【11月号⑬】「桃の木に「ありがとう」の気持ちを込めて ―― 桃の肥料入れと土寄せ ――」なつみ

八枚の畑に植わる百一本の桃の木に肥料を与え、土寄せしました

  
 収穫を終えた桃の木にとって、秋はお正月。  
 手入れが少ない今の時期に、今年も美しく甘い桃を実らせてくれてありがとう、という気持ちを込めて、桃の木に新たな年に向けての元肥入れを行ないました。  

 あんなちゃんが残してくれた元肥入れのマニュアルに沿って、まずは桃の木の根元から枝先までの範囲の下草を、円状に刈りました。  

 ゆりかちゃんたちが、綺麗に円状に刈って下さり、あとを追いかけてりんねちゃんやのえちゃんが、これまた素晴らしく綺麗に熊手で草を除けて、管理機がをけられるように場所を作ってくれました。  そしてその上から、肥料部隊のわたしたちが、木の根元から一・五メートル離れたところに牛肥やもみ殻、配合肥料をまいていきます。  

 一本一本に与える量は少ないのですが、たくさんの種類の肥料をやるため、いかに効率よく人を動かすか、そこが難しいなと思うのですが、まえちゃんが指揮を執って能率よく、人の手が余ることなく肥料が撒かれていくシステマチックな流れの中で動くことが、とても心地よく感じました。  
  
  
 休日にお仕事組さんの力も借りて、無事に元肥入れを終えて、今度は管理機がけ。  
 百一本ある桃の樹すべてにかけるので、かなりの時間がかかりそうだと思っていたのですが、二台体制で、どれみちゃん、かにちゃんが根を傷めないように、しっかり肥料が土と馴染むようにと気を使いながらも、スピード感を持って、二日ほどで手早く終わらせて、土寄せができるようにしてくださいました。

■一パーツが集まって  

 最後の土寄せは、みんなで行ないました。  
 移動の車の中で、これからの桃の手入れや、畑では土寄せの意味をみんなに伝えることができて、すこしでも桃が、みんなの身近に感じられる存在になったら、そう思って伝えさせてもらえたことが、嬉しかったなと思います。  
  
  
 桃の木の下は、水はけが良いように、根が張れるようにと丘のように作られています。  
 今年はすこし丘を高くしつつ、主には管理機がけ後の均しと考えて、鍬で平らにしていきました。  

 均していると、土と肥料が良く混ざっている様子を見ることができ、早く雨が降って、肥料が効いてくれないかなぁと思いました。  
 元肥入れ、と一言で言っても、いくつもの工程があり、どれも抜かすことのできない大切な工程です。  

 一つの工程がうまく行かないと、次の工程はうまくはいかないですし、反対に、どの工程も良くできていれば、きっと来年も桃の木もそれにこたえるかのように甘い実をつけてくれます。  
  
   
 一つの工程、一つの手入れ、小さな一部それぞれが、新たな桃を育てていくパーツになるのだと思うと、緊張しますが来年がとても楽しみになるなと思いました。  

 そして、無事に元肥入れを終えた桃の木は、やっとゆっくりと休めそうで、わたしも安心した気持ちになりました。  
 桃がのびのびと育つことのできる、そんな環境をつくれるよう、冬も時間を大切に作業を進めていきたいなと思います。