
12月16日のなのはな
昨日までの2日間、永禮さんと集めた、たくさんの落ち葉。今日は、これらの落ち葉を肥料として使えるよう、落ち葉堆肥づくりをしました。
はじめに、やよいちゃんが作り方を説明してくれました。落ち葉の山の中央を窪ませて、鶏糞と米ぬかを入れて、ミツグワで攪拌。そこに水を入れて湿らせ、さらに攪拌。そして、少し踏み固める。これを5〜6回繰り返す、というものでした。なんだかダイナミックな作業で、見ているだけでもすごくワクワクしました。
工程を聞いたあとは、3〜4人で1チームになり、さっそく堆肥づくりを開始。私は、あけみちゃん、えつこちゃん、りんねちゃんと一緒に作りました。鶏糞や米ぬかを、ミツグワで落ち葉に混ぜ込んでいくと、”サクッサクッ”と心地よい音が鳴りました。途中であけみちゃんが、
「炒め物してるみたい!」
と一言。確かに、言われてみると、鶏糞は黒っぽくて、米ぬかは白っぽいので、野菜の塩コショウ炒めを、ものすごく大きな鍋でみんなで作っている感じがしてきて、すごく楽しかったです。
攪拌を終えたら、成形していきます。成形は、次の密閉の工程でしっかりとビニールで堆肥を覆えるように、綺麗なお饅頭型にしたい……。お饅頭型をイメージしながらみんなで形を整えていっていたのですが、どうしても山の傾斜が急になりがちで、山型からお饅頭型になりません。どうしたらいいんだろう……。
そう思っていたら、隣のやよいちゃんチームが画期的な方法で成形をしていました。やよいちゃんが、落ち葉の山の麓の部分をミツグワで崩し、れいこちゃんがそれをテミで掬って、山のてっぺんに載せます。
そして、るりこちゃんが空になったれいこちゃんのテミを受け取って、りなちゃんへ渡す。りなちゃんは、それをやよいちゃんが次に崩す落ち葉の山の麓にセット。
なんて美しい流れ作業なんだ!! さすがです。
私達のチームも、やよいちゃんたちに倣い、成形していくとあっという間に美しいお饅頭型になりました。

最後は密閉の作業です。落ち葉饅頭に、ぴっちりとビニールを張り、PPロープで縛っていきます。これはみかちゃんがすごく上手で、的確に指示を出してくれました。ロープが緩まないよう、結び目から右半周分の人と左半周分の人とで綱引きのようにPPロープを引っ張り合って、みかちゃんが結んでくれました。
仕上がりは、どのチームも、すごく綺麗で、大きな水饅頭が並んでいるようでした。これから定期的に切り返しなども行ない、野菜たちが喜ぶ良い肥料にしていけるように頑張ります!
(せいこ)
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木曜日、夜の木版画教室。藤井先生が来てくださり、およそ2時間あまり、年賀状づくりを進めました。
藤井先生の木版画教室は、今回が5回目でした。作品の完成目標は、次週の12月23日。ひとまずそこで一段落、と決まってはいますが、藤井先生が、一つひとつの工程を丁寧に教えてくださったり、作品についての相談にじっくりと向き合ってくださったりするなかで、安心して木版画に取り組むことができています。
今日の教室のなかで、藤井先生は、落款について、少しお話をしてくださいました。それは、出来上がった作品のどこに、どんな大きさの印を押すか、ということでした。例えば、と藤井先生は、まよちゃんが作っている南天を描いたハガキを例にとり、南天の赤い実が集まった位置に、さり気なく押すのも良いかもしれない、と教えてくださいました。
もし自分ならば、空白を埋めるように、白い場所に何気なく押してしまったかもしれない、と私は思いました。けれど、藤井さんが指した場所に、南天の実があって、目を凝らせば、じつは小さな落款であった、という図を想像すると、そこには、思いもしていなかった、慎み深い心遣いがあって、そういうふうに落款の位置ひとつでも、作品を活かしたり、作者の気持ちや立ち位置を表したりすることを知りました。
印を押す位置、ほんの少しの凹凸、ほん少しの絵の具の溶き方、そういうもので無限に印象を変えていく木版画に、とてもわくわくした気持ちになります。
来週も、藤井先生が来てくださって、みんなで彫刻刀や、筆やばれんを握れる時間が、楽しみです。
(かに)