【7月号⑧】「愛で溢れたナス畑 ―― みんなの力でツヤツヤのナス ――」せいこ

  
 滝川横、滝川奥畑で、元気にスクスク育っているナス。その数、九百四十五株。今月からは、収穫も始まりました!

 最近の毎日の収量は、平均して五十キロほど。先日の雨上がりには一日で百キロを超えたこともあり、毎朝、大収穫しています。

 毎朝、ツヤツヤ、ピカピカのナスがたくさん入ったコンテナをみる度に、胸がいっぱいになります。みんなで広い広い畑を走り回る追肥リレーや、どこまでも美しさを求めて行った支柱立て、そして、エクセル線張り。一人では絶対に出来ないスケール感で、畑が作られ、ナスがたくさん実っているのは、みんなの力のおかげ以外のなにものでもなく、感謝の気持ちでいっぱいです。

 今月行った大きな手入れとしては、エクセル線張りの作業がありました。
      
 今年のナスの支柱は、横竹の代わりにエクセル線を張って、大きくなったナスの枝を誘引できるようにしています。作業に入ったメンバーは七人。

 エクセル線を両端の縦竹に取り付ける役割の四人と、間の縦竹とエクセル線とをスズランテープで結んで行く役割の三人に分かれ、それぞれが職人のように仕事を極めながら、十アール以上ある畑のエクセル線張りを、わずか二時間半で終えられた時は、とても嬉しかったです。

 横竹が無い分、空間が広いナス畑は、どこか近未来的で、アートのように美しいし、それをみんなで創造した時間が、夢のように楽しかったです。
  
  
 最近、私がナスの手入れで好きな作業は、水やりです。ナスの水やりは、晴れが続く日は、ほぼ毎日、週に六回行います。

 三時間ある作業時間を目一杯使って、まりのちゃんと一緒に、百メートルのホースを引き回しながら、ナスに水をたっぷり与えていると、すごくダイナミックな気分になります。水やりが好きな理由として、もう一つ挙げられるのは、片方の手でホースを持ちながら、もう片方の手でできる手入れがたくさんあるということです。

 ある時は、病気の葉を摘んだり、ある時は、脇芽をかいたり。近日中に雨予報が続く日は、株周りだけでも草を取ったりもします。こまめな手入れを水やり中に行うことが、すごく楽しいです。

 ナスはもともと強い植物ですが、今年のナスは、特に、丈夫な印象があります。時々落ち込んでしまうときは、見回りに行き、ナスを見て、元気をチャージしています。のびのびと枝を広げ、花をたくさん咲かせながら、がっしりと立っているナスたち。私もこんな風に、伸び伸びと、逞しく生きよう、と気持ちを入れ直しています。

 これから真夏になるにつれて、収穫もピーク時に近づいていきます。追肥や剪定、誘引などの日々の手入れも、みんなで思いっきり楽しんで、今後も、愛で溢れたナス畑を作っていきます。

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〜 果樹の紹介 〜
  
 なのはなファミリーでは、桃の他にもイチジク、ブドウ(シャインマスカット・オーロラブラック)、ブルーベリー、ポポー、晩白柚、バナナなどの果樹を育てています。

  

 古畑で育てているシャインマスカットは8月に収穫を予定しています。
  

 イチジクは幼木から成僕までを合わせて、42本の樹を育てています!