2月18日(金)「糀たちの変身、みんなの思いを受けて & 自尊心ミーティング、最終回」

2月18日のなのはな

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 今年、最後の味噌玉作りの日。
 朝から糀色の雪が降り積もり、外を見る度に、
「あ、糀だ! 糀たちがお祝いしている様だ」
 と嬉しくなりました。

 5日前から育ててきた、米糀のうるなちゃんとうるまくんも本日、糀箱の中から飛び出します。
 うるなちゃんは黒大豆と共に、樽に詰められて3年後まで、じっくりと熟成され、美味しい黒大豆味噌へと姿を変えます。
 そして、うるまくんは塩こうじに。

 

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 私たちにとって5日間というのはとても短く、あっという間だったのですが、糀たちにとっては、この世に生まれ落ちてからこの5日間、温度の上昇と共に姿かたちも子供から立派な大人へと変わりました。
 宇宙時間と地球時間が違うように、糀にとって、この5日間はとても色濃いものだったと思うのですが、それと同じくらい、糀を育てさせてもらった私たちも、可愛い糀たちの姿に癒されて、温かい気持ちをもらいました。

今日は朝早くから、“キュア・フォー・味噌部”のちさとちゃんとしなこちゃんが台所で、黒大豆を煮てくれました。
 私も台所のほうを覗きに行くと、たくさんの蒸気とともに、ちさとちゃんとしなこちゃんが笑顔を向けてくれて、その先にはツヤツヤと宝石のように光り輝く、黒大豆の姿がありました。

 

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 煮あがった黒大豆はミートチョッパーにかけられて、米糀のうるなちゃんと出会う準備をします。
 うるなちゃんの方はたくさんのみんなに囲まれて、塩きり糀となり、お化粧をするように塩を身にまといます。

 そして、いざ、対面。
 5日間で立派な米糀となったうるなちゃんと、みんなで1から育て、選別をした黒大豆が混ぜ合わさり、なのはなの子の手によって丸められていきます。

 

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「ぎゅ、ぎゅ」
「パン、パン」
 しっかりと空気を抜いて、味噌玉作りをしていると、あれ?。
 各テーブルにはスベスベで真ん丸とした味噌玉と共に、おにぎり型の味噌玉、ハート形の味噌玉とが並べられ、ついつい、見つける度に笑顔になります。

 5日間の間、キュア・フォー・味噌部のみんなと大切に育ててきた米糀がたくさんの人に囲まれて、樽に詰められていく様子はとても温かく、糀たちも嬉しそうでした。
「3年後には、美味しい味噌になるからね」
 どこからか、そんな声が聞こえてくるような感じがします。

 

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 味噌玉作りの時には、まなかちゃんやさやちゃん達が調べてくれた、味噌や糀についての豆知識もみんなに紹介し、まなかちゃんが考えてくれたクイズもとても大人気でした。

 また、種糀の袋に菌の種類と『もやし』という言葉が書かれていたのを、ずっと疑問に思っていたのですが、昔は糀の菌糸が伸びて、胞子でモフモフする様子を、草が芽吹く『萌える』に例えて、種糀の事を『もやし』と呼んでいたそうです。
 私はてっきり、
「糀って、もやしから見つかった菌なのかな?」
 と思っていたので、これは面白い豆知識でした。

 味噌玉作りの途中には、キュア・フォー・味噌部のみんなと糀作りの過程やエピソードを盛り込んだ『キュア・フォー・ミー』の替え歌とダンスも披露することができて嬉しかったです。(替え歌はまなかちゃんと隠れ味噌部のなつみちゃん、みつきちゃんが一緒に考えてくれました!)

 

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〈樽に味噌玉を詰め、塩を振って、黒大豆味噌の仕込み、完了!〉

 

 そうこうしている間に、全18箱の糀箱も空となり、味噌樽には大理石のような味噌玉がギッシリとつまっていました。
 そして、続いては塩こうじです。

 毎年、塩こうじは味噌作りメンバーで仕込みを行うのですが、今回は大人数のみんなに手伝ってもらい仕込みをすることができました。
 それぞれ、米糀と塩を混ぜ合わせてタッパーに入れ、それらがひたひたになる位まで水を入れたら、仕込みは完成です。

 

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 今回は3つのタッパーで塩こうじを仕込んだのですが、それぞれ、うるまくんから『ウーくん』『ルーくん』『マーくん』と名前を付けました。
 味噌作りが今日でおしまいと思うと、とても寂しいのですが、明日から2週間、メンバーのみんなと毎日、塩こうじを混ぜて香りやトロミの変化を見ていけるのがとても楽しみです。

 

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 塩こうじの仕込みをしていると、今まで歴代の味噌作りメンバーのみんなが確立して来てくれた、工程や作業、マニュアルを基に毎年、人が変わっても、こうして自分達で米糀を作り、自給自足で味噌や塩こうじを作れるのがとてもありがたく、嬉しいなと改めて思いました。

 3年後に美味しい黒大豆味噌になりますように。そして、2週間後に美味しい塩こうじになりますように。
 味噌作りメンバーのみんなと夜中も欠かさずに見回りを行い、糀を育ててきた時間や、大人数のみんなに助けてもらい仕込みをできた時間がとても嬉しくて、きっと、糀たちにも私たちの気持ちが届いただろうと思います。

(ななほ)

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〈育苗ハウスでは、トウモロコシとキャベツの種をまきました!〉

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 1回目から始まった自尊心ミーティングも、いよいよ最終回になりました。最終回のお話は、「どう症状を消すか」ということでした。

 私達は、これまで摂食障害の症状によって苦しめられてきました。でもそれは表面上のことであって、私達の向き合うべき問題は、目に見える症状ではなくて、5,6歳の頃の心の傷だということを、改めて知りました。

 5,6歳の頃に受けた心の傷が、なぜ何年も先の、思春期の頃に症状が出始めるのか、その仕組みまで、お父さんが詳しく教えてくれました。そして、症状が出始める前にも、私達はもう既に生き方を間違ってしまって、苦しんでいたんだということを、自覚しました。

 

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 心の傷になった出来事は、一人ひとり違います。けれど、その出来事を受けて、どう思うようになったのか、その後、どう生きるようになったのかは、みんなと共通するところがたくさんあります。一人ひとり例外はなくて、同じく生きにくさを抱えた一人であることには変わりありません。

 自分の受けた心の傷を開くことは、一人ではできないけれど、周りには、同じ苦しみを持つ仲間がたくさんいます。その仲間と一緒に、良くなるのだと思うと、勇気が湧いてきました。一人では回復できなくて、みんなと手を繋いでゴロンと良くなるんだと思いました。

「摂食障害の人は、心に時限爆弾を仕組まれてしまったんだよ。自分たちが苦しんだ価値観のなかでの“普通の人”にまた戻ろうとか、自分だけの欲を追求する生き方をした途端、チクタクチクタク、時限爆弾のカウントダウンが始まるんだよ。自分ではない、誰かのためにしか生きられないようになっているんだよ」
 そうお父さんが話してくれました。摂食障害になった者として使命があるということを無しにしては生きられないのだと思いました。何のために生きていくのか、その道しるべは、摂食障害になった者としての使命であり、自尊心です。第1回目の、自尊心とはどういうものか、その講義と繋がりました。

 

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〈なのはなの花壇で開き始めた、クロッカスの花です〉

 

 私達は、傷を受けたことで、どう生きていったらいいのか、その道しるべを見失いました。心の迷子になりました。そのために、本当ならば形成される自我が、大きく欠落し、偏りました。そのことをちゃんと自覚し、1から作り直していく覚悟を決めないといけないのだと思いました。今の自分に胡坐をかかず、現実から逃げず、真正面から向き合いたいと思いました。

 何のために生きていくのか、そのキーワードをお父さんが何回も何回も、かみ砕いて私達に伝えてくれました。お父さんとお母さんが、私達に分かるまで、色んな面で、答えを示し続けて下さっていたんだなあと感じました。その時間が、とても嬉しかったです。

 まだ見ぬ誰かのためにしか生きられないことを、深く心に落とし込みたいです。そして、正しく自尊心を持ちます。自尊心ミーティングを通して、これまで気づけていなかった新しい発見がありました。みんなとゴロンと良い方向へステップアップすることができて、嬉しかったです。

(りな)