11月1日(月)「大移動! サツマイモファミリー」

11月1日のなのはな

 ふわぁ……むにゃむにゃ……。
 今日から11月とは思えないような、この暖かさ。
 僕たちはサツマイモファミリー。
 今日も一家揃って、グラウンドでひなたぼっこ。お昼寝だー!

 ……んっ! なっ、何だ!? この大震動!
 いきなり大勢の人がこちらに向かってやって来た!
 上からじーっと僕たちを品定め。片手にはオレンジ色の大きなコンテナ。
 一体、僕たちに何をする気だ?

 

PB010046

 

 ちょっと、ちょっと! それは大きな大きなお父さんイモ! 
 大人数のみんなが大きなお父さんイモだけ集めて、オレンジ色のコンテナにどんどん入れていく!
 ものすごいスピード。僕たちを手早く選別して、大きなお父さんイモだけ集めていく。
 待って、僕らを置いていかないで!

 ふぅ……、びっくりした。一体、お父さんイモはどこに連れていかれてしまったんだ?
 せっかくのひなたぼっこなのに、大パニックだったなぁ。
 ではでは、気を取り直して、もう一息しようかな。

 ……と思ったら、またまたみんながやって来た! 再び僕らを品定め。
 今度は誰を連れていくんだ? 
 もしかして……?
 わっ、やっぱりだ! 今度は美しい中くらいサイズのお母さんイモを集めていく!
 またもやものすごいスピード! 僕らを一瞬にして大きさで判別して、中くらいサイズのお母さんイモだけをコンテナに入れていく。
 待って待って! 僕を一人にしないでよー!

 

PB010023

 

 寂しくなった、僕らの周り。
 残ったのは、僕ら小サイズのこどもイモと、もっともっと小さい味噌汁用イモさん、そして少し傷を負ってしまった、傷イモさん。僕らの周りはがらんとしてきた。
 日も落ちてきて、少し寒くもなってきた……。

 すると再びみんながやって来た。これ以上、僕を独りぼっちにしないでよ。
 あれ? あれれ? 今度は僕の番? 
 みんなは僕を優しく手に取って、丈夫な段ボールの中へ、そっと置いた。
 するとびっくり。ふかふかの籾殻のクッションが敷かれていたんだ。お父さんイモもお母さんイモも同じように籾殻クッションが敷かれたコンテナに入れられていたようだ。

 

PB010026

PB010044

 

 段ボールには僕ら、こどもイモがたくさん集められた。仲間もすぐ傍にいて、寂しくない。
 おしくらまんじゅうで寒くないぞ、と思ったら、みんなが最後にもう一度、上から籾殻をたっぷり掛けてくれた。僕たちは籾殻クッションに挟まれて、さらにぽかぽか。

 籾殻がたっぷり敷かれたコンテナや段ボールに入れられた、僕たちサツマイモファミリーはどうやらみんなの手によって、グラウンドから大引っ越しのようだ。
 僕らが入ったコンテナを、ふみちゃんとりなちゃんが軽トラックに載せていく。2人の息はぴったりで、とても気持ちがよいテンポ。

 

PB010033

 

 僕らは台所前でトラックから積み下ろされて、今度は大人数のみんなのバケツリレーで運ばれた。大きなお父さんイモがたくさん入ったコンテナはずっしりと重たそう。でもみんなは重さを感じさせない笑顔で、「はいっ!」「はいっ!」とリズミカルに手渡していく。気が付けば、お仕事から帰ってきた子、学校から帰ってきた子たちもバケツリレーの列に入り、みんなが作る長い列ができていた。みんな笑顔でとても楽しそう。頬も高揚して、少し暑そうだ。みんなが楽しそうに、そして優しく運んでくれるから、僕らは快適、安心だ。

 僕たちが運び込まれた、新しい家。それは、暖房が完備されたお部屋。
 籾殻クッションに包まれて、さらに1日中、一定の温度に管理された部屋で、僕らサツマイモファミリーは一冬を越す。自然の暖かさに当たるグラウンドも気持ちがよかったけれど、これからやってくる6度以下の寒さが僕たちは大の苦手。だから一定の温度が保たれた部屋は安心だ。

 

PB0100341

 

 これからじっくり甘さを蓄えて、美味しくなろう。
 大引っ越しをしてくれた、なのはなのみんなが喜ぶ、甘い甘い焼き芋になるぞ! 

(るりこ)

 

***

 

PB010006
〈ササゲと小豆の収穫ツアーへも行きました!〉

 

PB010008

 

PB010032