【7月号⑬】「歌って、踊って、仲間と作る南国のユートピア―― 大好きなお父さんへ、 フラダンスショーをプレゼント ――」みつき

第2回なのはなケニーモナークフェスティバル開催!体育館が南の島となり、全 8 チームか らお父さんへ、フラダンスショーが送られました。この日のためにダンスはもちろん、衣装 や演出、小道具などもそれぞれのチームで工夫し、準備をしてきました。

  
 六月十九日は、父の日。わたしたちの大好きな、なのはなのお父さんに、フラダンスショーをプレゼントしました。

 その名も「ケニー・モナーク・フェスティバル」。今回が二度目の開催で、わたしは、初めての参加でした。

 会場に入ると、そこは、古吉野の体育館ではありませんでした。

 そう、わたしたちは、南国にやって来ていたのです! ハイビスカスはもちろん、青々とした葉が茂ったアーチが登場。その脇にはなんと、フラミンゴの姿も!

 集まってきたみんなの衣装からも、目が離せませんでした。色とりどりのレイや、ふわふわの腰みのやフラスカート……。後ろでは波の音が聞こえてきそうなくらい、誰もがうきうきとしてしまう、南国の装いです。こころもからだも、準備は万端! 

■「お父さんマニア」

 あれ? カラフルなTシャツにジーンズ、スニーカー。なんだか南国らしくない? ちょっと不思議な四人組が、ステージに駆けてきました。

 四人組の正体は「お父さんマニア」。お父さんが笑った瞬間の白い歯を見るためにみんなで何をするべきか、あれこれとアイデアを出し合うのですが、なかなか良いものが浮かびません。さあどうする? 田植え? 料理の鉄人? …ジャガイモ掘り!?

お父さんマニアの4人組が、会の進行やオープニングを寸劇で盛り上げてくれました!

  
 なおちゃんの鋭いツッコミと一緒に、わたしたちも「なんでやねん!」と言いたくなってしまうような、でも「わかるわかる!」とも共感出来てしまうし、笑いが止まらなかったです。オープニングの寸劇であることを忘れてしまうほど、夢中になってしまいました。

 お父さんマニアの四人組、やっと行き着いた答えは、「フラダンス」でした! さあ、わたしたちも笑って、お父さんも笑って! ケニー・モナーク・フェスティバル、開幕です。

 前半のトップバッターは、『ハワイアン・アイズ』のチームです。

 ゆったりしている曲ですが、覚える振付けが多く、なのはなのフラダンス曲の中では、難易度は高めなのです。

のびのびと、穏やかに踊っているみんなの様子からは、まったく気がつかなかったし、るりこちゃんからは、「みんなで、振付けの解読表を見ながら覚えた」という裏話も聞かせてもらえて、凄いなあと感じました。

 続いて『タフワフワイ』のチームです。

 一人ひとりが手に持っているマラカス、「ウリウリ」がとても印象的でした。ちさとちゃんが持っているものを除いて、ほかのみんなのものは、すべて手作り! ジャラジャラとした音の正体は、なのはな産のササゲ豆。持ち手はペットボトルをペンキで塗って作り、飾りはレイや藁などを使ったそうです。

 なのはなにあるもので本物そっくりに出来上がっていることに驚いたし、わたしも持って踊ってみたい! と身体がうずうずしました。

 
  
 続いて『テレへ』のチームです。

 曲が流れだすなり、他の曲とは異なる、独特の雰囲気が漂いました。しっとりしているようだけれど、動きには俊敏さがあって、強くて優しい大人の女性を想像させられます。胸元にはクラフトテープで手作りしたという飾りが付けられていて、とっても上品。

 ダンスの構成も、メンバーの四人がそれぞれソロを踊る場面があり、普段見られない四人の姿を見ることができました。

■みんなで回りましょう

 前半のラストは『エフリ・マコウ』のチームです。

 わたしは、ゆりかちゃんやまなかちゃんと一緒に、このチームのメンバーとして出演させていただきました。

 この『エフリ・マコウ』は、「みんなで回りましょう」という意味で、現地のハワイでは、この曲が流れるとみんなが踊りだす! というくらい、親しまれている曲なのだと、ゆりかちゃんから教えていただきました。
  

色鮮やかなムームー衣装を着て『エフリ・マコウ』

  
 曲の一番は「回りましょう」、二番は「前へ進みましょう」、三番は「後ろへ進みましょう」という歌詞です。歌詞の通り、回ったり、前後へ進む振付けがあるのですが、至ってシンプルで、覚えやすい振付けです。

 そこで、メンバーのみんなで、いくつかオリジナルのパフォーマンスを取り入れることにしました。
  

■とびっきりのサプライズ

 南国らしさたっぷりのヤシの木の背景を利用して、顔をひょっこり出してみたり、お父さんお母さんに、トロピカルジュースをプレゼントしてみたり!

 このトロピカルジュースの小道具は、みんなで手作りしました。ゆりかちゃんが見つけて来てくれた、丸い木の輪。黄色に塗れば、たちまちパイナップルに変身! まなかちゃんが持って来てくれたボトルは、切って組み立てて接着すれば、高級感のあるグラスに変身! 中にカラーセロハンを詰め込んで、ストローやパラソルを刺して、最後はスーパーボールやアヒルのおもちゃで飾りつけしました。見ただけでのどが渇いてしまう、とってもかわいいトロピカルジュースが完成!

曲の中で、お父さんお母さんに手渡したとき、口を開けて驚いてくださっていて、笑顔で受け取ってくださいました。これだけではなく、最後には、とびっきりのサプライズを用意しました。

 会場のみんなが立ち上がって、お父さんお母さんを囲むように、手を繋いで円になります。

「みんな、手を繋いで、歌って踊りましょう。ユートピアを、わたしたちで作りましょう」

 という替え歌もまなかちゃんが作ってくれて、みんなで歌いました。

 体育館いっぱいに大きく広がった円は、わたしには大家族があって、大勢の仲間がいてくれることを、感じさせてくれました。そして、その円の中心にいる、お父さんお母さんに向けられた、みんなの気持ちが、自分にもぶわっと伝わってきました。

「もう、大満足だよ!」という、お父さんお母さんのひとことが、これ以上ないくらいに、うれしかったです。
  

休憩時間には桃メンバーのみんなが作った桃のコンポートゼリーもいただきました

 

 前半の部は終了し、続いて、後半の部に入ります。後半のトップバッターは『ワカワカ』のチームです。

「やってみよう」という意味の『ワカワカ』ですが、今回のショーでは「若若」という意味の、若返りソングになりました!

 青とオレンジの鮮やかな衣装や可愛らしい三つ編みのヘアに整えたメンバーが、次々とフォーメーションを変化させていくのがとても楽しくて、ボリューム満点の演出でした。
  

『ワカワカ』で若返りソング

 

 そのほか、「若返る〜若返る〜」という合言葉を唱えてくれたり、とびきりフレッシュな「ワカワカポーズ」で締めくくり。

 お父さんも、「若返りました!」と即答してくださっていて、わたしもワカワカパワーに元気をもらいました。

続いて、『カノホナピリカイ』のチームです。  

 カノホナピリカイとは「海辺の家」という意味です。いつも、この場所に戻ってきたい。そんなふるさとに想い馳せる気持ちが込められていました。

   
 消えてしまいそうなくらい、儚くて美しい、白を基調とした衣装。ダンスで回るたび、みんなのスカートがふわりと揺れます。動きのひとつひとつが大切にされていて、このなのはなファミリー、お父さんや仲間を大切に思う気持ちなのだろうなと感じることができて、心があたたかくなりました。

 続いて『トードソング』のチームです。
  

カエルになって『トード・ソング』

   
 ステージに現れたのは、なんとも可愛らしいカエルちゃんたち! 頭の飾りや緑とオレンジの色合い、カエルらしさがありつつも、とってもポップです。
   

 忘れてはいけないのが、この曲のダンスです。「カエルの歌」という意味だけあって、屈んで、ぴょこぴょこと跳ねる振付けが何度も出てくるのです。足腰が鍛えられそうな、息が上がってしまいそうな、なかなか激しいダンスですが、みんなの表情はイキイキとしていて、元気にあふれていました。

 いっしょに加わって踊りたくなってしまうくらいにわくわくする、カエルちゃんたちのパフォーマンスでした。

 後半のラストは、『トゥトゥキ』のチームです。

 戦隊ものを意識したという、一人ひとりがそれぞれの色をもった衣装が、最後にふさわしい鮮やかさです。

 腰を使ったノリノリのダンスに合わせて、こちらも身体の揺れや、手拍子が止まりません。フラダンスを初めて踊る、あきなちゃんや、ポイボール初挑戦のまっちゃんも、完璧にこなしていて、楽しそうに披露している姿が見せてもらえて、とてもうれしかったです。
  

『フラガール』

 
■私が欲しかった答え

 ケニー・モナーク・フェスティバル、最後は、会場のみんなで『フラガール』を踊って、締めくくりです。

 なのはなのフラダンスの始まりと言われる、この『フラガール』。

 このときのため、毎晩、体育館に集まって、練習をしました。間奏では、れいこちゃんが一輪車で演技もしてくれて、今のなのはなの子、全員でしかできない『フラガール』になりました。

 わたしの周りには、伝えようと願い合う仲間がいる。わたしたちの笑顔の先には、伝えたいと願うひと、お父さんお母さんが居る。そのことが、なんてうれしくて、しあわせなのだろうと感じました。
  

大好きなお父さんへ、思い思いのポーズ!

  
 なのはなに来たわたしに、お父さんが教えてくださいました。「幸せは、人と人の間にしかないんだ」。

 今まで、ずっとわからなかった、わたしが欲しかった答えは、まさしくこれでした。人との幸せを感じながら生きていく、それが生きる理由なのだと知ることができた今を、本当にうれしく思います。

 お父さんの笑顔と白い歯を見ることができて、みんなの笑顔も見ることができて、南国のユートピアが、宝物になりました! お父さん、だいすきです!