【新春号②】「遊び尽くすぞ!お正月三が日!二人羽織は豆つかみ対決」つき

二〇二二年元旦。遊び尽くすお正月三が日の一日目。最初の遊びは二人羽織です。素朴ながら誰もが熱中せずにはいられない、お箸を使った豆つかみ対決をして遊びます。
  
  
 実行委員さんの、『レインボー』にのせた豆つかみの替え歌とダンスが披露され、可愛らしいオープニングから始まりました。

 今回は全五チームでの戦い。まずはノーマル豆つかみ対決! チームの中で五ペアを作り、一回戦で五回の豆つかみを行ないます。前で目になって誘導をする人と、後ろで目隠しをしてちゃんちゃんこを被り、前の人の手になってお箸で豆をつかむ人で役割を決めます。

 豆の種類と得点は、黒大豆が十点、落花生が八点、小豆が五点、白大豆が三点。トレーの上に散らばった豆を、隣の豆腐パックの中へとお箸で移します。制限時間一分半の間に、より多くの得点を目指します。

 早速、一回戦目がスタート。やはり全チーム、まずは掴みやすくて得点の高い落花生四つを獲得していきます。次は、とにかく得点が一番高い黒大豆を狙いに行く作戦でいくチームがほとんどです。
  
  
 一回戦目。早速かにちゃんとさやちゃんペアが高得点! 黒大豆九個に落花生四個の百点越えに会場から歓声が沸き上がります。その後も百点越えを叩き出すペアが時々出てきて、だんだんとヒートアップしていきます。

 私はのんちゃんとペアを組み、のんちゃんが前、私が後ろで行ないました。初回は黒大豆三個と落花生四個で、まずまずの結果でした。

 いざやってみると、お箸は先が細くなっていて滑りやすく、掴んだ感覚もわかりにくかったので、これは慎重にいかないとダメだ! と思いました。
  
  
 最初は誘導の、のんちゃん、ゆりかちゃん、あんなちゃんが、掴めたことを教えてくれてようやくわかるという感じで、自分の感覚ではなかなか分かりませんでしたが、回数を重ねていくうちわかるようになってきました。そうなってくるとお箸の微妙な力加減や、お箸の立て方の角度などのコツがつかめてきて、軌道に乗り始めました。

■信頼関係を活かして

 ノーマル戦が二回戦終了し、続いて名人戦に突入です。各チームのなかから名人ペアを一組出して、トーナメントで戦っていきます。
    

つきちゃん、のんちゃんペア(写真左)がどんどん豆を掴んでいきます

 一番好成績を残せた、のんちゃんとペアで名人戦に出場させてもらいました。ノーマル戦で二回ペアを組んで、二人の息が段々と合ってきたところで名人戦に臨みます。

 のんちゃんが常に冷静に、お箸の角度や広げる幅、箸先の揃えるタイミングを優しく、かつ素早く教えてくれて、あとは、「掴んで。離して」の指示だけ。

 そのシンプルでわかりやすい誘導と、紅白歌合戦で演じた、〝洗い部〟の部長と副部長の信頼関係を活かし、一分半の間、ただただ心と身体をのんちゃんにゆだね、手に神経を集中させていくだけです。結果、一回戦目は黒大豆九個に落花生四個の百二十二点! 着実に数を増やせて、準決勝に進出できました。
    
  
 準決勝になると、相手も強敵です。それでも落ち着いて、二人で息を合わせながら、豆を掴んでいきます。今度は黒大豆十一個に落花生四個。黒大豆の十個越えで、今までで最高得点の百四十二点を獲得でき、無事決勝戦に出場できました。

■一心同体になって

 決勝戦は、目の前のお父さんとお母さん、そして会場のみんなの視線が集中しているなか、すごく緊張しましたが、そういう時こそ平常心……と自分に言い聞かせて、集中力を切らさないことだけを考えます。

 のんちゃんと同じ緊張感と集中力で、一心同体になっている感覚はすごく研ぎ澄まされていて、さらに信頼関係が深まっていく気がしました。隣で判定をしてくれていた実行委員のよしえちゃんも、息を呑んで見守っていてくれているのを感じます。

■豆つかみ名人ペアに!

見事、名人戦で優勝です!

 

 結果は、準決勝と同じ豆の獲得数と点数で百四十二点。見事優勝することができました! 全力を尽くして、のんちゃんとハイタッチをしたときは、やり切った感覚で満たされました。二人だからこそ歓びも倍になり、本当に嬉しかったです。同じチームのみんなも、すごく喜んでくれて本当に嬉しかったです。

 最後に時間がまだあるということで、急遽ノーマル戦をもう一回戦行なうことになりました。それぞれペアの人と息が合ってきて、どのペアも最初より上達しているようでした。

 私は一ペア目で、またのんちゃんと出場し、自分たちの最高を超えたいと思いながら臨みましたが、惜しくもまったく同じ獲得数……。黒大豆十二個いきたかった! という少し残念な気持ちもあったものの、最後まで二人で全力でできて嬉しかったです。
  
  

 正直、後ろでちゃんちゃんこを完全に被った状態は結構息が苦しくて、その中で集中力を保つのが大変だったけれど、のんちゃんに引っ張ってもらって、最後まで集中力を切らさずに頑張れたことがとてもありがたかったです。

■豆をたくさん掴むコツは?

 最後の五ペア目では、あんなちゃんとペアを組んで、あんなちゃんとの一回目よりも多く黒大豆をとることができました。最後にまた喜びあえて、あんなちゃんの笑顔が嬉しかったです。

 終わったあと、お父さんがコツを解説してくれました。後ろの人は手を固定して、前の人が位置を調整し、豆の真ん中に箸先をおいて掴むのが良い、ということでした。
    

総合優勝は卒業生のりかちゃんやしほちゃんも活躍した、黄色チームでした!

  
  
 そう教えてもらうと、のんちゃんがいかにベストなタイミングと位置に誘導をしてくれていたのかを実感したのと同時に、誘導の人と同じ気持ちでやることの大事さをより感じました。二人羽織といえども奥が深いな、と思えた、二人羽織大会の時間でした。