2月1日(火)「糀との日々のはじまり & 桃の冬剪定、未来を思い描いて」

2月1日のなのはな

 味噌づくり2日目。今日は、いよいよ蒸米と種付けをする日です。朝食前から、味噌づくりメンバーのみんなと一緒に準備を始めました。

 昨日に研いだお米を、みんなでザルに上げて水切りをしました。一晩水に浸けていたお米はつやつやしていてとても綺麗でした。約1時間ほど水切りをします。その間に、みんなで蒸籠を準備し、お湯を沸かし、糀菌の用意を進めました。

 米糀となるお米を蒸す作業を「蒸米」といいます。蒸籠に水切りをしたお米を入れ、約10分ほど蒸します。糀が繁殖しやすいのは、もちもちのご飯になる手前の「ひねりもち」と言われる硬さのお米で、芯がなくなり、耳たぶほどの硬さになったお米です。蒸す時間が短くても、反対に長すぎても糀菌が発芽しにくくなるので、蒸米の作業は、糀づくりでとても重要です。良い加減でお米を蒸せるよう、味噌メンバーのみんなと、作業を始める前に、段取りや、役割分担を話し合ってスムーズに出来るように確認し合いました。

 

P2010033

 

 8時40分。蒸米をする時間がやってきました。2つの蒸籠を使って、ゆりかちゃんとちさとちゃんが、それぞれ1つの蒸籠に付き、火の番をしてくれました。私達は、種付け台に取り付いて、蒸米ができたら、すぐに種付けの作業を始められるように心の準備をしました。

 私はAテーブルについて、ちさとちゃんが蒸してくれたお米を、みつきちゃんとどれみちゃんと、種付け、引き込みの作業をしました。蒸したてのお米は、手で触れないぐらいほかほかに熱くて、湯気が家庭科室の中に充満しました。どれみちゃんとみつきちゃんと熱々のお米を囲んで、うちわであおぎ、しゃもじを使って混ぜていきました。

 

DSCF1015

 

 糀は50度以上になると死滅してしまうので、種付けは40度前後にお米が冷えてから行います。でも、冷えすぎても糀菌の活動が遅れてしまうので、適切なタイミングで種付けをしなければなりません。育苗機に入れるまでに、お米が冷えないように、スピーディに作業をしていきました。

「種付け」という作業は、お米に糀菌をまぶす作業です。「糀菌は歩かない」と言われるように、種付けのときに糀菌の付いていないお米には、糀が繁殖することができません。そのため、まんべんなく、全体に糀菌を付けるように気を付けました。

 

DSCF1001

DSCF1020

 

 どれみちゃんとペアになって、糀菌をまぶしていきます。糀菌は、抹茶の粉のような見た目をしていて、とてもきめ細かな粉でした。その粉を、茶こしでお米の上に振りかけていきます。糀菌が宙を舞って、ひらひらとお米の上に落ちていく光景がとても綺麗でした。お米の上に、ふわふわした糀菌が乗ったところで、一斉に攪拌をして、混ぜます。手の平を使って、お米に傷をつけるようにして糀菌をしっかりと付着させます。

 

DSCF1010

 

 糀箱になまこ型に形成して濡れ布巾を被せ、育苗機へ。米糀の誕生です。今はまだ生まれたばかりで、自分では発熱できないので、電熱器によって、温度を調節します。毛布を被った暖かい部屋の中で、すくすくと成長していくんだなあと思うと、とてもワクワクした気持ちになりました。

 次から次へと、蒸されたお米が種付け台へと運ばれてきます。まるで、運動会のようです。でも、どんどん蒸し加減や、種付けの質、引き込みのスピードも上がってきて、プロフェッショナルになってきました。良い塩梅で蒸せたお米は、蒸し布にほとんどお米がくっつかなくて、作業もとてもしやすかったです。芯は無くなり、耳たぶぐらいの硬さになったお米は、パラパラとお米1粒1粒がしっかりとしていました。

 

DSCF1026

 

 手入れをしている間に、家庭科室ではスプリングコンサートの曲がBGMとして流れていました。糀には耳があり、味噌メンバーの話し声や、BGMもきっとどこかで聞いています。今回は、どんな糀に成長するのかがとても楽しみです。

 そして、今回の味噌メンバーのチーム名をみつきちゃんが考えてくれました。第1弾味噌づくりチームの名前は『ハッピーライス』です。とても可愛いチーム名が、嬉しいなあと思いました。

 

P2010065

 

 36箱の糀箱に、誕生したばかりの米糀が詰められました。これからは、1時間おきに見回りが始まります。4ペアに分かれて、交代で見回りをします。私は、せいこちゃんとペアになって、見回りを始めました。

 育苗機の前には、見回りシートが用意されて、1時間ごとの糀の温度と、そのときにした作業を記入します。見回りシートに書かれた糀の温度は、じわじわと上がってきていて、順調に成長していることが分かりました。夜の切り返しの作業に、糀の温度を35度に上げる目標でした。その目標とぴったりに、糀の温度を34度に上げることが出来ました。

 切り返しは、引き込みの作業から約10時間経った後に始めます。布巾をめくると、糀が少し潤み始めてきているのが分かりました。そして、ふわっと家庭科室中に、糀の良い香りが漂いました。栗のような、甘い香りです。触ってみると、お米がぴくぴくと動いていました。糀が誕生したんだ! 目で知ることができました。

 

P2010035

P2010037

 

 育苗機の中で、上下の入れ替えをして、どの糀箱も均等に温度が上がるようにします。切り返しの作業を終えると、次は翌日の早朝に盛り込みの作業があります。それまでに、糀の温度を37度前後に上げる目標です。切り返し後は、ぐっと糀の温度も上がってくるようです。夜の間も、1時間おきの見回りを続けて、糀が住みやすいような環境を作っていきたいです。

(りな)

 

***

 

P2010003

 

 桃の冬季剪定が始まり、あんなちゃんから冬季剪定について教えてもらいました。
 冬季剪定では日当たりや作業性を考えながら、不要な枝だけを切り落としていきます。夏や秋に比べると、枝を落とす量は少なく感じました。

 あんなちゃんが、
「冬剪定は、むやみに切りすぎないように注意できたらと思います」
 と最初に話してくれて、
(自分が桃になったらどんな気持ちなのかな)
(どんな風にしてもらいたいかな)
 と思いながら、あんなちゃんが教えてくれることを集中して聞きました。

 

P1150009

 

 どの枝を残して、どの枝を切るのか。
 あんなちゃんがお手本で説明しながら見せてくれて、それからは実際に私たちもノコギリと剪定ばさみを手に、桃の樹にとりつきました。

 私はこれまでも夏季、秋季と剪定に入らせて頂いて、実際に枝を切っていく作業もしたことがあったのですが、冬季剪定は補助しかしたことがありませんでした。
 夏季や秋季の剪定のときにあんなちゃんが、
「今の時期は養分の流れが活発なので、根元から10センチほどを残してほぞ切りして、冬にすり切りします」
 と教えてくれていたのですが、今回、話に聞いていたすり切りをさせてもらうと、私の心も何だかすっきりしたような気持ちになりました。

 切り口には、
(切り口が綺麗に巻いてくれますように)
 と心を込めて、トップジンMを忘れないように塗ります。

 

P2010018

 

 桃の作業はどれも、作業をして直ぐに結果が出るということはほとんどなく、剪定も全体でスッキリしたとか、内向していた枝がなくなったということは分かっても、それが後あと、どんな影響が出るのかは桃にしか分かりません。
 冬は特に、切り過ぎると後あと、樹が暴れてしまうと教えてもらい、桃の気持ちになって、桃が驚かないように、桃に良かれの気持ちで剪定をしていきました。

 剪定の初めのころは、
「この樹は内向しているので切って、この枝は下がっているのでここまで、切り戻してはどうかと思ったのですが、どう思いますか?」
 とあんなちゃんに確認しながら剪定を進めていきました。

 1つ質問をする度に、あんなちゃんが、
「うん、そうだね。これはいらない枝だね。この枝は桃の枝の背中側で、一見邪魔なように見えるけれど、上に枝がないから日陰を作る枝として残そうかな」
 と話してくれて、自分が思ったことと答え合わせをするように、剪定を進めていきました。

 あんなちゃんが今まで、なのはなで桃を育ててきた経験や知識を全て、私たちに詳しく教えてくれて、あんなちゃんの桃を見る姿勢や考え方、気持ちの使い方から、私も桃にどう向かったらいいのか、自然と分かってくるような気がしました。

 内向している枝は基本的に切るけれど、まったく枝が無くなってしまうのもよくないこと。桃は本来、枝はあればあるだけ養分が蓄えられて良いのかもしれないけれど、桃の枝が下を向いていたり、下に垂れ下がっていると、その分、桃は弱くなってしまうそうです。

 

P2010023

 

 また、葉を茂らせて光合成をする桃は、葉からも養分を吸収して甘くなるけれど、日陰になり過ぎてもよくない、そして、全く日陰がないと、枝が傷んでしまったりして、その加減や感覚が大切だと改めて思いました。
 去年の夏、桃の収穫で畑を回っていたときに感じたことや、そのときの桃の出来や様子を私も見ていたのですが、剪定の作業に入らせて頂く度に、今年はもっとここを見ておこうと思うところもあり、夏が来るのが楽しみになります。

 桃の樹は今、葉芽と花芽を徐々に膨らませています。この枝の葉芽が葉になり茂ったとき、蕾が花を咲かせて実になったとき、それを具体的にイメージしながら、日当たりや作業性、桃にとってどんな状態が一番良いのかを考えながら剪定をしていくのは、ものすごく楽しいなと思いました。

 

P1150016

 

 隣には、お母さんやどれみちゃん、りなちゃんの姿もあり、誰もが桃を思い、桃に気持ちを添わせて作業をしている空気や、集中した凛とした雰囲気に私も、力が湧いてきて、より、桃が好きになりました。
 今年は、最低気温が氷点下を下回る日も多く、桃の開花が揃うんじゃないかとお父さんが話してくれています。桃の開花が揃うと、摘果や収穫などもやりやすいと聞いていて、今年の桃が、これからの桃を思うとワクワクした気持ちになります。

 まだほんの、最初なのですが、あんなちゃんに教えてもらったことを感覚で覚えていき、桃の冬季剪定もしっかり覚えていきます。

(ななほ)

 

***

P2010490
〈前日に引き続き、永禮さんが、ナスの株の粉砕作業に来てくださいました。永禮さんが、粉砕機に株の粉砕を促すための道具を作ってきてくださり、ナスの根まで、スムーズに粉砕することができました〉

P2010510

 

 他にも、日課のフルメニューや、豆の選別、アスパラガスの草取り、落ち葉堆肥づくり、『アップタウン・ファンク』のダンス考案などに分かれて活動を進めました。

 また、藤井さんが来てくださり、アコースティックギター教室がありました。夜の図書室からは、『奇跡の山』を、教室のみんなで合奏する、落ち着いたギターの音色が聞こえました。