12月12日(日)後半「第50回 勝央町一周駅伝大会 ――暖かな色彩のなかへ」

12月12日のなのはな 後半

※この記事は、12月12日のなのはな 前半からの続きです。

 

「よしみちゃんファイト!!!」
 そう言って力強くりなちゃんが襷を渡してくれました。いよいよ自分が走る番です。第5区は豊久田ぶどう選果場からスタートし、約2.8キロの距離を走ります。

 中継所で待っていると、4区のりなちゃんが、こちらに向かって走って来ているのが見えてきました。りなちゃんが猛スピードで近づいてきて、りなちゃんの笑顔がはっきりと見えた瞬間が本当に嬉しかったです。これまでの区間を走って来たみんなの気持ちが込められた襷を受け取り、ドキドキしながらも走り出しました。

 

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 5区のコースは最後に大きな上り坂が待っています。しかし、私はまだこのコースを走ったことがなく、どこでどんな坂が待っているのか、どういったコースなのか何も分からなかったので、ペース配分を考えるのがとても難しかったです。

 ただ、未知のコースではあったけれど、一つだけ自分の中で自信になっているものがありました。それは、練習のときにみんなと走った石生一周コースです。石生コースを3回ほど自分の全力で走っていたので、(石生の坂も走れたのだからきっと大丈夫。あのときと同じペースで走ろう)と思うことができました。

 

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 スタートから私はかなりペースを上げて走っていました。走っていると、道路際から地域の方々が手を振って応援してくださり、寒い中私たちが走るのをずっと見守ってくださっていて本当にありがたかったなと思います。

 更に走り続けていると、次は遠くから楽器の音が聞こえてきました。ハッとして前を向くと、そこにはなのはなのみんなの姿が。遠くからでもなのはなのみんなが大きく手を振ってくれていて、私は早くみんなに近づきたい一心で更にスピードを上げました。応援してくれている目の前まで行くと、5区の応援チームのみんながタンバリンや鈴など三三七拍子のリズムで鳴らして応援してくれて、みんなの応援がとても嬉しかったです。

 

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 後半の大きな坂道は、前半に飛ばしすぎたせいでかなり苦しくなりました。ですが、坂道のところでお父さんとお母さんが笑顔で手を振ってくれていたり、走り終わった区の応援チームのみんなも待っていてくれて、みんなのおかげで坂道も走り切ることができたなと思います。

 みんなの応援が何よりも自分のパワーになって、こんなにも幸せな気持ちで走れたのは生まれて初めてでした。前からも後ろからも代わる代わるみんなが応援してくれて、みんなの中で走らせていただけてすごく楽しかったです。

 坂道を下ると6区の中継所が見えてきて、ちさちゃんが手を振って待っていてくれました。最後は自分の出せる全ての力を出して走りました。ちさちゃんが、「ナイスファイト!!」と言ってくれて、無事に襷を繋げることができて本当に嬉しかったです。

(第5区 よしみ)

 

 華のある走りをしているランナーは、きっと、よしみちゃんだ!
 一目見ただけで、よしみちゃんだということがはっきりわかりました。大きな笑顔で軽やかな走りでした。こうしてみんなに笑顔を広げ、ここまで5人の仲間が襷をつないできてくれたのだと改めて実感しました。よしみちゃんから襷を受け取った時、今までの緊張はなくなり、私もなのはなの子として精一杯、次のやよいちゃんに繋ぎたい、その一心になりました。

 

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 スタートは極めて順調。6区の前半は田畑、川に沿って平坦なコースです。爽やかに走りきる、そんな物語が待っていたはずなのに――。待っていたのはそんなきれいなお話ではなかったのです。気合を入れすぎて練習時より薄着にしたのが事の始まりでした。走り始めて間もなく、腕の筋肉が硬直するような感覚になり、内心、(失敗した)と思いました。

 走り切れるだろうか、と弱気にもなりました。だけれど、そんなときに「シャラシャラ~」「タタタン、タタタン、タタタンタン」なのはな応援団のみんなが笑顔で力いっぱい応援してくれていました。通り過ぎたと思えば次の応援団。次から次に途切れることなくみんなが応援してくれていました。知らない方も、何人も何人も拍手で声をかけてくれました。

 

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 弱気になる暇も、止まる暇も、スピードを緩める暇もなく、大きな流れに乗せてもらいました。みんなに走らせてもらったな、という気持ちがとても大きいです。みんなのために笑顔で走りたい、最後まで美しく走りたい、そういう気持ちがエネルギー源となって、活かしてくれました。

 どこまでも究極は、誰かの存在があるから力が湧いて、力を出せるんだなということを感じました。思わぬ事態で焦りもしましたが、だからこそ自分を越えてみんなと走らせてもらう、そんな濃い私の物語をも、あの赤い襷は背負ってくれていました。

 

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 坂を上り切ったら残すはくだり。曲がった先にいるであろう、やよいちゃんを思いました。力を残したくないなと思い、駆け抜けました。みんなの想いの詰まった襷をやよいちゃんに手渡した時、すごく満ち足りた気持ちになりました。

(第6区 ちさ)

 

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〈小学生、中学生の選手、社会人の選手、たくさんの方が、颯爽と道を駆けてゆきます〉

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「315番が来るよ」
 駅伝の係の方の声が、その番号をまっていたように頭にすっと聞こえました。
 私のゼッケン番号は「315―7」
 私は第7区、最後の区間を走りました。
 
 もうすぐ7区を走るちさちゃんが来る! ちさちゃんが……!
 嬉しさと緊張がびりびりと胸の中にこみ上げて、スタートラインの白線の前にスタンバイしました。思わず上に跳ねてしまいます。
 道路をはさんだ向かいには、須原さん、まことちゃん、はるかちゃん、なるちゃん、えつこちゃん、ゆずちゃん、隣には永禮さんがいてくれます。
 待ち時間も、みんなが近くにいてくれて、手を振ってくれて、頑張ってねと応援してくれました。みんなの存在を本当に心強く感じました。

 

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 曲がり角から、赤いシュシュをお団子につけて、頬を赤くして懸命に走る女の子の姿が見えました。
 ちさちゃん!
 お疲れ様! ありがとう!!
 そういって、ちさちゃんから赤いたすきを受け取りました。

 ちさちゃんがたすきを取ってから、私に渡すまで口角をきゅっとあげて、笑顔で渡してくれる姿が、胸に温かさがたまるようでものすごく嬉しかったです。
 このたすきは1区ののりよちゃんから、せいこちゃん、えみちゃん、りなちゃん、よしみちゃん、ちさちゃんとつながれてきたものなのだ。1枚のたすきにものすごく思い入れを感じました。

 

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 たすきを受け取ってかければ、周りにいたみんながタンバリンや鈴をシャリンシャリン!! とひときわ鳴らして応援してくれます。
 私ももう、少し調子に乗ってしまって、今までになく素早く、足を交互に動かして走り出しました。
 さすがに途中からは、ペースダウンしましたが……

 駅伝には正直不安を感じていました。
 昨日の夜は緊張で3時間おきに目がさめてしまいましたが、それをみんなに話すと他のメンバーのみんなも眠れなかったようです。
 長距離を走るのは苦手に感じていて、本当にちゃんと走れるかな、走るなら負けたくないけれど、早く走れなかったら……など色々考えてしまいましたが、でも走り始めるとなると楽しいなと思いました。

 

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 走っていると、後ろから鈴やタンバリンの音がものすごいスピードで自分の方へ近づいてくるのを感じます。気づくと、なのはなのみんなが乗った車から、窓をあけて、手をビュンビュン振ってくれて、楽器をならしてくれていました。
 自分もすぐさま手を振り替えします。
 ああ、こうやって応援されて走れるのは嬉しいなと感じつつも、気づけば次は走っている歩道の左側や、道路をはさんだ右側になのはなの応援組の何人かの人が並んで応援してくれています。

 

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 ぴょんぴょん上に跳ねている人もいて、見てるだけで嬉しくなってしまいます。
 応援してくれるのはなのはなの子だけではなく、地域の方もその道々で「頑張ってね!」「もうすぐだよ!」と声援を送ってくださいました。

 会ったこともない見ず知らずの人からも、駅伝大会というイベントを通して、こうやって笑顔をむけてもらって、一瞬ですが、気持ちをお互いに向け合うことができるのがものすごく嬉しかったです。

 

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 今日走ったことコースは今までに一度も走ったことがないコースなので、一回コースとは反対側に曲がりそうになったことがありましたが、駅伝の役員の方や、地域の方が道を指し示してくださって、間違わずに走ることができました。

 本当に最後の方、石畳の道を走ると、その道を折れ曲がったところからなるちゃん、まことちゃん、はるかちゃんがいてくれました。

 住宅街を走り終わり、左の道へ曲がると、両脇にはたくさんの人が、そして地域の方、なのはなのみんな、走り終わった駅伝メンバーのみんなが見えます。
 曇り空なのに、そこにいる人たちがみんな笑顔で、拍手をならしていて、その空間一体が色彩豊かな暖かみを帯びた世界に見えます。

 

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 スタートから一番足取り軽く、めいっぱいできる限りで走れました。
 私はその色彩豊かな世界に飛び込んでいきます。
 目のまえにお父さんの姿が見えました。
 最後は飛んで、ゴールラインを切りました。

 

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 楽しく走れたのは、本当になのはなのみんながいつもそばで応援してくれて、そして地域の方の応援があったからです。

 閉会式の順位発表では、チームなのはなは一般女子の部で優勝でした。
 そして、のりよちゃん、せいこちゃん、えみちゃん、りなちゃん、よしみちゃん、ちさちゃんは区間賞をもらうことができました。

 

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 なのはなのみんなの存在を感じながら、みんなの中で走りきることができて嬉しかったです。
 駅伝メンバーと今日まで短い期間でしたが、練習をしてきて、メンバーにとっても成功体験となった今日の日が嬉しかったです。

(第7区 やよい)

 

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***

 

午後には、盛男おじいちゃんが教えてくださる、お正月の門松づくりが始まりました。

 

 明日の門松作りに向けて、盛男おじいちゃんの山へ竹取りに行きました。
 盛男おじいちゃんの山へ、一歩足を踏み入れれば、そこには大自然が広がります。
 盛男おじいちゃんに案内してもらいながら、太い竹が生えている方へ歩いていくと、「これは何だと思いますか?」とおじいちゃんが話しかけてくださいます。
(う~ん。3つの葉っぱがあるから、三つ葉のようにも見えけれど、三つ葉にしては葉っぱに厚みがあるような……)

 

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 そう思っていると、「これはね、アマチャヅルですよ」とおじいちゃんが教えてくれました。
「これをお茶にすると身体にいいから、なのはなに持ち帰って、たくさん育てたらいい」
 そう言って、おじいちゃんが優しい笑顔を向けてくれます。
 盛男おじいちゃんは昨日で97歳になられたのですが、山を歩いているおじいちゃんは、本当に力強く、生き生きとしています。

 

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「南天はね、南に天と書くけれど、災難の難が転ずるとも言うんだよ」
「これはね、山椒だよ。ほら、いい香りがするでしょう」
 おじいちゃんの山は見渡す限り、たくさんの植物で溢れていて、宝の宝庫です。
 ふと、上を見上げると、ヒノキの木々の隙間から太陽の光が差し込んで、大きな山の中にいると、自分はこんなにも小さいのだなと感じると同時に、山のエネルギーに包まれて、心が癒されます。
 おじいちゃんが、「この竹を使おう!」と指をさして下さった孟宗竹は、高さが20メートルほどもある竹でした。

 

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 周りを見渡すと、ヒノキの木と木の間に隙間があり、そこへ倒したいと思いました。
(だけれど、一体どうしたら、イメージ通りに竹が倒れてくれるのだろう?)
 そう思っていたら、おじいちゃんが、「まずは、竹の倒す方向にノコギリを入れるんだよ」と教えてくださいました。
 おじいちゃんが教えてくれる順序で、教えてくれるやり方で竹を切っていくと、最終的にはカンッと気持ち良く、竹をとることができました。
 そのまま、まえちゃんややよいちゃん達と竹を倒すと、イメージした通りに竹が倒れていき、おじいちゃんも笑って私たちの様子を見守っていてくださいました。

 

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 倒したい方向へ切れ込みを入れるようにノコギリの刃を入れた後は、今度は上から切れ込みの5センチ上くらいの所へ、平行にノコギリを入れていきます。
 すると、本当に綺麗な断面で、負荷も少なく竹をとることができて、おじいちゃんの知恵は本当にすごいなと思い、教えて頂けたことが嬉しかったです。
 今回、門松用にとらせて頂いた竹は、直径が15センチ以上もあり、とても太く、立派なものでした。これを明日、門松にできると思うと胸が弾みました。
 毎年、盛男おじいちゃんの山で竹をとらせていただき、おじいちゃんに教えて頂きながら、門松を作らせていただけることが、本当にありがたく幸せな事だなと思います。

 

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 とらせて頂いた3本の竹は、枝打ちと頭打ちをし、2メートルほどにカットしました。
「枝打ちをしたもので、竹ほうきを作ろう」
 おじいちゃんが、孟宗竹で作る竹ほうきはとても質が良いと話して下さり、大切な竹を無駄なく使えることが嬉しいなと思ったし、またおじいちゃんに竹ほうきの作り方を教えて頂く日が楽しみになりました。

 

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 盛男おじいちゃんの山に入ると、心が落ち着いて、優しい気持ちになります。
 こんな風に、すぐ近くに山があり、田んぼが広がっている景色が私は好きです。
 なのはなのお正月には欠かせない、門松。明日は、盛男おじいちゃんと素敵な門松を作って、年末年始に向けて気持ちを作っていきたいです。

(ななほ)

 

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