【4月号⑥】「舞台の世界に彩りを加える衣装を」はるか

  
 四月十日に行われるスプリングコンサートに向けて、衣装係も精力的に準備を進めています。衣装があることで、舞台で繰り広げられる世界にいろどりを加え、より魅力的に、立体的に魅せることができると思います。

 衣装係では、物語に登場する役者の衣装やダンス衣装を考案し、配色を考えたり、新たに衣装を制作したりといったことを、全体の中心となって作っていきます。

 スプリングコンサートの衣装を考案していくにあたり、鍵となるのが『マディ・ウォーターズ』や『バード・セット・フリー』という曲でした。この二曲はとくに、全員で踊るダンスになるため、いかに場面の空気、曲のイメージと合わせ、美しく魅せるか、という点で苦戦しました。 
  
 お母さんがいつも、「できるだけ着替えが大変にならないように」「脚本や曲がぴたりとはまる答えがあるように、衣装にもこれしかない、という答えがあるはず」と話してくださいます。
  
  
 それぞれのダンスのフォーメーションが起こされた紙に、色鉛筆で色を塗って、青、金、赤、緑など頭の中でイメージをしながら、だれがどの衣装を着るのかをお母さんと一緒に考えてきました。  

 お仕事組さんも含めた全員がそろってできる通し練習の機会はとても貴重です。やはり紙の上や頭の中で考えたものと、実際にみんなが衣装を着て踊ったりステージを構成していくのでは、見えてくるものが違ってきます。通しの最後には、お父さんとお母さんが役者の演技やダンス、ではけなど修正点を教えてくれます。

 今日できなかったことは、次、必ずできるようにする、ということは衣装でも同じです。衣装係でも、お母さんと通し練習の写真を振り返りながら、違うな、と感じたり、もっと変えたほうがいいのではないか、という点を見つけて、次に生かしていきます。  

 また今回は、なのはなファミリーの衣装では、これまでになかったアイテムが登場します。それは、なのはなファミリーを応援してくださっている方が贈ってくださった、スパンコールが滝のように輝くチロリアンテープです。

 これまでも使ってきた衣装に加え、ちょっとした小物や飾りを足すことで、またこれまでとは印象の違う衣装として、ステージのあちこちで活躍してくれることになると思います。
  
■全員で協力して  
  
 衣装係は四人が中心となって動いていますが、六十人もの衣装を管理したり制作したりするには、ほかのみんなの力が必要です。考案にはバンドメンバーが来てくれたり、制作では全員が協力してくれています。

 それぞれ、演劇、ダンスやコーラス、楽器などの練習がある中で、時間を区切りながら制作を進めてくれたり、同じ空間では喫茶の準備、体育館では舞台背景が進んでおり、みんなで作るスプリングコンサートであることをいつも感じます。忙しいながらも、こうしてみんなで作っていく過程がとても楽しく、かけがえのない時間だと感じます。
  
  
 今はまだ七十パーセントほどの完成度だと思っています。ホール入りするまであと二週間、大方の衣装は決まっているけれど、もしかしたら全く違った衣装のほうが良いかもしれない、と感じているところもあります。

 脚本が完成し、自分たちがこの脚本を演じるにあたり何を伝えたいのか、なにを訴えたいのか、それが明確に決意のように固まれば固まるほど、衣装もその表現に見合ったものが浮かんできます。当日までに、通しができるチャンスは数えるほどしか残っていません。

 でも、コンサートの当日まで、頭を使い、心を遣い、脚本をより魅力的に魅せ、見に来てくださるお客さんを物語の世界に引き込んでいく一部として、突き詰めていけるように頑張っていきたいです。