「前向きに生きている仲間」 ななほ

12月31日

・NHF紅白歌合戦

 なのはなの年末と言えば、やっぱり、NHF紅白歌合戦です。
 なのはなの子のイメージはどんなものでしょう?
 それはなのはなの子である私たちにも分からなくなる位に、畑に出ていたと思いきや、お化粧をして衣装を着てステージに立っていて、夜はソフトバレー、時にミュージシャンと、なのはなにいたら何にでもなれるんだと、日々の生活を通しても感じます。

 そして、NHF紅白歌合戦では、なのはなバンドの生演奏に、数々のアーティスト、時にアイドル、時に悪魔、時に動物。そして、ジャガイモ?!
 誰が誰だか分からないくらいに、みんなの意外な一面や新しく生まれ変わった姿も見ることができて、やっぱりNHF紅白歌合戦は、なのはなの子にしかできない面白さや感動が待っていると思いました。

 私は今年、『センドマイラブ』のチームに入らせて頂きました。紅白の前日に帰って来てくれた卒業生のりかちゃんと、しほちゃんが私たちのチームに入ってくれることになり、とても嬉しかったです。
 あゆちゃんやまよちゃん、ゆりかちゃんが考えてくれた新しい衣装に、バンドメンバーさんが『ミュージックステーション』のオープニングミュージックを即席で弾いてくれて、りかちゃん、しほちゃん、りなちゃん、まなみちゃんとなのはなアイドルになりました。

 私たちはなのはなに来たのが13、14歳なのですが、りかちゃんとしほちゃんはなのはなに来たのが15歳の頃らしく、「最年少5人で~す!」というあゆちゃんの司会を聞く度に、嬉しくなりました。
 紅白でゆきなちゃんやまなかちゃん、たくさんの卒業生が帰って来てくれて、こんな風に卒業してからも、なのはなをベースに、なのはなの子として生きている卒業生の姿を見ると、私もそうなりたいと強く思います。

 以前お父さんが、
「液晶は、できるかできないか分からないものだったけれど、できるって分かった時から、いくつもの会社が液晶の研究に力を注いで液晶が生まれたんだよ。これはみんなにも同じような事が言える」
 と話してくれました。

 なのはなに来る前、「摂食障害は治りません。上手に付き合っていく病気です」と言われた時、ものすごく残念で悲しくて、(じゃあ、この先どうしたらいいんだ!)と叫びたいような気持ちになったことがあります。
 でも、なのはなで未来に希望を持って、前向きに生きている仲間がいて、なのはなをベースになのはなの気持ちで、どこへ行っても明るく、楽しく、働いたり勉強したりしている卒業生がいて、そんな姿を見ていたら、自分は例外なんかでもないし、私も回復できるんだと思えました。

 卒業生のみんなが帰って来てくれて、ポンと各チームに入って一緒に紅白に出られたのが嬉しかったし、りかちゃんとしほちゃんのアイドル姿もとても可愛かったです。
 まなみちゃんも、着たいと言っていた白いドレスが本当に似合っていて、可愛くて、まなみちゃんも前日からとても楽しみにしていて、嬉しそうで良かったです。
 本番ももちろん、楽しかったのですが、今までチームのみんなとダンスを考えて練習したり、替え歌の歌詞を考えたり、寸劇を考えてたくさん笑ったり、時にはドミノ倒しで遊び、時には変顔ゲームで笑いながらも、本番に向かう過程が楽しかったです。

 今年の紅白は衣装も華やかで、(スプリングコンサートに使えそう!)と思うような悪役の衣装や、ヒロインの衣装、面白い衣装もたくさんありました。
 まえちゃんチームの『センチュウ』の衣装も、デコチュウの衣装がこんなにもキラキラと可愛くなるんだなと思い、みんなの来てみたい衣装の中でも上位に挙がっていたのが面白いなと思いました。

 私は『アライブ』ではなく、『洗い部』の印象が強くて、のん部長の真っ赤なジャージが気に入ってしまいました。
 私は朝昼夕と、のんちゃん達と食器洗いの当番に入っているのですが、新しいスポンジが届いた時の歓びや、次の食器はどこで拭きたいという気持ちが上手く表現されていて、とても面白かったです。

 みつきちゃんもすごくいい味を出していたり、洗いの10か条もぜひ、食堂に貼って、新しい洗いの部員が加わったたびに、読みたくなってしまう程でした。
 今は食器洗いも進化していて、みんながシンクにあるすすぎうけと拭きの方にあるすすぎうけの数を見ていたり、新しく食器を出す時は、今から拭く食器はこの場所でというのが確立されているのですが、毎日の洗いでの面白い所や楽しい所が、全てつまって、面白い劇になった『洗い部』が見ていて笑いが止まらず、のんちゃんの気持ちが伝わってきて面白かったです。

 また、ブラッククイーンのチームは涙が出てくるくらい、みんなの、よくありたいんだ! という気持ちが伝わってきました。
 自分の中にいる悪魔はもういらないというのが、私にも共通して、具体的な経験や失敗、自己否定のような気持ちを全て吐き出して、
「これは可笑しかったんだ。悲劇だと思っていたことが、あまりにもおかしくて、喜劇だったんじゃない?」
 と笑いながら、次のステージへ登っていくみんなが、本当に綺麗だなと思いました。

 お父さんが、
「これから4人1組で、ブラッククイーンセラピーをしたいですね」
 と話していて、ぜひ私も自分の全てをさらけ出して、もっと優しく、本当の意味で強さを持った人になりたいと思いました。
 セルラー・ムーンのチームも、とても可愛くて面白かったり、なのはなだからこんな劇が作れて、こんな風に面白くして、お互いにお互いを前向きな方へ引っ張っていけるんだなと思いました。

 おやつで頂いた黒豆のパウンドケーキもとてもしっとりとして、甘くておいしかったです。
 また、私は後半にお母さんたちと育つ雑草を歌わせて頂いたのですが、思いっきり歌うのが気持ち良くて、スカッとしました。
 座っているみんなも、手拍子をしながら一緒に歌っていて、本当に一体感があり、(ああ、なのはなに来れて良かったな)と思いました。

 そして最後は、お母さんの『お月さまほしい』とお父さんの『HERO』です。
 『お月さまほしい』は、まなみちゃんがネコのぬいぐるみを、私が黄色い風船を持ち、まなみちゃんとりなちゃんの近くで聞きました。

「お母さんがみんなに送る曲です」。
 あゆちゃんがそう言ってくれて嬉しかったです。

「1人で、泣いてるんじゃないかと、思ったんだ」。
 最初から涙が出ました。お母さんの力強い歌声や胸に響いてきて、もう安心していいんだなと思いました。
 まなみちゃんもお母さんの歌を聞けたのが嬉しそうで、私もまなみちゃんと紅白に出れて良かったなと思いました。

 またお父さんの『HERO』はバンドバージョンで、やっぱりカッコイイなと思います。
 お父さんはいつも全力だから綺麗で、いつも一生懸命で、お父さんの姿を見ると泥臭くても、何ができてもできなくてもいいから、いつも一生懸命に全力で生きることが美しいんだと感じます。
 お父さんが私たちの事を思い、力いっぱい歌う姿に、また涙が出て、みんなで「ヒーロー!」と叫べて温かい気持ちになりました。

 紅白の結果は、紅組の優勝だったけれど、本当に充実していて、濃い時間を過ごせたなと思います。
 なのはなのみんながお父さんとお母さんを続いて、いつも全力に本気だから、内々のイベントでも、ものすごくレベルが高く、面白くて、やっぱりなのはなのみんなだから、仲間とだからこんなイベントができるんだなと思いました。
 みんなの全てをさらけ出して演じている姿を見て、育つ雑草で全て吐き出して、今年も明るい気持ちで締めくくることができて良かったです。

 来年も、良い年になりますように。