「木の姿から美しい」 ちさ

2月14日

 今日はバレンタイン。
 台所さんからのダブルハートハンバーグのスペシャルディナーや、お仕事組さんからのホットチョコのプレゼント、りゅうさんからのプレゼント、みんなと愛いっぱいに過ごせた一日が嬉しかったです。

 愛、つながりで、アインシュタインが娘のリーゼルへの最後に残した手紙のお話。最後にした大発見。それは、宇宙は愛でできているということ。世界を癒すエネルギーは、光の速度の2乗で増速する愛によって獲得することができる。愛こそすべての力となる。
 にもかかわらず娘のリーゼルに対してや、家族に対して、研究こそ大事だと考えて愛をないがしろにしてしまった自分を悔いているというアインシュタインの想い。
 愛。
 どれだけの人がそのパワーの大きさを知っているのだろうか。少なくとも私は教えてもらえなかったし、みせてもらえなかったし、与えてもらうことができなかった。だけど、今なら、それがどれだけすぐそばにあるもので、どれだけのエネルギーがあり、人を生かし、かけがえのないものなのか、そしてそれがすべてであることを思います。このお話を聞いたとき、お父さんの包み守ってくれるような深い瞳、お母さんの勇気と温もりをくれる笑顔、みんなとすごすたわいもな時間や笑った瞬間がポンポンッと思い浮かびました。

 まだあんまりよくわかっていないけど、なんとなく、なんとなく、少しずつ、お父さんとお母さんが言っていることが、少しずつ感情として落ちていく感じがあります。
 コンサートを道しるべに、もっともっと深くわかりたいです。

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 午後からはあんなちゃんに教えて頂きながら桃の剪定に入らせてもらいました。お母さんも来てくださって一緒にできて嬉しかったです。
 
 あんなちゃんが、ここを切って、と教えてくれました。初めは言われるままに手を動かしていました。切ってもどう違うのか、というレベルで、機械的な目しかありませんでした。しかし、次はここと、ここと…、と、あんなちゃんが教えてくれる時、これは、下を向いているから切り戻したり、これは重なっているから。これは作業性が悪いから。これは内側をむいてしまっているから。これは一番養分をいかせてのばした主の枝より強くなっちゃっているから。
 一つひとつ根拠を持って伝えてくれて、なるほど、の連続でした。潔く、てきぱき明確に、だけれど、桃と対話をしながら、桃に真っ直ぐ気持ちを向けて作業するあんなちゃんがすごく綺麗でかっこよかったです。
 
 初めは全部同じじゃないかと思っていた桃の樹が、徐々に、みんなが話している桃語がわかるようになっていくと、桃の樹に対する親近感が変わってきました。初対面だったら同じにしか見えない双子が、ずっと一緒にいると全然違うと思えてくるような、そんな間隔でしょうか。
 
 あんなちゃんがぐるっと回って戻ってきてくれるのを待っている間に、これを切るかな、この枝はいらないかな、ここできったらいいかな、などと自分で予想をして、その後にあんなちゃんの話を聞くとき、やっぱり、と思ったりして、答え合わせをしていくみたいで面白かったです。
 
 それでも、大体はわかっても、細かい枝までの繊細な意識はまだ持てなくて、一回脚立に上った時に、チャチャチャっといらない枝を切り落としていく、あんなちゃんやみんながかっこよかったです。桃の美容師さんみたいだなと思いました。
 
 今日は古畑の紅清水と白鳳を行ったのですが、大きいと思っ ているあの木が、7人で取り付くと、1人1か所の大きな枝を見ていくとあっという間に行きついてしまいました。そして、再び全体を見上げたとき、重なりや混雑や、遊んでいる枝、自己主張しすぎな枝がなく、みんなが爽やかに、自分の役割を掲げて風に乗っているような感じがして、美しいなと思いました。あんなちゃんをはじめみんなが作っているなのはなの桃は木の姿から美しいと思いました。
 
 みんなが目の前の枝に黙々と集中しているけれど、個人プレイじゃなくてみんなでお互いを感じ合っている空気がすごく優しくて居心地がいいなと思いました。例えば、人数よりトップジンペーストの数が少なく、私が太い枝を切った時にスッとふみちゃんが貸してくれたり、脚立の置く場所、声のかけ方、そういう小さな一つひとつが、柔らかで、いつも気持ちを開いて作業しているんだなと思って、自分もそうあらないといけないなと正されました。
 
 それから、お母さんとそばで作業させてもらう時間が多かったことも、色々な意味で嬉しかったです。間違わないように、リーダーさんを怒らせないように、足を引っ張らないように、という路線での緊張や、ちゃんとしなくちゃ、という気持ちが私はきっとあっただろうと思うけれど、お母さんのおかげで今日はそうじゃなくて、桃になって、外向きの気持ち100パーセントで作業できたと思いました。人に対していい作業をしたい、良くありたい、と思うのではなくて、桃に対して気持ちを向け、そうすることで、人に対してもオドオドと伺うような歯車の合い方じゃなくて、意志を持った歯車の合い方をしているのを感じました。自分も楽しい、積み上がる、良い作業になる。お母さんはすごいなと思いました。
 
 養分が無駄に行くことのないように必要なところのきわで切ることや、枯れてしまっている枝は日が当たらないからこうなっているのであって、いらないことなどの基礎知識から、太い枝を切るときは、枝の自重でべりッと剥けてしまわないように下側3分の1くらい初めに切っておくといいことや、剪定ばさみは、刃で切る側と支える側があり、軽い力で切れる使い方など、何にでも使える知らなかったことまでたくさん教えてもらって、吸収しきれなかったこともあるかもしれないけれど、「へー」ということばかりでとても新鮮でした。
 
 知らない間に、桃の蕾は少しずつ膨らんできていて、見たときびっくりしました。もうそろそろ摘蕾も始まるのかなと思いました。それに向けても今日は古畑の剪定を終えることができてよかったなと思いました。

 これはどうでもいいことかもしれませんが、トップジンペーストを今日初めて使わせてもらったのですが、これがどうも知っている匂いだなと思い、作業をしながらずっと、なんだろう、と考えていました。そしたら最後のほうでひらめいたのです。それはサウザンドレッシングの匂い。これをりなちゃんに話すと、「私も思ってた!」とキラキラした目で共感してくれたことが嬉しかったです。色も似ているので、何か同じ成分があるのかとても不思議だし面白いなと思いました。
 読んでくださりありがとうございました。
 おやすみなさい。