1月1日(土)「新たに始まる1年に希望を抱いて」

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 2022年元旦。雪の降る、静かな朝でした。
 昨夜の紅白歌合戦でみんなと全力を出し切り、新しい自分となって、新しい年をみんなと迎えました。

 朝食は、お節料理とお雑煮です。一品ずつみんなで作り、お重に詰めたお節は、美しく、華やかで、品がありました。
 ただ見ているだけで心が満ち、心が正され、美味しく、お父さん、お母さん、家族のみんなといただけることが嬉しかったです。

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 朝食を終えて、片付けや身支度をし、もう一度、食堂に集まりました。
 今年1年が実りあるものになるように、お父さん、お母さん、みんなの前で抱負を言い、お屠蘇をいただきます。

 お父さんが話をしてくれました。
 今年は、新しい枠組づくりが始まる年になる。
 これまで当たり前だったことが、これからは当たり前ではないことに世の中が気付き、時代は、新しい社会の仕組み、考え方を打ち立てる人を求めている。それは長い年月をかけて、50年、100年で変えていくもの。そこには多くの人の力が要る。

 私たちは、一度、人生に大きく躓いたけれど、なのはなファミリーに辿り着き、自分の生きる意味を知りました。
 誰もが生きやすい世の中にするために、新しい枠組を作るために生きていく。
 その志は、私たち自身を支え、守り、今もどこかで同じように苦しむ人を救うことができる。

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 みんなの抱負を聞き、自分の抱負を言い、新しい年を、同じ希望を見て進んでゆける仲間が、ここにいるのだと思いました。
 自分を越えた、安心を感じました。

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 地域の諏訪神社へ、元朝参りに行きました。
 外に出ると、太陽の光があたたかく、那岐山や、田畑に雪が積もっているなかを、お父さんとお母さん、みんなと列になって歩きました。
 地域の方々にお会いして、みなさんが笑顔で、みなさんと新年のご挨拶ができ嬉しかったです。

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 なのはなファミリーの生きる生き方を、自分自身の生き方に深く重ねて、みんなと、みなさんと一緒に、2022年を作ります。
 
(さやね)

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 なのはなでは、毎年お正月の三が日の期間、チーム分かれて実行委員を担当し、お正月遊びを堪能します。
 元旦午後は、家族みんなでリビングに集まり、「二人羽織」をしました。
 片方の人が目、もう片方の人が手となり、お箸で豆掴みを競います。2人の息をいかに合わせるかや、目が見えない状態で、いかにうまく滑りやすい豆を掴めるかの技術がポイントになってきます。

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 今日は全5チームで対戦をし、私は、ゆりかちゃんチームの一員となりました。
 まずは、チーム対抗のノーマル戦から。机の上には、いつも選別作業で使っているトレーと、豆腐パックが隣あって並べられていて、トレーの上には黒大豆、落花生、小豆、白大豆の色とりどりの豆たちが広げられていました。
 全部なのはなのみんなで育て、収穫したもので、こうしてお正月遊びでも使えるのがすごく嬉しいなと思います。豆にはそれぞれ得点が付いていて、黒大豆は10点、落花生8点、小豆5点、白大豆は3点。制限時間1分半のあいだに、できるだけ多くの豆を、トレーから豆腐パックへと移します。

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 チームの中から5ペアを作ってオーダー表を提出し、いよいよ試合スタート!
 それぞれのペアやチームで作戦を立て、試合に臨みました。1試合目から、140点を超える記録をたたき出しているチームもあって、盛り上がりました。

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 私は、最初のノーマル戦では、あんなちゃんとペアで、あんなちゃんが手、私が目になりました。上半身を使ってあんなちゃんの手を誘導し、「掴んで!」「離して!」などと指示をする側だったのですが、何しろ豆が思った以上に滑りやすいので、上手く指示を出すのが難しかったです。

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〈卒業生のりかちゃん、しほちゃん、ゆきちゃん、まなかちゃんとも一緒に二人羽織を楽しめて嬉しかったです〉

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 比較的サイズの大きい落花生は掴みやすく、4つ全てをクリアすることはできたものの、その後、黒大豆で苦戦して、そうこうしているうちにタイムアップ。2人でまさに一体となって協力するのは楽しかったけれど、ちょっと悔しさが残りました。
 気をとりなおして、次の試合! 私のチームでは、のんちゃん、つきちゃんペアが安定感のあるチームプレーで活躍してくれていました。他のチームでも終始「いいよ!」「落ち着いて!」などと歓声がやまず、賑やかな空間の中で遊んでいると、自然と、自分も明るくて楽しい気持ちになったなと思います。

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 続いての後半戦は、名人トーナメントです。私たちのチームからは、のんちゃん、つきちゃんペアが名人として出場してくれました。回数を追うごとに、2人の息がさらにあっていっていて、何と全体でも最高記録の黒豆11個、落花生4個の142点をたたき出していてかっこよかったし、見ていても気持ちがいいと思ってしまうくらいでした。
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 時間に余裕があったこともあって、最後にはノーマル戦3回戦目をして、初日のお正月遊びはお開きになりました。この回では自分も豆を掴むほうをやらせてもらったりして、目が見えないだけで、こんなにもお箸で掴むのが難しいんだなと、びっくりしました。
 ラストの試合ではお父さんお母さんペアが高記録を出し、大逆転で優勝しました。すごいなと思いました。
 本気になってチームで競い、みんなと盛り上がれた時間が楽しかったです。

(えみ)

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 お正月と言えば、初詣に元朝参り、お正月遊び! たくさん楽しいイベントがありますね。その中の一つにあるのが、そう獅子舞です。
 獅子とは私達が想像するライオンとはちょっと違い、噛んでもらうと悪い物を祓ってくれるという伝説上の生物です。噛まれたことありますか? お正月になると子供達が噛まれている風景をよく目にすることもありますね。では、獅子舞の中に入ったことはありますか?

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 2022年元旦、なのはなには今年も、美作の国一宮 中山神社御祭禮神事保存会の方々が獅子舞を披露しに来てくださいました。いつも農作業などでなのはなファミリーを助けてくださっている永禮さんをはじめ、10名の方々がお越しくださり、雄と雌の2匹の獅子舞に、笛と太鼓の演奏が加わって、獅子舞の迫力もひとしおでした。

 獅子舞の顔の大きさは予想以上に大きく、人の顔の10個弱分ぐらいあったでしょうか。獅子舞はとても綺麗に艶があり、綺麗なつるつるの赤い肌をしていました。
 獅子舞の雄と雌は何が違うのかというと、雌は歯が黒く塗ってあるのです。昔の既婚女性はお歯黒にするという習慣があり、獅子もその例にならって歯を黒くしたのが面白いですね。噛まれるときは、女性は雄に、男性は雌に噛まれると邪気や悪運を祓い、その年を健康に平穏にすごせるといわれています。

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 今日の、なのはなでの獅子舞はひと味違います。なんと、しっぽの部分を、なのはなの子から2人担当させてもらえることになりました。「やりたい人ー!」と保存会の方が言うと、みんなは顔を見合わせながら、「どうしよう」と遠慮か、はたまた獅子舞をすることのプレッシャーか、迷いが見られました。ここで手を上げたのがさやちゃんと私。
「こんな体験はめったにできない。やるなら今しかない。2022年の頭、私が邪気を祓うのだ」
 と一念発起し手を上げました。

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 保存会の方が初めに、獅子舞の中からのしっぽのつかみ方、振るタイミングを教えてくださいました。獅子舞のしっぽ側、一番端の布の下に自分の身体を入れ、しっぽの根元をつかみます。獅子舞の中ではしっぽ担当の人だけが後ろのほうを向きます。ほかの人は頭のほうに顔を向けています。そして太鼓の大きい音に合わせてしっぽを上に振り上げます。
「ダン、ダダンダン、ダン、ダダン」
 のリズムに合わせて、「ダン」の部分で強く振りました。中に入ると布から若干しっぽが透けて見えるので、私はそこだけ見て音に合わせて振っていたので、他の中の人たちがどういう動きをしているのか、まったくわかりませんでしたが、なんとなんく布が引っ張られる瞬間があったので、そこにあわせてちょっとだけ後退したり合わせて動いたりしました。はたして正面から見たらどうなっていたのでしょう。演じていると分からない部分で気になります。
 みんなの、「がんばれがんばれ」という声はしっぽの私たちに向けられた声だったのでしょう、私はその声に気持ちを押され、後半は力いっぱい振ってみました。全力でしっぽが振れて楽しかったです。邪気は確実に祓えたでしょう。

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 獅子舞のあとは、みんなで記念撮影です。保存会の方々が獅子舞の重い頭を抱えて口を開けてくださり、みんなで変わりばんこに、そこに頭を突っ込んで記念撮影しました。みんなが次々とかわいい笑顔で獅子舞の口に頭を突っ込んでいく姿は、どこかシュールでした。

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 永禮さん、保存会の方々は、獅子舞のほかにもお楽しみを準備してくださっていて、なのはなで演じられた曲でイントロクイズを出題してくださいました。流されるイントロの長さは1秒以下。しかし、さすがはなのはなの子たちです。何度もこれらの曲で練習を重ねた身体には、その一瞬一瞬の音が刻み込まれているようです。正答率は95パーセント。似ている出だしの曲で間違えたりしましたが、そこもみんなで盛り上がりました。

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 最後は、さやねちゃんとまえちゃんがアコースティックギターのアンサンブル曲を、保存会の方々に向けて演奏しました。大晦日のバレンタインホテルでの演奏会でも披露された『インスピレーション』です。きれいな郷愁あふれるギターの音に、私も癒されました。
 2匹のつがいの獅子のおかげで、今年の元旦も幸先の良いスタートをみなで切れました。今年は獅子舞に噛まれて邪気を祓われるほかにも、邪気を祓う側にもなれたので、きっとなのはなのみんなは今年は健康な肉体、確固たる精神、強固な運に恵まれることでしょう。

(まお)

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 リビングはライブ会場へそのステージにはお父さん、お母さんが座っています。ライトでほの明るい光で照らされているお父さんお母さんにみんなの視線が集まります。
 元旦の今日だけは、いつものリビングがお父さん、お母さんのライブ会場、ステージになりました。

  いよいよ新年ライブがはじまります。
 
 新年ライブは実行委員さんが考えてくれて、1部、2部、3部構成になっています。
 1部では、お父さんへの質問コーナーで、元旦の数日前からお父さんに聞いてみたい質問がいくつかのテーマから募集されました。
 宇宙・人体について、人生について、仕事について、病気について、異常気象について、恋愛・結婚・子育てについて、ファッション・魅せる自分をつくることについて、7つのテーマがありました。

 生命は地球から誕生したのか、それとも宇宙から誕生したのか。
 なぜ、女性の方が長生きなのか。生物学的観点から説明できることと、他の理由が関係しているのか。
 お父さんがこれまで生きてきた中で一番悲しかったこと、嬉しかったは何なのか
 などなど、7つのテーマからバリエーションに富んだいつもは聞けないような分野の質問の答えをみんなで聞くことができました。

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 いつもと違う雰囲気のリビングに、家族みんなで集まり、お父さんの話から、宇宙や、人体の話、染色体について、お父さんが経験した悲しかったこと、嬉しかったこと、様々なところへ頭の中が飛んでいきます。
 なぜ、生命は誕生したのか、綺麗な心を作るために誕生したのであれば自分はどう生きて行かなくてはいけないのだろうか、と改めて真剣に考えたり、戦時中は男の子が生まれる確立が多いこと、人は感情で産む子供の性別がかわってしまうことがあるだなと思ったり、知識や理屈的なことから、知識と理屈だけでは説明できないことまで、様々な面白くて深い話をみんなとたっぷり聞かせていただくことができました。

 お父さんが経験した悲しかったこと、嬉しかったことでは、摂食障害の傷の原因となる仕組みを、お父さんが経験した家族のできごとを通してはじめて気づいたことを、そのときの様子やお父さんの感情を仔細に話して下さいました。
 悲しい経験をして、その悲しさの犠牲の元に嬉しい気づきを得ることができた、という話を聞かせていただいて、お父さんがいつも話してくださる摂食障害の症状や、傷の話はただ考えを深めて分かったというのではなく、実際にお父さん自身の経験、それは悲しいものでもあったりする経験を経て、気づいていったものなのだということを知りました。
 自分はその答えをお父さんに教えていただくことができて、だから絶対にお父さんの経験を無駄にしないように、気づきを目に見える形で具体的に生かす生き方をしなくてはいけないし、そういう生き方をしたいと思いました。そして自分の体験から人の生きにくさに気づいた私たちにはその責任があると思いました。
 質問が一つ終わるごとに、お父さん、お母さんがみんなから募集したリクエスト曲を歌ってくれて、その度にとても安心した気持ちになりました。

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 第2部は、お母さんの占いの館です。
 くじで当たった子へお母さんとお父さんがその子の展望を話してくれました。

 お母さんの占いはその人の本来の性質や性格、秘めた力を教えてくれて、それが毎回当たっていることが多く、いつも驚いてしまいます。

 そして、お母さんの言葉を抽出しつつ、お父さんがその言葉により付け加えながら、その子に対して思うこと、展望、アドバイスを具体的に話して下さいます。
 お父さんがその子一人ひとりに対して話して下さると、お父さんは本当に誰に対しても、今の自分ではなく、本当はこうあるべきだ、という本来もっている力、魅力が生かされている未来の姿を一人に対して見ていて、傷が癒せたならば本来はこんな風にもっとよく生きていけるはずだと思って、信じているのだと思いました。
 そう思うと、自分のことはないですが、とても安心するような暖かい気持ちにもなり、本来の生き方ができなくなてしまうことに対して切ない気持ちにもなりました。今いる仲間のためにも、これから出会う仲間のためにも、優しい社会を作っていく生き方をしたいと改めて感じました。

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 そうやって、なのはなに来た一人ひとりに対して、未来を思って、深い優しさを向けられるお父さん、お母さんは本当にすごいなあと思いました。私も、そんな風に家族であり、仲間であるみんなのことを、少しでも少しずつでも大切に思えるようになりたいと思いました。自分に対しても、みんなに対してももっと未来を信じられるようになりたいと思いました。

 お話が終わると、お父さんお母さんがその子にむけて歌を歌って下さいました。リビングが安心に包まれます。

 第3部では、なのはなファミリーの展望、お父さん、お母さんはどんななのはなファミリーにしていきたいと思っているか、未来のなのはなファミリーについて話してくださいました。

 今までなのはなファミリーでお父さんお母さんを始め、たくさんの卒業生や今私たちが積み重ねてきていることをより多くの人へ還元できるような仕組みを作っていきたいこと、新しい形でなのはなファミリーを発信し、より多くの人へ、リアルに幅広くなのはなファミリーの活動を見てもらい、知ってもらいたいこと、そしてその先にお父さんお母さんが思い描く未来のなのはなファミリーことを話してくださいました。

 本当にそんなことができるのだろうか、今の延長に本当にそんな未来があるのだろうか、と少し突飛に感じてしまう部分もありました。
 でも、そんな未来にできたなら、なのはなに来た私たちのように、人生を転換することできたり、傷つく前に傷つくことを防げることができたり、生きることに疲れてしまう、苦しんでしまう人がいない誰もが活き活きと生きていける世界を作ることができる、優しく生きたいと思う人がその理想に沿ってあるべき生き方をしていくことができる世界を作れるんだと思いました。
 目には見えないけれど、未来の人たちの嬉しい気持ちが、心にめぐりました。こうであったらなんていいんだろうか、と思いました。

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 お父さんが、だから早く役割を終えたいんだ。誰一人として、幸せでない人はいない、みんなが心から喜びを感じ、幸せを感じられる、豊かな社会を少しでも早くつくりたいし、そうであってほしい、と教えてくださって、お母さんが、みんなも自分の役割を早く自覚してほしいよ、みんなは傷ついた人として、次世代の社会基盤を作っていく責任があるんだよと教えてくださいました。
 私も、お父さんが話してくださった未来が実現するように、もしそこに自分がいなかったとしても、今の延長にその未来がある、そのために今を生きていく、実現するための今にしていく、そのためにできることをしていきたい、成長して力をつけていきたいと思いました。私もなのはなファミリーを基盤にした志をしっかりと持って、みんなと一緒に生きていきたいと思いました。

 お父さん、お母さんのお話を、一言ひとことちゃんと聞こうとみんなと最後まで集中して真剣に聞いて、みんなが涙ぐむことがあったり、リビングの空気は常に一体感がありました。
 新しい年の1日目に、お父さん、お母さんのお話と歌をたくさん聞かせていただいて、安心したし、心持ちが改められて、引き締まった気持ちで、みんなと新しい年をスタートできたことが本当に嬉しかったです。

(やよい)