「夢中になって」 りな

12月14日

 今朝、外へ出ると草や地面に霜が降りて、一面真っ白な世界になっていました。崖崩れハウスに行くと、ハウスビニールや、入り口に付けたビニールがバリバリに凍っていて、昨夜は今季で一番寒いぐらいの寒波が来ていたんだなあと思いました。今週に雪予報が付いていて、いよいよなのはなの冬が来たんだなあと実感しました。私はまだ、なのはなのみんなと雪合戦をしたことがなくて、今年は雪のたくさん降った日に、みんなで本気になって、雪合戦がしてみたいなあと思いました。
 体調管理をしっかりと行なって、人も、野菜も寒さ対策をしていきたいなあと思いました。
 
 今日は1日を通して、盛男おじいちゃんとみかちゃん、ななほちゃん、まなかちゃん、さやちゃんと一緒に門松づくりをしました。昨日、みんなで門松の土台を完成させることが出来たり、全部で6本必要な、斜めの竹を、昨日は4本切ることが出来ました。今日1日の目標は、門松を完成させることで、午前は門松の飾り物を集めました。
 
 午前10時になっても、霧が立ち込めていて、遠くが白くて見えないほどでした。まだまだ霜が解けていなくて、顔や、手に冷たい空気が刺してきました。みかちゃんは、盛男おじいちゃんのお迎えに古吉野を出発されていて、みかちゃんと盛男おじいちゃんが古吉野に着かれるまで、私はななほちゃんとまなかちゃんとさやちゃんと一緒に、松竹梅の、梅の枝を梅林まで取りに行きました。
 
 松竹梅、と聞くととても高価で貴重なもののように思います。でも、すぐ近くに梅の木があったり、盛男おじいちゃんの山の中に孟宗竹があったり、松の木があって、どんなものでも自分たちで、材料を集められることが、本当に凄いことだなあと思いました。

 梅林に行くと、梅の木に白い糸のようなものが枝にたくさん引っ掛かっていました。何だろう、と思って近づいてよくよく見てみると、白い糸に見えていたものは、クモの巣で、一ミリ程の小さなしずくが凍って、凍った粒が無数に繋がって垂れ下がっていました。
 触ってみると、手にくっついて手の平からだらんと結晶の糸がぶら下がりました。キラキラと光を反射させながら、小さく揺れている光景が本当に綺麗で、ダイヤモンドのようだなあと思いました。小さな氷の粒は、触っても解けなくて、ぷつぷつと手触りがありました。クモの巣が、こんなに綺麗な光景に変身したところは見たことがなくて、とてもびっくりしました。梅の枝に引っ掛かって、つららのように下がっている様子が、少しイルミネーションの電飾のようで、ななほちゃんやまなかちゃんやさやちゃんと一緒に見られて嬉しかったです。
 
 梅の剪定を兼ねて、4本ほど、梅の枝をのこぎりで切ってきました。梅の枝には、たくさん花芽が付いていました。桃の花芽のように、ふわふわしていて大きなものではなくて、とても小さなつぼみでした。でも、桃や、サクラよりも春になって一番に咲くのは梅の花なんだなあと思いました。今付いている花芽が成長してつぼみになり、花が咲いて来年の6月には、実を生らすんだなあと思うと、とても嬉しくなりました。今年もたくさん花芽が付いていて、豊作になったらいいなあと思いました。
 
 内向枝や交差枝で、花芽があまり付いていない枝を選びました。かといって、花芽のつかない徒長枝だと門松に飾った時に少し物足りないのではないかなあと思って、結果枝の中で、梅の木全体を見て、切った方が良いような枝を探しました。
 大きい枝や、小さい枝、様々な大きさのものを取ってきました。梅の枝が揃ったところで、次は藁を持ってきて、盛男おじいちゃんとみかちゃんを待つ間、しめ縄を編みました。
 盛男おじいちゃんが、藁で編んだしめ縄を土台にぐるっと一周巻くといいよ、と教えて下さいました。でも、土台を一周できるぐらいの長さのしめ縄をどうやって作るのかが分かりませんでした。藁の長さいっぱいに作っても、1本が40センチほどにしかならなくて、とりあえず40センチのしめ縄をたくさん作って、もしも繋げられるようだったら盛男おじいちゃんに教えていただきたいなと思っていました。
 
 まなかちゃんは、しめ縄を作るのも初めてで、一緒に作れて嬉しかったです。4人で玄関下に座って、ひたすらしめ縄を編みました。藁の根元を揃えて足で固定し、左手と右手をこすりながら藁をねじって編んでいきます。久しぶりのしめ縄作りだったけれど、これまで、おじいちゃんに教えてもらいながら作っていて、体でしめ縄を作る感覚を覚えていました。
 
 しめ縄を無心になって編んでいると、気持ちも安らいで、そしてなぜだかとても懐かしいような、温かい気持ちになります。こうやって、昔の人は手で縄を編んでいたんだろうなあと思って、昔の人の知恵や工夫が本当に凄いなあと思いました。そして、これまで縄を作ったことのなかった私達に、盛男おじいちゃんが教えて下さって、私達も縄をなえるようになったことが、盛男おじいちゃんのおかげで本当にありがたいなあと思いました。
 
 今は、物が簡単に手に入って、ある意味豊かで便利な時代だけれど、そんな時代の中でも、自分たちで野菜を作って自給自足が出来ることもそうだし、縄をなえることも、生きるためにはとても大切な事なんだと思いました。
 盛男おじいちゃんが、戦争の時に、12メートルほど深さのある、島の洞窟を、とうづるのツルを編んでロープにして降りたことがあると話してくださりました。これを知っていたら生きることが出来たのに、と思うこともたくさんあったと話してくださりました。生死が常に紙一重な戦争で、縄を編めるか編めないかだけでもその境目がはっきり分かれることを知って、それは戦争だけでなく、今も一緒なんじゃないかなあと思います。盛男おじいちゃんから、たくさん生きる知恵をもらって、私達はそのことをしっかりと覚えて、自分の中に落とし込めたいなあと思いました。そして、次の人に繋げられるようにしたいなあと思いました。
 しめ縄を夢中になって編んでいると、いつの間にか霧が晴れて、太陽が出てきました。日向の玄関下が少し暖かくなったような気がしました。盛男おじいちゃんとみかちゃんが到着されたのも、ちょうどその頃でした。盛男おじいちゃんとみかちゃんが、松の枝を取ってきてくださりました。とげのような細い葉がたくさん出ている松を見ると、一気にお正月のムードが漂ってきました。とても立派で綺麗な松の枝で、門松に飾れることが嬉しいなあと思いました。
 おじいちゃんに、長いしめ縄を作る方法を教えてもらいました。最初は藁を普通に編んでいき、藁が無くなってきたところで、数本を片方ずつ、足して編んでいきます。足した藁を自然に編みこませていくことがとても難しく、足した藁だけが編まれなくて浮き出てきたりして、なかなか編み込ませていくことが出来ませんでした。
 でも、何度もチャレンジしていくと、少しコツが掴めてきて、足した藁を編みこませていくことが出来るようになりました。何回か編むことが出来ると、もう引っ張っても絶対に取れることがなくて、その強度が凄いなあと思いました。
 一定の太さに編むことが出来るように、気を付けながら慎重に、ゆっくり編んでいきました。いつの間にか、門松の土台にぐるっと回すことが出来るぐらいに長い締めなわが出来ていました。とても嬉しかったです。
 盛男おじいちゃんが、ゆっくり、丁寧に編んでいる手つきを見ていると、とても安心して心が温かくなりました。盛男おじいちゃんの作るしめ縄はとても綺麗でした。
 
 午後からは、あと残りの2本の竹の斜めカットを終わらせて、いよいよ竹と松竹梅を飾りました。その前に、真ん中に立てる3本の竹を結びました。盛男おじいちゃんが、「男結び」という結び方を教えて下さりました。それは、片方の紐でわっかをつくる結び方で、おじいちゃんのお手本を見ても、とても難しかったです。でも、みかちゃんやななほちゃんが実際に解読して結んでいて凄いなあと思いました。
 シュロ縄で結んだのですが、シュロ縄を短く切りすぎて長さが足りなくなった時がありました。その時に、盛男おじいちゃんが、もう1本のシュロ縄を用意して、2本を繋げて下さりました。繋がった後の紐には、結び目一つなくて、まるで魔法が掛かったかのように一本の縄になっていました。
 シュロ縄は、よく見るとしめ縄のように2本の束がクルクルと編まれて、1本の縄になっています。午前に長いしめ縄を作るため、新しい藁を足したように、シュロ縄も、2本の束を少し緩めて、その間に編み込ませて、繋げて下さっているようでした。まるで溶接したかのように綺麗になっていて、そして両方から引っ張っても取れなくて、本当に凄いなあと思いました。
 竹を土台にさして、竹の後方に、松竹梅の枝をさし、前方には、ウラジロと、土には紅白の葉ボタンを植えました。それだけでもとても迫力があるけれど、盛男おじいちゃんの山で採らせていただいたナンテンや、マンリョウを付けると、赤くて丸い実がとても鮮やかで彩になり、より華やかになりました。
 門松は、お正月のみんなの集合写真に映ったり、成人式でも門松の前で写真を撮ることをあります。そのことも考えて、細かいところまで綺麗に、美しく作っていきました。土の上には、もこもこしたコケを張り付けると、一気に風情のある、まるでまるで旅館の玄関に飾ってありそうな門松になりました。
 お父さんが、成人式のもりもりの頭のようにボリューム満点に盛り付けてほしい、と以前おっしゃっていました。みんなでとても大胆に、もりもりに盛り付けている時間がとても楽しかったです。玄関下を通る人誰もが、作りかけている門松を見て、笑顔で声を掛けてくれました。お母さんとたけちゃんが見に来てくださって、「すごいね!」と言ってくださったり、お父さんもみてくださって、いいね!と言ってくださって嬉しかったです。ついに、門松が完成したときには、少し辺りが暗くなっていました。でも、そんな事にも気が付かずに夢中になって門松を飾っていました。
 門松の後ろには、本物のナンテンが植わっているのも、とても綺麗だなあと思いました。改めて玄関を前から見てみると、左右の門松に迎えられて、福が集まってきそうなほど美しい空間になっていました。とても達成感があって嬉しかったです。
 門松を作って、余った竹で、お父さんとお母さんにプレゼントする、小さな門松も作ることが出来ました。少し大きめの四角い植木鉢に、短く切った竹を3本置き、土を詰め、玄関の門松と同じように、松竹梅やナンテン、ウラジロを飾りました。そして、みんなで編んだしめ縄で作った、しめ縄飾りを中心に付けました。小さい門松がとても可愛くて、最後にお客様玄関に飾ることが出来たことも嬉しかったです。また、みんなにも見てもらえたらいいなあと思いました。
 
 盛男おじいちゃんと、みんなと一緒に門松を作らせてもらえてとても嬉しかったです。盛男おじいちゃんから教えていただいたことを、しっかりと来年に繋げられるように覚えておきたいなあと思いました。

 今日は、大人数のみんながみんなが1日落ち葉集めをしてくれました。私は落ち葉集めが作業の中でもとても好きで、またみんなで落ち葉集めに行ける日がとても楽しみだなあと思いました。みんなの落ち葉集めのお話を聞いて、1日だけで本当にたくさんの落ち葉を集められることが出来たんだなあと思って、嬉しかったです。

 明日も出来ることを精一杯頑張りたいです。