「3人から学ぶ『大人のあり方』」 せいこ

 なのはなで成人式をお祝いさせて頂く度、私自身も改めて大人にさせてもらっている気がします。

 今年のお祝いムービーは、お正月遊びチームで取り組めて、年始のイベントがまだ続いているみたいで嬉しかっです。私たちは、のんちゃんのアイデアで、「逆再生」をテーマに、新成人のえみちゃん、ひなのちゃん、りんねちゃんに、ビデオメッセージを撮影しました。いくつかのメッセージを2~3人ずつで担当し、メッセージを書いた紙飛行機を投げたり、風船を割ったり、地面に籾殻で書いたものを消したりしています。それぞれ、逆再生にすると、紙飛行機が手に舞い戻ってきてメッセージが表れる、風船が膨らんでメッセージが読める、地面からだんだんメッセージが浮き出てくる、という風な仕掛けになっているのです。準備期間には、逆再生になることを見込んだ身振り手振りを考えたり、なるべく編集が少なくなるよう、一発撮りにできるような順番を考えたりしました。
 
 いざ、撮影の日。思わぬアクシデントがありました。中庭での撮影を予定していたのですが、撮影時間帯が夕方だったこともあり、影で、みんなの顔や、用意していた小道具の仕掛けが暗くなり、うまくビデオに写す事が出来ません。グラウンドに移動したり、撮影してくれるまえちゃんが脚立に乗ってくれたりしたのですが、それでもうまくいかなくて、困ってしまいました。
 
 撮影をしてくれたまえちゃんは、そんな時でも、ずっと笑顔でいてくれました。
「よし、まず撮れるカットから行こう!」
「ロータリーだといいかもしれない!」
 撮影時間が大幅に押してしまっても、私たちの考えが至らなかったことを、一切責めることなく、それどころか、どうしたらもっと良いビデオに出来るかを一緒に考えて、リードしてくれました。まえちゃんの広くて、大きな人格に改めて感銘を受けました。私もまえちゃんのような強くて優しい人になっていけるよう、日々を生活していこう、そう強く思えた時間でした。

 成人式当日。振袖を着たえみちゃん、ひなのちゃん、りんねちゃんは、格別に綺麗でした。赤い振袖を着たりんねちゃん。普段は、チャーミングなイメージなのですが、この日はすごく大人っぽい印象を受けました。ひなのちゃんは、色白の肌に青い振袖がとてもよく似合っていて、人形のように可愛らしかったです。薄紫色の振袖を着たえみちゃんも、物語の世界から出てきたお姫様のようでした。式に出ている3人は、なのはなの代表としての責任をしっかり持った表情をしていて、別格の美しさ、気品がありました。そんな3人の仲間でいさせてもらえる事が本当にありがたいと思いました。私も、これから、外へ出る機会があった時は、3人のように、なのはなの子としての責任を持った立ち振る舞いをしていきたいと強く思いました。

 今年は、「なのはな写真館」をみんなで作れたのも、すごく嬉しかったです。古吉野の体育館の入り口には、赤と白の布で、ゲートが設けられ、周りには一面に、お花紙やハニカムボールで作った吊るし飾り。撮影ブース3カ所に、スクリーンを設置し、えみちゃん、ひなのちゃん、りんねちゃんがそれぞれブースを回ってくれて、撮影をみんなで応援できました。
 私はまえちゃんカメラマンのブースで、照明や、モデルの3人のセット、小道具を準備したり、応援をさせて頂きました。私は撮影班になった事がなかったので、今回初めて、撮影のお手伝いというものをしたのですが、ものすごく楽しかったです。

「今しか撮れない尊い一瞬一瞬を、大好きな3人のいちばん綺麗な瞬間を、カメラにおさめたい」
 そんな気持ちで、いっぱいだったし、モデルをしてくれた3人は、最後まで疲れを一切見せず、ずっと笑顔でいろんなポーズや表情の要望に答えてくれました。なのはな写真館は、他のどの写真館よりも温かくて優しい場所でした。

 夜の集合では、お父さん、お母さんから、大人になるとは、どういうことか、ということを教えて頂けました。年々、新成人の人口が減少していること、去年の出生数が、82万人を下回っているということは、世の中の生き辛さ、生きにくさを象徴していることの一つであることも再認識しました。私たち大人は、もっともっとみんなが希望を持って生きたいと思えるような、子孫を繋いでいきたいと思えるような社会を、作っていく責任があるのだと実感しました。世界中が、誰も心に傷を負うことなくいきられる社会、なのはなファミリーのように持続可能な豊かさを追求し続ける社会になることを心の底から望みます。

 これは、一人では到底出来ないことです。でも、日常の中で、今、側にいるみんなと一緒になら、着実に作り上げていけると思いました。普段から、ボーッと流されて、生きない。どんな作業でも、常に頭を使って、もっとより良くしていきたいという気持ちで取り組む。困難な所があっても、より精度高く出来るアイデアは、求めれば必ず見つかります。これからの生活では、今の自分を肯定しながら、より高い精度を求めて成長していきます。

 そして目の前にある目標としては、まずは、スプリングコンサートで、たくさんのお客さんに、自分たちの強い意志、生きる希望を伝えられるよう、「求める生き方」を常に念頭に置いて、みんなの中で自分を磨いていきます。

 

 

感想文メニュー・・

「暖かい気持ちを返していけるように」 ひなの(卒業生)

「優しさに包まれた成人式」 りんね

「みんなの中で気持ちを作り上げてもらって」 えみ

「私たちの大切な日」 りな

「3人から学ぶ『大人のあり方』」 せいこ

「お祝いする喜びを」 ななほ

 

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