「撮影2日目」 りんね

1月8日

 1月7日の午後は、えみちゃんは朱色の艶やかなアオザイを着て、私はギターを手に、薄緑の花柄スカートで撮影をしました。
 このときは、ななほちゃんやあゆちゃんに髪型をしてもらいましたが、あっという間に魔法のように、どうやってやるのか分からないような、オードリー・ヘプバーンのような髪型にしてもらって、とても嬉しかったです。

 午後のえみちゃんは、ハワイアンでかわいらしい、午前のイメージとは対照的で、どこかの国の王女様のように高貴で洗練されていました。
 スパンコールがたくさんついた、赤いとてもきれいな布から、えみちゃんがくぐってくる構図は、とてもまぶしいなあと思いました。りなちゃんが上から棒で、赤い布を吊ってくれていて、舞台裏の光景も、かわいらしかったです。
 
 また、あゆちゃんが来てくれたときは、動きのあるポーズが面白いのではないか、ということで、歩いている最中に呼び止められたり、手を差し伸べたり、というポーズでの撮影をしていました。
 カメラに向かって手を差し伸べるとき、どこか挑戦的なえみちゃんの表情が、とても魅力的でした。
 照明のみんなで、絶えずときめきを言葉にしながら、ライトを当てられたことが嬉しかったです。

 私は、ギターとの撮影でした。
 ギターが大好き、という気持ちだけではなく、ちゃんとそれを形にしていくために、成人式のフォトムービーという場で、演奏したいという思いがありました。
 昨年の9月あたりからギター教室で練習していた、『レインボー・チェイサー』と、密かに練習していた『グリーン・グラス・ウェーブ』という曲を演奏し、録画、録音していただきました。

 比較的、演奏しやすい曲を選んだつもりでしたが、それでも1曲を曲として聴かせられるように完成させるということは、本当に難しかったです。ギターは指の触れ方のストライクゾーンが極めて狭く、1曲の間、全てのポジションへ正確に指を運ぶことは、緊張の連続でした。
 毎日、空き時間に必死になって練習しても、練習しても、なかなか思うように弾けるようには、なりませんでした。
 特に『レインボー・チェイサー』のタッピングハーモニクスは、ここぞという、一番の盛り上がりで、一番澄んだ高い音を響かせたいけれど、音が出るとき、出ないときがあって、なかなか確実にすることはできませんでした。
 けれど、直前に練習を追いこみ、なんとか形になりそうな予感がしていました。

 本番は、前日の夜からものすごく緊張していて、心が硬直していました。
 かにちゃんに、
「録音前の1時間だけ、練習させてもらいたい」
 ということを伝えると、午前中からも、
「えみちゃんが撮影をしている隣で練習していいよ」
 と言ってもらいました。
 暖かい居室で、えみちゃんを撮影している和やかな空気の中だと、とても安心した心持で、撮影の邪魔にはならない程度に、練習をすることができました。
 みんなが、「その曲、きれいだねえ」と声をかけてくれると、とても嬉しくて、安心しました。みんなの中で練習することで、初めて、曲らしくなってきたのではないかと思います。

 本番、たった1回の録音となると、やはり怖くて、練習のように伸び伸びと演奏するまでには行きませんでした。
 『レインボー・チェイサー』のタッピングハーモニクスがしっかりと響いてくれたのは奇跡的でしたが、ところどころ音が出せなかったところもあって、ほっとしたような、悔しいような気持ちで複雑でした。
 けれど、20歳の、これから始まっていく人生のスタートとしては、納得いくように弾けたと思います。
 かにちゃんたちに助けてもらって、この機会に、自分の大好きなことを形にさせていただけて、とてもありがたかったです。
 これで、最近では最も息を詰めて緊張していたことが終わったので、今はとても穏やかな気持ちがしています。

 夜の振袖選びでは、パソコン室へ行くと、ものすごく美しい3枚の振袖や、帯が並べられていました。
 お母さんが着られた振袖、河上さんからお借りした振袖、響尾さんから頂いた振袖で、何年も、なのはなの子たちが着てきた伝統的な振袖でした。
 この振袖を着られることが、本当に嬉しくて、当日は振袖に見合った気持ちを作って、成人式に向かいたいと思いました。

 8日の今日は、11時ごろにひなのちゃんが帰ってきてくれました。本当に嬉しかったです。
 午前中は、あゆちゃんとゆりかちゃんに、成人式の本番用の、ヘアメイクをしてもらいました。振袖や、顔映りに合わせて、一番いい色を選んで、心づくしのお化粧や髪型づくりをしていただき、ありがたかったです。

 午後からは、ひなのちゃんとえみちゃんと、3人で撮影を行ないました。
 はじめは、ひなのちゃんの白いドレス姿と、撮影班のみんなが作ってくれた、造花がいっぱいに敷き詰められた背景で撮影をしました。
 お花の壁に顔を寄せたひなのちゃんが、本当にかわいらしかったです。ひなのちゃんがもともと持つ愛らしさが、惜しみなく詰まった写真になっていて、とても嬉しい気持ちになりました。
 また、金色の背景でバリトンサックスを手に持つひなのちゃんの撮影は、絵の中の演奏者のようで、本当に美しかったなと思います。

 3人での撮影は、年末の紅白歌合戦の衣装だった、クラゲの衣装をお揃いで着て行ないました。
 星空を背景にして、かにちゃんが工夫を凝らしてくれて、まるで宇宙空間に浮かんでいるかのような、遊び心のある撮影になりました。
 部屋の電気を消して、みんながBGMに『エターナルストーリー』を流してくれて、宇宙にいるような、深海にいるような幻想的な空気感がありました。
 その中で、クラゲのような、少し不思議なポーズをとって撮影をしたことが、とても楽しかったです。撮影を終えて電気がつくと、宇宙から帰ってきたかのような気持ちがしました。

 そのあとも、ムームーを着て、ひなのちゃんを中心に、3人で撮影を行いました。
 ゆりかちゃんがフラダンスのポーズを教えてくれて、素敵なポーズで撮影させてもらえたことが、嬉しかったです。

 一緒に成人を迎える仲間が2人もいてくれることが、とても嬉しいし、心からお祝いしてくれる家族がいることが、本当にありがたいなと思います。
 撮影チームでは、かにちゃんが中心となってくれて、ずっと暖かい声掛けや、笑顔を向けてくれています。かにちゃんの優しさに、とても心が救われることがあり、かにちゃんの笑顔を見ると、尊さを感じます。
 私も、いつかかにちゃんのような優しさを、誰かに届けられるような人に、なりたいなと思いました。

 明日はいよいよ成人式です。夜はあゆちゃんが、襟足を剃ってくださいました。
 緊張するけれど、みんながいてくれるので、きっと大丈夫だと思います。なのはなのみんなの代表だと思い、誇りを持って明日に臨みたいなと思います。