12月2日(木)「桃の支柱の補強、完了! & ニンジンの草取りに夢中」

12月2日のなのはな

(残す畑は石生桃畑のみ……。今日で絶対に終わらすんだ!!)
 心の中でそう言いながら、気合いを入れました。
 午後の作業の時間に、石生桃畑の支柱用ポールの修正の仕上げを、やよいちゃん、みかちゃん、れいこちゃんと一緒にしました。
 
 これまで、各桃畑に立っている支柱用ポールの補強と修正を、みんなと一緒に力を合わせて進めてきて、今日はその最終日となりました。
 桃の木の周囲を囲むように立っている、このポールは、重い実をたくさんつける桃の枝を吊るために使います。また、夏に防鳥・防虫のためのネットを木にかけるときには、このポールがあることで、ネットを被せたり外したりする作業をスムーズにすることができます。大きなネットの重みをポールが引き受けてくれるので、桃の枝にも負担がかかりません。

 先日の作業で、石生桃畑の8割ほどは完了していたものの、残りのポールの修正ができないままになっていたので、午後に作業する時間をいただけてとても嬉しかったです。

 

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〈桃チームのみんなが進めてきた補強作業は、深くさし直したポールの内側に、つっかえ棒の役割を果たす竹の棒と、竹のストッパーとなる石を埋め込むことで、ポールをしっかりと立たせる、というものです〉

 

 これまで何度も同じ作業をこなしてきたメンバーなので、みんなこの作業のプロになっていて、今日もとてもスムーズに作業が進んでいきました。
 やよいちゃんが、昨日、お父さんに見てもらって少しポールの位置を修正した場所を、穴開け機を使って掘っていってくれます。途中、機械に少しトラブルがあったものの、最後まで頑張って穴開け機も動いてくれて、本当に助かりました。やよいちゃんが穴を掘る姿は何度見てもかっこよかったです。
 
 私はチームメイトとトリオになり、一緒に補強用の竹を埋めていきました。石で竹をガチッとロックし、ポールがびくともしなくなっていく感覚が本当に楽しくて、特に一発でガチッと決まったときはなんとも言えない嬉しさを感じます。

 

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 石生桃畑は見通しがとても良い畑なので、特に真っ直ぐにポールを立てようと、みんなで意識して作業しました。篠竹を使って、グッグッとポールの周りの土を固めていく工程も、今日は篠竹の代わりに鉄パイプを使って更に頑丈に固められるように工夫しました。同じ作業でもどんどん進化あせていけることが嬉しいなと思います。

 少し作業時間が押してしまったものの、夕食前までに、すべてのポールの修正を終えることができました。作業しているときは必死だったので気がつかなかったけれど、終わったときはもう周りが薄暗くなってきていて、それが夕日のオレンジ色とのグラデーションに。そして、そこに真っ直ぐに立つポールがズラッと並んでいる光景を見たとき、達成感と嬉しさでいっぱいになりました。すべてのポールの修正が終わって本当に嬉しかったです。
 
 今後は、桃の枝吊りの作業に入っていくそうで、ポールも、きっとしっかりと枝つりできるくらい頑丈な支柱になっていると思います。
 
(よしみ)

 

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 毎日のように食卓で活躍している、コマツナ。柔らかい葉とシャキシャキとした茎の歯ごたえは、どんな味付けにしても飽きがくることがありません。
 現在、収穫をしているのは第1弾と第2弾。毎朝、収穫コンテナいっぱいのコマツナを採ることから、第1鉄塔畑の朝は始まります。

 

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〈食卓に味と彩りを届けてくれている、コマツナたちです〉

 

 この日は第1、2弾を追いかけるように成長している、第3弾と第4弾の追肥と土寄せを行ないました。残りの2弾ともに、生育は順調! ……そう書きたいところですが、そう簡単に上手くいかないのが農業の難しさ。実はちょっぴり、問題を抱えているのです。
 
 第1弾と第2弾は発芽が揃い、その後も害虫の被害に遭うことこともなく、収穫をベストな状態で迎えることができました。どの株も生育が揃い、本当に自慢のコマツナだったのです。

 ですが第2弾からしばらく空いて、種まきされた第3弾。
 芽が出たかと思いきや、あれ?? 2条だけ……? 1畝に4条蒔いているのですが、畝のところどころから2条だけがゾロッと出ているところもあれば、全く出ていないところも。順調に発芽した子たちはすくすくと伸びていくなか、時間を空けてようやく出てきた芽は少しか弱くて、元気がなさそうにも見えました。
 
 原因を考えてみると、種まき時の覆土に問題があったのではないかと思い当たりました。複数人で覆土を行なったのですが、人によって量に若干の差が生じてしまったため、適切な量だったものは問題なく発芽し、多い量だったものはその分だけ芽を出すのに時間がかかってしまったのだと思いました。

 だから現在もそれが尾を引き、同じ畝の中でも、2条は草丈20センチ大なのに、残り2条は10センチ大ほどで、見た目にも明らかにわかるくらい生育に大きな差が出てしまいました。
 
 悔しいけれど、それも結果としては来年に繋げられる記録にできます。そしてまた、例え遅れたとしても寒さの中を頑張って大きくなろうと根を張るコマツナを見ていると、わたしも失敗だけにとらわれないで、今の状態をしっかり見て、その状態に見合った手入れをしていこうと思えました。

 

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 今回は牛肥に替わり、鶏糞を施しました。葉物野菜には速効性の鶏糞がよいと聞くので、今日の追肥で栄養をいっぱい吸って、コマツナのエネルギーに変わったらいいなと思いました。

 第3弾、第4弾を合わせて5畝あり、さらに土寄せも行なうと、やることが多かったけれど、メンバーの頼もしい協力のもと、目標としていた1時間でコマツナの手入れは終わらせることができました。

 さて、続いて下町川上畑へ! 次のミッションは、担当のえみちゃんから頼まれた、ニンジンの草取りです。畑に向かう道中では、
「ニンジンはどのくらい大きくなったかな?」
 と、久々に会うニンジンの成長にみんなで胸を躍らせつつ、作業に向かう気持ちと身体の準備を整えました。
 
 車から降りると、下町川下畑一面に広がる、ダイコンとカブのわさわさと茂る青い葉を横目に見つつ、上の畑に駆け上がりました。
 まず目に飛び込んできたのは、天を突き上げるような勢いで真っ直ぐと立つ、太ネギの数々。本当に太くて、剣にできそう。これを引っこ抜いたら気持ちがいいだろうなと思ったり。収穫も間近と聞いて、冬のお鍋を連想しました。

 

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 でもこの日のメインは太ネギじゃなかった、ニンジンだった。太ネギを通り越して、隣の畝のニンジンに目をやると、こちらも負けじとニンジン葉を大きく広げて、「こっちも見て!」と言っているようでした。畝間にしゃがんで近くで見ると、茎の根元から紅オレンジ色の鮮やかな根が顔をのぞかせていました。「やぁ!」と挨拶をしたら、「また収穫のときに会おうね」とすぐにお別れをして、寒くないように土をかけてあげました。

 

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 それでは本日の目的、畝の草取りスタート! 8人いたので4ペアをつくり、畝の端々から真ん中に向かって進むペア、畝の真ん中から両端に向かって進むペアをそれぞれ2つ作り、一斉に始めました。
 
 雑草を引っこ抜いたら、なんてことでしょう! ものすごく抜きやすい! さすが土質が良い下町川畑だけあって、土がふかふかで、雑草もすぽすぽと抜けました。わたしのペアで前で草取りをしていた、みつきちゃんも、「おぉ! 楽しい!」と喜びの声を連発しています。同じように畝のあちこちでも歓声が沸いて聞こえました。予想以上に草取りは順調に進み、1畝8分足らずで終わらせることができました。

 

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 2畝終えて、残るは1畝。抜きやすくて楽しくてまだまだやっていたい! というところですが、タイムリミットは刻々と迫ってきます。
 昨日に引き続き、今夜も霜が降りる予報。ニンジンの草取りは中断して、下の畑に降りて、最後はダイコンのビニールがけをしました。ニンジンもダイコンも霜に負けないでほしいな。

 ビニールがけも終えて、5時を回る頃、夕日が空を赤く染めていました。
「ニンジンの草取り、楽しかったね」「また続きをやろう」「やろう! やろう!」
 車に乗りながら、ニンジンの草取りに後ろ髪を引かれつつ、みんなと良い野菜づくりに繋げるために夢中で作業に向かった時間があっという間で、本当に楽しかった! と思いました。
 
(るりこ)

 

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 第4回目となった、木版画教室。藤井先生に木版画を教えていただける時間がやってきました。
 彫刻刀を手に、版木に向かう2時間。机の上には白い木屑が少しずつたまっていきます。
 余分な力を入れずに、滑らせるように刀を使うこと。右手と左手の、共同作業。
 藤井先生が教えてくださるなか、無心になって木を削っていきました。

 

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〈教室のなかで、藤井先生が魚を描いて作られた版画を頂きました。古吉野なのはなには、藤井先生の版画作品の宝物がたくさん増えていっています!〉