【2月号③】「なのはながあるから ―― 古吉野なのはなで迎えた成人式 ――」ひなの


 成人式をなのはなで迎え、新しい気持ちでまたスタートできることを、とても有難く感じます。
 自分は正直、成人式を迎えることが怖く、時間と年齢ばかりが先走って気持ちが着いて行かないような感覚がありました。

 そのため、ずっと確信が持てなくて曖昧なままの気持ちでいてしまったなと思い、けれどそれは潔くなかったと反省しています。私なんかがお祝いしてもらって良いのだろうかという気持ちもありました。式当日の振り袖を着ての撮影のときも、緊張と申し訳なさが先に立ってしまい、表情が固くなってしまいました。

 けれど、成人式の日に向けて、飾り作りや古吉野なのはなの校舎内外の整備、飾り付けなど、みんながたくさん準備して、暖かい空気を作って下さって、その中にいられた自分は本当に幸せ者だなと思いました。
  

  
 式の前日には、なのはなに帰らせてもらい、当日の髪型やメイクのセットをして頂きました。

 メイクをして下さるゆりかちゃんの真剣な眼差しや丁寧な手つきが嬉しくて、自分も背筋が伸びる思いがしました。最後に赤い口紅を丁寧に塗ってもらうとき、じんわりと暖かい気持ちが広がっていくのを感じました。

 ヘアメイクはあゆちゃんにして頂きました。私の髪質や毛量などを踏まえて一番良いように髪型を仕上げて下さって、いくつかに分けられた毛束が一か所ずつきゅっと結ばれていって、最後に全てが合わさって一本も残らず髪の毛が高い位置にまとめられたのが分かったとき、とても気持ちが引き締まりました。

 普段はあまり高い位置で髪を結わえることがないので、とても新鮮な気持ちになりました。

 午後からは撮影チームのみんなが考えてくれていたコンセプトで撮影をしてもらいました。いくつかのカットで写真撮影を行い、それぞれの雰囲気に合ったBGMをりなちゃんが流してくれていて、その心遣いがとても嬉しかったです。
  
  
 一つ目は、白いドレスを着て、お花がたくさん散りばめられた背景の前での撮影でした。そのお花の背景は、いつも梅干しを干す網に造花をたくさん散りばめたもので、撮影チームのみんなが作ってくれたのだと聞きました。

 後でななほちゃんの日記を読ませてもらうと、私の雰囲気にピッタリだね、などと話しながら作ってくれていたということも知って、そのときの空気が思い浮かぶようで、自分まで優しい気持ちにしてもらっているように思いました。
    
 いざ撮影、となったとき、自分が背景の前に立つと周りのみんなが持ってくれているライトが一斉に持ち上げられ、みんなが真剣な表情でライトの位置を微調整してくれて、みんなのその姿がとても綺麗でした。私もみんなのように、目の前の人に対して誠実でありたい、と思わせてもらいました。
  
  
 撮影中、私はただその場にいて笑顔でいることしかできなかったけれど、みんながずっと「かわいい」「素敵だね」などと声を掛けてくれて、笑顔でいてくれて、気恥ずかしさもあったけれど、やっぱり嬉しかったです。

 表情を作るとき、かにちゃんが、「レンズの向こうに大切な人がいるような感じで」「何でも頼みたくなるような、任せたくなるような堂々とした感じ」などの表現をしていて、その表現がとても綺麗でした。

 それと同時に、ここぞというときに普段とは違う自分を演じることが難しくて、自分の幅の狭さを感じました。普段の生活の中でも、気持ちに緩急をつけなければいけないなと思いました。

 二カット目は、バリトンサックスを持っての撮影でした。金色のサテン布の背景の前にたち、椅子に座った状態で撮影をしてもらいました。

 それまでのお花の背景のときとは雰囲気が変わって、切り替えるのが難しかったけれど、なのはなでアンサンブルをしたことが自分の中ではとても大切な経験になっているので、好きだった曲や練習したこと、コンサートのときのことなどを思い出しながら撮影をしてもらいました。またいつか演奏がしたいなと思いました。
  
  
 三カット目は、ムームーの衣装を着て、りんねちゃん、えみちゃんと三人でハワイアンの雰囲気で撮影してもらいました。首にかけるレイは腕に付ける小物などを、たくさんある中から、こっちがいいかな、これがしっくりくるね! などと言いながら選ぶ時間もありました。

 同じピンクのレイでも、色の濃淡や明暗などの微妙な違いで、ちょっと違うかな、となったり、ピッタリだね! となったりして、すごく奥深いなと思いました。

 四カット目は、紅白歌合戦で『We can go』を歌ったときに着させてもらったクラゲの衣装を着て、三人で撮影してもらいました。

 夜空に星が散りばめられた背景に、白い衣装で三人が並び、ふわふわと漂っているような、重力を感じさせないようなポーズで、というコンセプトでした。この撮影では室内灯を付けないで撮影をしたりもして、そうするとより雰囲気が出ました。

 そのときにりなちゃんが選んでくれたBGMは『Eternal story』で、それがとても雰囲気とマッチしていました。やっぱり本当に素敵な曲だなと思い、頭から離れなくて帰ってからもずっと聴いています。

 撮影中、周りのみんながずっと背景の布やライトなどを持ってくれていて、衣装の細かい微調整などもしてくれて、長時間だったにも関わらず、ずっと真剣に笑顔で暖かい空気でいてくれて、カメラを構えてくれているかにちゃんは、色々な場所に移動したり体勢を変えたりして一番良いようにと撮影してくれました。みんなのそんな利他心が本当に綺麗だなと思いました。

 自分を透明にして、目の前の人に百パーセントでいること、というのをみんなの姿から感じて、自分もそうありたいと何度も思いました。初めは緊張していたけれど、みんなの空気や言葉にたくさん気持ちをほぐしてもらったなと感じます。

 夜にはあゆちゃんに襟足を剃ってもらい、式当日にムービーを撮るときの抱負などを考えて、二十二時より少し早めに布団に入りました。

 前日はなかなか寝付けなくて、落ち着かなくて寝返りを何度も繰り返してしまいました。夜中は3回ぐらい目が覚めたはずなのに、朝は寝過ごしてしまって、本当に申し訳なく、式当日の朝から大失態を犯してしまったと反省しています。そういう部分が自分の甘さ、鋭さのなさなのだろうなと思い、これから変えていくために気持ちを引き締めて生活します。

 申し訳なくて、どういう顔をしてリビングへ行ったら良いのだろうかと思ったけれど、6時過ぎ、まだ外が暗い朝早い時間からあゆちゃん、ゆりかちゃん、まえちゃん、かにちゃん、ちさとちゃん、ななほちゃん達がヘアメイクや撮影などのために待機して下さっていて、本当に有難かったです。
  
  
 ヘアメイクやメイクをしてもらっている間の、リビングの静かで真剣な空気が、なのはなの成人式の空気、なのはなの空気だ、と思いました。

 私も、普段は鳥取にいて場所は違うけれど、いつでもこんな澄んだ気持ちで、精神性高く生きなければいけないな、と奮い立たされるように感じました。

 ヘアメイクとメイクは、私は一番に終わり、一番初めに着付けをして頂きました。
  
  
 パソコン室に行くと、村上さん、河上さんが来て下さっていて、あやかちゃん、つきちゃん、まちちゃん達が待機して下さっていました。パソコン室にあった物を図工室に移動して、とても綺麗にして下さっていました。成人おめでとうございますの文字が入って正面の布に飾られていて、着付けに使う物を一人ずつ丁寧に分けてくれていました。
  
  
 村上さんに着付けをして頂き、一本、また一本と紐が結ばれていく度に、着物を着る気持ちになっていくように思いました。

 最後、振り袖を羽織り、帯がしまると、背筋が自然と伸びました。帯は、一本の帯からこんなにも立体的に作ることができるのか、と思うくらい、とても美しく、洗練されていました。

 りんねちゃんとえみちゃんの帯も、蝶が羽を広げているように見えたり、じゃばら折りで扇子のように見えたりして、とても綺麗でした。

 村上さん、河上さんが朝早い時間から来て下さって、着付けをして下さって、本当に有り難く、嬉しかったです。
  
  
 三人の着付けが終わり、勝央町成人式へ出発しました。毎年、式へ行くと、なのはなのみんなは、清楚で上品で凛としています。だから、今年はなのはなの代表として自分もそんな凛とした姿でありたいと思って式へ向かいました。

 今年は昼食もみんなと一緒に頂くことができ、とても嬉しかったです。

 鯛やエビ、そして、ひでゆきさんが下さったローストビーフもとても美味しくて、デザートでついていたオレンジも可愛い形にカットされていて、お祝いメニューがとても有難くて嬉しかったです。着物を着て食事をするのは結構難しくて、昔の人はすごいなと思いました。
  
  
 午後からは、体育館がなのはな写真館になり、みんなと撮影を行いました。みんなが作ってくれた白とピンクの飾りが、のれんのように吊るされていたり、ステージの中央には、まよちゃんが書いてくれた『祝』の文字が飾られていました。

 四つのブースそれぞれに背景や置物などが設置されていて、みんなで撮影している雰囲気がとても嬉しかったです。ストロボも、お父さんが津山まで取りに行って下さって、スタジオなどにあるようなその機械が本当にすごいなと思いました。
  
  
 一番初めのブースでは、お父さんやかにちゃん達がストロボを設置して下さっている間、撮影チームのみんなが鳥取での話を聞いてくれたり、みんなからも色んな話を聞かせてもらって、考えてみるとあまりそういう機会はなかったので、ただただ嬉しかったです。

 撮影が始まると、みんながたくさん暖かい言葉をかけてくれて、ポージングなどの細かなことや、振り袖の袖の部分の微調整などをたくさんしてくれて、良い写真を撮るためにと気持ちを向けてくれることが嬉しくて、暖かかったです。
  
  
 撮影中、みんなが何度か、「寒くない?」と声を掛けてくれました。振り袖を着ていると、どこか分からないけれどどこかがスースーするような感覚もあるのですが、それを忘れるくらいに気持ちを引き締まるなと思いました。

 また、撮影でライトを当ててもらっているときはライトの熱でなんだか暖かくて、だからみんなの方が寒かっただろうな、と思いました。

 あゆちゃんが撮影をして下さるブースで、あゆちゃんが、「前髪を下手(しもて)側に寄せてくれる?」と言って、みんなが直してくれました。
    
 下手側に、という、コンサートをしているなのはな独自の表現が面白かったのですが、混乱しないようにとそんな表現をするあゆちゃんがどこまでも優しくて、私もそうありたいなと改めて強く思いました。
  
  
 撮影中、一つの構図が終わったときなどに撮った写真を見せてもらったのですが、そのときの自分の表情はすごく幸せそうで嬉しそうで、それに周りのみんなの暖かい空気とか、写真を撮影してくれる人の暖かい気持ちが表れているように感じて、胸がいっぱいになりました。
  
 実際にはそこに写った自分と、背景しか見えないけれど、その周りには何人もの人が真剣にライトを照らしてくれていて、試行錯誤して良い写真を撮ろうとして下さっているカメラマンの人がいて、私にとってはみんなのその真剣な気持ちと暖かい笑顔も含めてその写真に写っているように見えました。

 それぞれのブースから、「かわいい!」という言葉がずっと聞こえてきて、みんなと、みんなの中にいるりんねちゃん、えみちゃんがとても美しくて綺麗でした。
  
  
 全てのブースを回り終えて、最後に抱負などをムービーとして撮ってもらいました。私は、「プランと目標を持つ」ことを抱負にしました。

 こうありたい、こうなりたい、というものがあっても、それに期限とか具体的な理想がなければ思うだけで終わってしまうと思います。なので、確実に達成するために何事にもプランと目標を持ちます。
 
 勉強やアルバイトなど具体的なこともですが、自分がなのはなの子としてどう生きたいか、どうありたいか、そして、もっとどんなふうに変わりたいのか、ということを明確にしていきます。迷いがあっても、一度その目標を決めたらとりあえずは続けてみる、という潔さも持ちたいです。

 また、式の夜にお父さんが話して下さったように、ただ丸くて穏やかなだけでなく、鋭さや意志を持って生きます。波風を立てないように保守的になって、人の後に着いて行くだけなのはやめて、いつでもあるべき理想を持って過ごします。
  
  
 自分の立場とか年齢を考えてどれくらい出るか、引くか、というのはとても難しいです。けれど、迷ったらお父さん、お母さんならどうするか、あゆちゃんならどうするか、と考えます。なのはなの役に立てるよう、成長していきます。

 なのはなで生活した時間、成人式をお祝いしてもらったこと、なのはなのホームページから感じるみんなの真面目さや利他心など、今までも今もこれからも、なのはながあるから自分は生きることができて、何かを頑張ろうと思う原動力は全てなのはなだなと感じます。

 みんなからもらったたくさんのものを、私も今関わる人やこれから出会う人に返していけるように生活します。みんなと同じ気持ちで成長していきます。

 成人式をお祝いして頂き、本当にありがとうございました。一生に一度の節目の日を、りんねちゃん、えみちゃんと一緒に、なのはなで迎えさせてもらえたことがとてもとても嬉しかったです。