【6月号⑯】「新鮮な香りに包まれて ―― レタスの絹さやの収穫 ――」ひろこ

 


 ついにこの日がやってきた!

 三月十六日に定植した、レタスの収穫が始まりました。新しいチームが始動し、私はCチームのレタス担当になりました。

 レタスと言えばレタスサラダ。なのはなで通称“うさぎ椀”と呼んでいるお椀に盛った、たっぷりのレタスサラダ。この季節に欠かせない! シャキシャキのレタスが、私も大好きで、なのはなのみんなにも大人気です。

 四月、五月と暑い日が多く、レタスの成長も想像以上に早く、予定よりも一か月ほど早い収穫となりました。

 初収穫の日、朝食前の早朝に収穫にいきました。澄んだ新鮮な空気の中、下町川上畑の全面に植わっているレタス。全五弾ある中で、一弾の初収穫です。まん丸と、色も艶も理想的なレタスとなってくれたことが本当に、本当に嬉しく思いました。
  
  
 大きくて、ふんわりとしたレタスを目指し、肥料を与えすぎない。水を適切に施し、レタスが応えてくれました。畑に見回りに行った時には、「綺麗だね」「頑張っているね」「ありがとう」と言葉をかけました。

 野菜には、耳があり、きっと気持ちが伝わり、応えてくれると信じています。そういう気持ちで、野菜達を見ていると、本当に可愛く思います。

 さて、待ちに待った収穫です、レタスの切り口の変色を防ぐ為に、レタス専用にしているプラスチックの包丁を使い、いざ収穫です。

 切っているそばからみずみずしさが伝わって来ました。レタスの新鮮な香り。立派だけれど重すぎない、とても美しいレタス。嬉しい気持ちでいっぱいになりました。

 一緒に担当のやすよちゃんと、さやちゃんも一緒に収穫する事が出来て、喜びを共有出来たこともとても嬉しかったです。

 コンテナいっぱいに収穫されたレタス。どれを見ても、とても美しい。こんなに揃って、綺麗なレタスが育ち、収穫出来ることが、本当に嬉しいなと思いました。
  

ホウレンソウや水菜も採れています!

  
 レタスも望んでいたであろう、うさぎ椀に入る日を。私たちも、楽しみに待っていました、レタスサラダが食卓にのぼりました! みんなが食堂に入るなり、「わぁ!」と言って、嬉しい輝きの瞳でレタスサラダを、喜んでくれました。

 日中暑いので、シャキシャキの冷たいレタスサラダが、身体に染み渡り美味しい。やっぱり、美味しい。やっぱり、この季節のなのはなに欠かせない! と思いました。

 五弾は、定植後すぐに雨が続いてしまい、湿害でスタートダッシュがあまり好ましくなかったのですが、生き残ってくれたレタス達が、頑張ってくれています。
  
  
 Cチームが担当している野菜の一つに、絹さやがあります。絹さやの収穫も始まっていて、収量が増えてきています。

 私は、絹さやが大好きです、なぜ、そんなに好きなのか。まず理由のひとつに、お花が可愛いこと。繊細な所も、好きです。

 絹さやの収穫が始まってからしばらく経った、ある日、よしみちゃんと収穫に行きました。畑につくなり、鈴なりに実がつく絹さやの株。遠目からでもたくさん収穫できるということが予想ができました。

 写真に撮ったような美しい絹さやに、心が洗われるような気持ちがしました。一畝収穫し終えるごとに、収穫かごが、ずっしりずっしりと重みを増していきました。

 気付けば時間がギリギリになりそう! 夢中になって収穫をしていると、いつの間にか時間が過ぎていっていて、このままでは時間内に終わらないぞ、と焦りました。

 しかし何故こんなにも楽しいのか、ものすごく楽しくて、いつまででも収穫出来る! 一日中やっていられる! と思うくらい楽しくて、でも、速く終わらせて、嫁入り作業をしなければ、とタイムコールをしながら、一畝の目標を五分に設定し、スピードを意識し、且つ見落としがないようにしました。時間内に、最後の畝の収穫を終えました。
 

アスパラの収穫も開始!

 

 絹さやは、メインにはなりにくいけれど、炒め物や、お味噌汁に入っていると、嬉しい気持ちになるし、茹でただけの絹さやが好き! という声をたくさん聞くのですが、私も大好きで、本当に美味しくて、頂けることが嬉しいです。

 まだまだ伸び盛りで、収穫も続きます。夏野菜も定植されていて、夏本番、田んぼが始まり、畑作業も忙しくなってきています。

 これからもっと暑くなってきたり、梅雨に入ると、湿害が起きたり、難しくなってきますが、チームや担当のみんなと力を合わせて、適切な手入れを行って、最後まで気持ちを切らさず、良い収穫へと結びつけたいです。