「スイートコーン0弾」 みつき

6月22日

 しっとりとした空気が流れていて、汗をたっぷりかきました。朝は曇っていたので、雨が降るのかどうか、そわそわしていたのですが、次第に晴れてきて、日中は外に出て作業を進めることができて、ほっとしました。

 ここ数日、ずっと、わたしの頭の中をいっぱいにしていたことがあります。
 それは、担当している野菜、スイートコーンです。一番はじめに植えた0弾が、88日経って、収穫のときを迎えました。
 収穫予定日は、1週間ほど前だったのですが、実の様子を見て「まだだろうか」「あともう1週間かなあ」「あと数日?」 …。と、待ちに待ち続け、ようやく、今日、初収穫をすることができました。

 このスイートコーン0弾は、あまり良いスタートダッシュが切れなくて、心配の種になっていました。
 遅霜に当たったり、追加で種まきをしても、育苗に失敗して、ほとんどの苗を駄目にしてしまいました。
 そのとき、悔しくて情けなくて、涙が止まりませんでした。
 そんなわたしに、お父さんは、「そういうことを防ぐためには、調べたり、聞いたり、知ろうとする気持ちが必要だよ」 と教えてくださいました。
 畑のBチームのメンバーになって、担当野菜を決めることになったとき、迷わず「スイートコーン」を選びました。謝罪の気持ちや責任を取るような気持ちもわずかにあったけれど、絶対にスイートコーンを元気に成長させたい、と感じたからです。

 スイートコーンの育つ、石の下畑を見に行ったり、同じ担当のさきちゃんと資料を見つけたり、話し合ったりしました。
 スイートコーンのことが夢に出てくることもあるくらいでした。
「もし元気が無かったら」「もし枯れていたら」……。
 考え出すときりがなかったけれど、スイートコーンはわたしの気持ちも知らず、(知っていて?)それぞれのびのびと成長を続けてくれていました。
 0弾は、背丈が小さいものはあっても、実をつけてくれているし、1弾は、2メートル以上はあるのではないかというくらい大きく背丈が伸びていて、無事に受粉も終えることができました。2,3弾も、追肥を終え、元気に伸びています。

 茹で上がったスイートコーンの鮮やかな黄色、規則正しく揃った粒に、心からほっとして、うれしい気持ちが広がりました。 
 今日はお父さんやあゆちゃん、大人スタッフさんにしかお出しすることができなかったけれど、これで、みんなにも甘くておいしいスイートコーンが食べてもらえるのだと思うと、本当に楽しみです。
 ここから、また、スイートコーンを、最後まで見守っていきたいです。

 午後に、さくらちゃんと、ゴーヤの手入れに入りました。目当ての作業だったゴーヤの摘芯をしていると、畝の雑草が気になりました。摘芯が終わって、残り1時間半というところで、「よし、草取りしよう!」と、ふたりで取り掛かりました。
 さくらちゃんが、「27畝あって、だいたい1畝3分のペースなら終わる」と教えてくれて、スピードを意識して、さっさっと手を動かしました。でもどうしても、質を重視してしまい、ゆっくりになってきてしまいます。

 そこで、さくらちゃんが、「ゴリラが草取りをするような感じでやりたいです!」と声をかけてくれました。
 それが、面白くて、何より、とてもわかりやすかったです。荒々しく、だいたい綺麗にするように、という意味だったのだと思いますが、わたしは、ゴリラの胸を叩く、ドラミングを意識して、たくさん腕を動かして草取りを進めていきました。
 すると、スピードが明らかに早くなり、ふたりで、すべての畝の草取りを終わらせることができました!

 目標達成できて、さくらちゃんのすてきな声掛けや笑顔も、とてもうれしかったです。
 しばらくは、ゴリラと聞いたら、むふふと笑ってしまいそうです。
 ほかの畑の草取りでも、やってみようかなあと思います。なんだかとてもわくわくします!

 わたしも、こんなわくわくする気持ちを与えてあげられる、言葉や空気をつくれたらいいな、と思いました。