「散策」 あんな

9月4日

 さきちゃんといとちゃんが帰ってきてくれて、久しぶりに会ったり、言葉を交わしたりできてよかったです。
 いとちゃんが川で、「元気?」とさりげなく声をかけてくれて、私のことちゃんと覚えていてくれたんだなと思って、嬉しく懐かしく思いました。
 さきちゃんは、桃が美味しかったこと、桃を知り合いの人が驚いていたことなど、声をかけてくれて私に伝えてくれて、嬉しかったです。

 昨日は蛇淵の滝に出かけました。
 お宝鑑定団の、お父さんチームの「三歩太郎の歯ブラシセット」とか、「大蛇の乳の塊」とか、その発想力とパフォーマンス力が本当にすごいなと、舌を巻く思いでした。みんなを楽しませるとか、喜ばせるとか、サービス精神や、優しさ、利他心といったものを強く感じました。

 そして今朝、朝食のコメントで、るりこちゃんは、実は、お宝を考えたのはお父さんだったということを話してくれて、お父さんがそれをまた鑑定して鑑定価格を覆したりしていたというのを聞いて、そのことにまた驚いてみんなで笑って面白かったのですが、お父さんは自作自演して楽しませて盛り上げてくれたんだなと思ったのと、お父さんのユーモアとか発想力が本当にすごいなと、うまく表現できないのですが熟練された大人らしさだなと思って、自分もそういうふうになりたいと思いました。

 私はあゆちゃんチームだったのですが、色の出る石を集めて、あゆちゃんが、「大蛇が人間に化けるときのメイク道具」というのをプレゼンしてくれて、それも本当に素敵だなと思って、そういうふうに面白い発想でみんなを楽しませられるようになりたいと、そういう利他心を持ちたいと、昨日はそのときにも思いました。

 昨日は「さるなし」の話が出て、さるなしのことは知っていたのですが、そこまで詳しくは知らなくて、見てみたいな、食べてみたいなと思いました。
 今日、畑からの帰り際、ななほちゃんが、「さるなしがある」と教えてくれて、見たら、キウイのようなものが10メートルくらいの樹に絡みついていて、実がたくさんついていました。一番低い位置で、12段の脚立で届くかどうか……、というくらいの高さだったので、明日12段の脚立を持ってきて採ろうと話しています。

 しかし、今、さるなしの画像を調べて見てみると、毛が無くて緑色をしていて、今日見たものは、どちらかというとキウイに似てもう少し大きくて(5センチくらい)茶色くて毛が生えているように見えて、ちょっと心配なのですが、是非さるなしだったらいいなと思うし、明日採ってみたいです。

 樹が鬱蒼としてしまっていて、藪をかき分けて入っていくような感じなのですが、よく見ると、栗の樹も、何本もあることを、ななほちゃんたちが教えてくれました。普段、私は桃しか見ていなくて、山のほうに目を向けていなかったので、気づかなかったのですが、そういう目で山のほうを見ると、西側だけでなく、南側の山は栗の樹が何本も並んでいて、大きい実の栗もあれば小さい実の栗もあって、ちょっとした栗林ではないかと思いました。

 また、そんなふうに、作業終わりにみんなで畑の山側の外周を歩いて行った最後には、一番道路側のはなよめの樹のところで、「ここには毎年アケビがあるよ」とななほちゃんが言ってくれて、見るとアケビが今年も実をつけていました。
 みんなとプチ散策をしたのが新鮮な景色でした。散策といっても、畑の端なのですが、草刈りや桃の手入れなど作業で頭と心が占められていると、上に目を向けることがなかったなと思いました。
 いろいろ見つける目を持つななほちゃんが素敵だなと思いました。

 また、17aと26aには、毎年、今の時期になると、桃の樹にムカゴが幾つも絡みついていて、山の幸が豊かだなと思います。

 今日は選果ハウスの片付けと掃除を終えることができて、ウレタンもすべて洗って干すことができて、決着がついた感じが嬉しかったです。今日は糖度計の返却やお礼の桃もお送りすることができました。まだ、桃が冷蔵庫に3回分くらいあるのですが、またウレタンの取り込みもあるのですが、気持ちに区切りがついたようで、なんだかさっぱりした気持ちで、今日から剪定を始めることができてよかったです。

 今年の反省として(主観的なのですが)、「剪定が甘かった」というのがあって、去年の秋季剪定も冬剪定もかなり甘かったので、今期の秋季剪定と冬季剪定は本気モードでしっかり手抜かりなくやりたいと思っています。今日は17aの加納岩を進めて、5年生の樹を4本終えました。
 樹によって、品種によって、畑によって、1本ごとに樹勢が違うので、桃の状態を汲んで、適切な程度の剪定をする、もしくはしない樹もあるのですが、進めていきたいです。