【7月号⑪】「タマネギ・ニンニクの大豊作」よしみ

  
 なのはなで育てている野菜の中でも、特に長期間、畑に滞在する野菜、そう、タマネギとニンニクです。じっくりと畑で育った二つの野菜たちが、ようやく収穫されるときがやってきました。五月末にタマネギ、六月初めにはニンニクの全収穫を行い、タマネギとニンニク担当のれいこちゃんとさくらちゃんと一緒に、私も収穫に入らせていただけて、とても嬉しかったです。

 まずはタマネギの収穫です。収穫当日、山畑上の畑に行くと、ズラッと並ぶタマネギの姿が目に飛び込んできました。タマネギの下葉が少し枯れてきていて、これが収穫ができる目安なんだよと、れいこちゃんが教えてくれました。数日間、ずっと晴れの日が続いていたので土もしっかり乾いていて、加えて、その日は午後から雨予報だったので、この午前の時間が、収穫できる絶好のチャンスだったと思います。

  
  
 収穫はペアを作って二人で向かい合わせになり、一畝に五条植わっているタマネギを引っこ抜きながらコンテナに入れていく、というやり方で進めていきました。

 まず、収穫を始める前に、れいこちゃんが提案してくれて、「優しく丁寧にとるぞ!!」とみんなで三唱してから始めました。この三唱のおかげで、タマネギを傷つけないように全員で共通して意識することができたなあと思います。

 私は、さやちゃんとペアになってタマネギを収穫していきました。土がフカフカだったのでタマネギもすぐに引っこ抜くことができ、スポンッ!! スポンッ!! とどんどん収穫できるのが、とても気持ちが良かったです。今年のタマネギは「アトン」と「ネオアース」という二つの品種があり、れいこちゃんがその二つの品種の特徴について話してくれました。

 ネオアースのほうが育てている間も病気に強く、育てやすさはネオアースのほうが良いみたいです。一方アトンは病気になりやすかったみたいですが、収穫してみるとアトンの方が球が大きくて、二つともそれぞれ良いところを持っていて、比べてみると違いが分かって面白いなあと思いました。
  
 今回、収穫するときには、コンテナに入れる量を全て統一しました。コンテナに八割ほどタマネギを入れると、一杯が約十キロほどです。この入れる量を同じにすることで収量の計算もしやすいし、何より一人でも持ち運びできる重さなので作業性も良くなって、本当にれいこちゃんのアイディアがナイスアイディアだったなと思います。 

 全ての収穫が終わり、最後に黒マルチを回収していると、雨がポツポツと降り出してきました。雨が降り出す前にタマネギをすべて古吉野まで持って帰ることができて、良かったなあと思います。今年のタマネギは例年よりも大きく、腐っているものなどもほとんどなくて、本当に品質の良いタマネギでした。

 粘土質の土でタマネギを育てるのは難しいそうなのですが、畑にもみ殻を入れたり、畝を高畝にすることで水はけも良くなり、質の良いタマネギが収穫できたのではないかと、お父さんが話してくださって、タマネギが大豊作で、すごく嬉しかったです。

 次はニンニクの収穫です。ニンニクは今年、第二鉄塔畑で約千株を育てていました。全体的に、ニンニクも良い時期に収穫できたのではないかと思います。
     
 ニンニクもタマネギ同様、軽い力でもスポスポと引っこ抜くことができました。私はさくらちゃんとペアになって収穫していったのですが、 収穫をしていると少しずつ二人の息があってきて、スピードもどんどん速くなっていったのを感じ、スピード感のある作業は楽しいなと改めて思いました。収穫した側からニンニクの良い香りがしてきて、真っ白で美しいニンニクが本当に綺麗で嬉しかったです。
  
 タマネギもニンニクも、収穫したあとは、保存性も良くできるように中庭で、天日干しをしています。しっかり干して、品質の良い状態で保存ができるようにしたいなと思いました。私はタマネギもニンニクも大好きで、これからまた毎日の食事に登場するのがとても楽しみです。