【2月号⑩】「ダンスに続いてコーラスも! 第一曲目は、『マディ・ウォーターズ』」なつみ

  
 四月十日に行われるスプリングコンサートに向けて、コーラス練習が始まりました。
 第一曲目は『マディ・ウォーターズ』。

 英和辞典を引いてみると、Muddyは泥深い、濁った。Watersは水域。どんなコーラスを歌うことになるのか、楽しみな気持ちと少し緊張した気持ちで、練習場所の図書室へ向かいました。

 まずは、せいこちゃんのピアノで発声練習。発声しながら、半音ずつ音を上げていきます。最近はイベントや演奏を披露する機会が少なく、声も出づらくなっているのを感じましたが、やはり大きな声で発声練習をすると、そのぶん力が湧いてくるように思えて、(よし、コーラス練習頑張るぞ)という気持ちになってきました。

 さぁ、新曲、『マディ・ウォーターズ』のコーラス音入れが始まります。さとみちゃんとせいこちゃんが作ってくれた楽譜が配られて、
「この曲は二つのフレーズさえ覚えれば歌えます」
 とさとみちゃんが話してくれました。

(それなら覚えるのは難しくなさそうだ)
 と、思ったのも一瞬で、練習が始まってみると、原曲で聞こえるアルトの「Ho」の印象が強すぎて、ソプラノが歌うメロディーが頭から飛んでいくのです。

 それに加え「Ho」の発音で密な声を出すのは難しく、息ばかりが漏れていきます。それでも、せいこちゃんのピアノに合わせて何度も何度も、さとみちゃんが練習をしてくれて、何とか音は覚えることができました。

 何度か二パート、一緒に歌ってみると、さとみちゃんとせいこちゃんが作ってくれたコーラスはとても綺麗で、少しミステリアスな感じがこの曲にぴったりで、これからみんなで磨き上げていけるのが楽しみだと思いました。

■あゆちゃんに聴いてもらって

  三時四十分頃、あゆちゃんが出来立てのコーラスを聞きに来て、たくさんのアドバイスをくれました。
  
  
 「自分がメインボーカルになった気持ちで、もっと声を出して、自分が聴かせると思って歌うこと」
 
 その後のコーラスは、あゆちゃんが来る前に比べて何倍もの音量が出てきて、わたしも、音を外していいというあゆちゃんの言葉に甘えて、音を時々外してしまいながらも、大きな声と、自分の声で何を聴かせたいか、意識して歌うと、気持ちも声も前に出ていて、今までとまったく違う人がコーラスを歌っているように感じました。

 また、「尖るんだよ」とあゆちゃんが話してくれました。

 音の出だしを外してしまうんじゃないか、そんな恐さがコーラスには確かにあります。しかし、音を曖昧にせず出遅れることもなく、はっきりと(この音に当てるんだ)と意志を持って声を出すこと。

 あゆちゃんの話してくれるイメージや、気持ちを、今自分が持つ全力の頭と心で理解して、みんなと揃えていき、なのはなファミリーだから訴えられるたった一つの気持ちを、仲間と深めていき、表現できることが、とてもありがたいなと思いました。
  
  
 四時十分ごろから三十分間は、あゆちゃんが、「曲を爆音で聞いたほうが良い」と話してくれて、全員でリビングでイヤホンを付けて、曲を聞き込みました。

 自分の中で曲に対する理解が深まり、どこで盛り上がり、何を訴えているか、イメージでしかないのですが、あるとないとではまるで違うし、何よりこの曲と自分たちがぴたりと重なるように感じられた瞬間があって、そのとき鳥肌が立ちました。

 曲を聞き込んだあと、またみんなで図書室に集まり、一曲を通したのですが、コーラスが進化していると、歌っている自分でも感じられて、これからみんなと気持ちや声質、僅かなデティールを極めていくのが楽しみだなと思いました。

 この日は、スプリングコンサートに向けての、初めてのコーラス練習でしたが、さとみちゃんとせいこちゃんが、どうしたらコーラス隊のみんなが練習しやすいかを一番に考えて練習を進めてくれたことがありがたかったです。

 あゆちゃんが聴きに来てくれて、
「なのはなのコーラス、なのはなの表現はこういうものだよ」
 とイメージを合わせて伝えてくれたことで、背筋が正されたし、普段の生活から緻密さと責任を持って過ごしていきたいと思いました。

 この曲は、全員でダンスをするので、ダンスをしながら自然とコーラスが歌えるくらいまで、練習をしていきたいし、この曲やコンサートで表現することを通して、自分を高めていきたいです。