じるのですが、その間にお米は芽を出し、背丈がぐんと伸びて、たくさんの子孫を残しました。

 4株ずつ刈ると、もうこれ以上持ちきれないと言うくらい、片手にギッシリと稲束が握られて、大豊作でした。

 今の時代、稲刈りと言えば機械刈りが当たり前なのですが、こうして、自分たちの田んぼで自分たちの育てたお米を、手刈りし、ハゼ干しし、脱穀、精米と工程を追って、いただけることが嬉しいです。

 手刈りをしていてもみんなの集中した楽しい空気に私も力が湧いてきました。お父さんが企画してくれた稲結び選手権もよりいっそう、やる気が湧いて、2回戦目では2位になることもできて嬉しかったです。

 空がよく晴れて、斜面の栗の木のそばに赤とんぼが止まっていて、夕方に近づくにつれて空気が優しくなり、夕日が浮かんで辺りがオレンジ色にほんのりと染まる景色。

 最後、田んぼの上から見たハゼ干しされたお米のスケールの大きさに、(ああ、日本人でよかったな)(なのはなでこういう経験をできるのはなんて恵まれたことなんだろう)と感じました。

 コンバインに乗れるお父さんやあゆちゃん、永禮さんがいたり、もうすでに籾摺り機のプロフェッショナルとなっているさくらちゃんがいたり、本当にみんなの力で生かされているなと感じます。

 なのはなではいつも、何をしていても1人でやると言うことがなくて、常にお互い様の関係や協力し合う関係があって、その関係を通して自分がどう行きたいかとか、どう思って成長していきたいかを考えさせてもらえることがありがたいなと思います。

 話は変わりますが、夜に版画教室のみんなと、お父さんとお母さんの所へ行って、完成した作品を講評していただきました。

 お父さんから、
「全体的な印象とか色合い、構図のバランスは良いけれど、1つ、残念なことは花が下に向いていること」
 と教えていただき、改めて作品を作るときは、何を表現したいかを常に意識して考えたいなと思いました。

 実際にモデルとした花が下を向いていたとしても、全部の花が下を向いていたら全体的な印象が暗くなってしまう。

 お父さんが、
「全ての作品は美しくなければならない。時には汚い中に美しさが生まれることもある」
 と話してくださり、もっと、怖がらずに挑戦して作品を作りたいなと思いました。

 改めて、お父さんにアドバイスをいただいたり、作品の美しさ、求める気持ちについて考えるきっかけをもらえたことが嬉しかったし、次に作りたい作品も少しずつイメージが明確になってきて楽しみです。