【10月号⑦】「冬ニンジンの植え付け」えみ

 

 九月の初め、新しい畑のチームやシステムが始動し、さっそく秋冬ニンジンの種まきを行ないました。今季は、下町川上の畑に約千五百六十株のニンジンが植わる予定です。

 ニンジンは、発芽すればほぼ成功、といってもいいくらい野菜の中でも芽を出させるのが難しいそうで、少しでも発芽を揃えるために、今回も種まきの前に芽出し作業を行ないました。
 二千粒の種を、種同士が重ならないように均等に何枚かの白い布の上にパラッと広げ、プラスチックトレーの上で布ごと水に浸すこと三時間。その後、水を切り、六年生教室で適温を保ちながら芽が出てくるのを待ちました。
  

芽出しをしたニンジンの種

  
 ニンジンの種は好光性種子と言って、種の中でも発芽するのに光を必要とする種類だそうで、芽出しをする際も日中は蛍光灯の下に置きました。発芽適温は十五度から二十度と、比較的涼しい六年生教室は種を管理するのに絶好の場所でした。
 この環境がニンジンにとってぴったりだったのか、何と芽出しをしてから三日目にして、数粒の種から白い根がひょこっと顔を出しました。それを見たときはとても嬉しくて、すぐにみんなに見てほしい気持ちになりました。
  
 その翌日には十粒程度、そして芽出しをしてから五日目には六,七割の種が発芽して、やよいちゃん中心に何人かのみんなと種まきをしました。

 下町川上にはすでに太ネギとサツマイモが植わっていて、ニンジンはその間で作ります。
 畝立てから始まり、真っすぐなニンジンを作るのには欠かせない、石取りや草取りもしました。下町川の畑は土がとてもさらさらで、石も比較的少なくて、いいニンジンができそうだねとみんなと話していました。
  
   
 畝をくわで丁寧にならすと、いよいよ植え付けです。事前にお父さんに確認させてもらったやり方でみんなと進めていきました。畝幅八十センチの畝の上に三条、板を使って浅い溝をつけ、株間十五センチの間隔で蒔いていきます。
 慎重に布から種を一粒ずつピンセットでつまみ取り、根が下向きになるように置いていきました。根が切れてしまわないようにとすごく緊張したけれど、真っ白い根がこれから地面に潜って大きくなっていくことを想像するとわくわくした気持ちになりました。

 途中からは、私は植え付けの人の後を追って覆土をしていきました。
 すでに根が伸びているので、鎮圧はせずになるべく薄く、種をほんの少し隠す程度で湿らせた種まき培土を上からかぶせていきました。その加減も難しくて、これから芽を伸ばす種の気持ちになろうと思いました。
  
   
 たっぷりと水をやったら、最後は不織布をかけてUピンでとめて完了です。最初は数人だったのが、途中からは別の作業だったみんなもヘルプに来てくれて、いつの間にか大人数のみんなも一緒に、スムーズな流れの中で無事に種まきを終えられて嬉しかったです。
 終わった後に全体を見渡すと、ぴんと白い不織布の張られた畝が二畝半、並んでいました。この日は芽出しをした種の中で白い根が伸びているものだけをまいたのですが、後日後から出た種もまき、全体で三畝と一メートル分になりました。

 私は今季ニンジンを担当しているので、チームのみんなといいスタートダッシュが切れるように見守っていきたいです。これからいい風にニンジンが育ってくれて、なのはな産のニンジンでみんなとおせち料理を作れたらいいなと思います。