
1月11日のなのはな
朝の景色に、静かに雨が降り注いでいました。予定していた、永禮さんが来てくださっての落ち葉集めも、残念ながら延期です。楽しみは少し先へ置いておき、午前中は筋トレ、ストレッチと、モダンダンスの基礎練習に、楽譜づくり、育苗ポットなどの資材の整理や、小豆の選別などを行ないました。
田畑の作付けの打ち合わせは着々と進んでおり、これから本格的に練習が始まるスプリングコンサートのためにも、体力や身体の柔軟さが欠かせません。春に備えて、屋根の下で進めたいことも、たくさんあります。

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近頃、私は、さとみちゃんと一緒に、スプリングコンサートに向けて、バンドの楽譜を作っています。今年のコンサートも、なのはなのみんなが奏でる音楽をふんだんに楽しめるものを予定しています。
私は、主に演奏する曲の原曲を聴いて、それぞれの楽器の音を楽譜に起こし、スコアを作っています。このスコアをもとに、さとみちゃんが、なのはなバンドで演奏するために編曲してくれます。平日はお勤めに出ているさとみちゃんの力に少しでもなれるよう、忠実に原曲の音を拾うことを心がけています。
今日は主に、『リカバリー』という曲の楽譜を仕上げました。ピアノと弦楽器のバッキングがドラマチックに響き、終盤にかけては、コーラスがいくつも重って、とても壮大な1曲でした。コンサートのどんなシーンで演奏するんだろう……!! ワクワクしながら楽譜にしていきました。
私は、今まではずっと手書きで楽譜を作っていたのですが、今回からは、さとみちゃんに、ソフトの使い方を教えてもらい、パソコンで作っています。最初は慣れなかったのですが、今は、ショートカットキーも覚えてきて、やり始めた頃よりは自在に楽譜が書けるようになり、楽しさが増してきました。音符を打ち込んでいくと、手書きのときとは違って、売り物のような楽譜が作れて、それだけでウキウキした気分になります。
何より、手書きよりもみんなに見やすいし、同じソフトを持っているさとみちゃんとは、データで楽譜を共有できるので、これからも、もっともっと使いこなして、手早く質の良い作業が出来るよう努めたいです。
『リカバリー』を仕上げたあとは、今週からコーラスとダンス練習が始まる曲のコーラスパートの最終調整をしました。昨夜、さとみちゃんと、直したほうがいい音程や、歌い方の確認をしたことを踏まえ、修正部分を楽譜に打ち込んでいく作業です。
さとみちゃんは、音楽の「あるべき美しい形」を捉える感覚がすごく鋭く、1音1音に、美しいイメージを求めていて、そんなさとみちゃんの姿を、私はいつも尊敬しています。
「いずれは、せいこちゃんにも、譜起こしだけじゃなくて、なのはなバンド用に編曲するところも手伝ってもらえたら嬉しい」
昨夜の打ち合わせのときに、さとみちゃんがそう言ってくれて、すごく嬉しかったです。私もさとみちゃんのように、「なのはなのみんなで演奏すると、最高に魅力的になる楽譜」を作れるよう、どんな時でも、精度の高さ、美意識を求めるような生き方をしよう、と思えた瞬間でした。
楽譜作りも今日でひと段落し、これからは、1曲ずつ、バンド練習が始まります。バンドメンバーのみんなと、あるべき1つの美しい形を求めて、音楽を作っていく時間がすごく楽しみだし、精一杯頑張ります!
(せいこ)
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お昼には日光がさしはじめ、桃の枝吊りをすることができました。
エクセル線やステンレスワイヤー、ペンチ、ゴムホース、ワイヤークリップなどの道具一式を携え、メンバーは桃畑へ。腰袋を装着すると、てきぱきと桃の木に取り付き、阿吽の呼吸で枝を吊ってゆきます。
今日は、新桃畑の枝吊りを完了させることができました。次回からは、開墾26アール畑の枝吊りに取り掛かります。残り2日半で、すべての枝吊り作業を終える目標です。
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夜は、今年初めての、アコースティックギター教室がありました。
年末からギター教室はお休みしていたので、久しぶりに藤井先生とお会いし、新年のご挨拶ができて、嬉しかったです。
また、ギター教室と版画教室のメンバー一人ひとりに、藤井先生の木版画が印刷された、年賀状をいただきました。
柔らかく滲んだ鼠色の背景で、3尾の連なった目刺しの版画でした。1尾ずつ表情がある目刺しに、何とも言えない味があって、見るだけでも気持ちが暖かくなりました。
藤井先生の心のこもった年賀状を頂けて、とても嬉しかったです。

ギター教室は、今回からスプリングコンサートへ向けて、『奇跡の山』の練習をすることになりました。
『奇跡の山』は、以前にもアコースティックギター教室で練習し、なのはなのみんなに向けて発表会をした曲です。富士山がテーマになっていて、自然の美しさや厳かさ、神秘性を感じられる曲で、大好きな曲です。
この曲をコンサートへ向けて弾かせていただけるということが、本当に嬉しいなと思いました。
譜面に沿って、久しぶりに弾いてみると、はじめは指が完全に忘れてしまっていて、1から覚え直していきました。けれど、同じ1小節を繰り返し繰り返し練習していく中で、徐々に感覚を取り戻していくことができました。
2時間の教室が終わるころには、楽譜の1ページ目が、以前弾いていたときよりも、ずっと弾きやすいと思えるくらい、指に馴染んできました。
改めて、この曲は弾いていても気持ちが指に入っていくことを感じました。
コンサートへ向けて、張りを持ってギターの練習をできることが、とても嬉しいなと思います。ミーティングが始まるため、ギター教室はまた少しの間お休みになってしまいますが、その期間中も、『奇跡の山』の練習に励んでいきたいです。
(りんね)