【10月号⑤】「秋冬野菜のトップバッター ―― ブロッコリーとカリフラワーの定植 ――」せいこ

 お盆を過ぎ、八月も下旬になると、暑さも少し和らいできました。なのはなの畑では、秋冬野菜が始動。トップバッターは、ブロッコリーとカリフラワーです。
  
  
 はじめに畝立てから。定植する崖崩れ下ハウス前畑は、少し水はけが悪いので、極力高畝になるように、みんなで力いっぱい畝を立て、畝の形も、なるべく水はけが良くなるように、かまぼこ型にしていきます。土はゴロゴロとしていて重いのですが、十五分ずつの小休憩のときに、一昨日に行なった「山小屋縁日キャンプ」で嬉しかったことを一人ずつコメントで回しながら作業をしていると、あっという間に畑一面に畝が出来上がりました。

 いざ、定植。植え付けは、今後の野菜の生育に大きく影響する大事な作業です。ブロッコリー、カリフラワーの今後の生育がより良いものになるように、みんなで気を引き締めて、取り組みます。
 まずは、穴掘り部隊が二人、移植ゴテで畝に植え穴を掘っていき、それを追いかけるように、苗を植え穴に置いていく部隊。それをまた追いかけるようにして、植え付け部隊が苗を植えていきます。植え付け時には、苗の根が活着しやすいように、植え穴に籾殻を加えました。
  

 今回の定植で、画期的に進化したのは、防虫ネット張りです。なのはなでは、長いものだと三十メートル以上あるネットを、竹の棒にバウムクーヘンのように巻きつけて保管しています。
 今までは、竹の棒を二人がかりで畝の上で回転させながら、苗にネットを掛けていたのですが、今回からは、お父さんの案で、畝の上ではなく、畑の隅で、予め、ネットを一畝の長さ分だけ伸ばしてから、二人がかりで畝間を走り、ネットをかけていくという手法になりました。

■流れるようなシステム

 このネット張りの部分は、主にえりさちゃんが指示を出してくれて、前回までとは比べ物にならないほどスピーディーにネットを張ることができました。私はこの防虫ネット張りと同時並行で、定植したての苗に水やりをしていく役割だったのですが、苗の根になるべくたっぷり水を吸ってもらえるように心がけつつ、タンクの残量を認識し、ネット張りのみんながスムーズに畝間を走り抜けられるように、自分の入る畝間を考えて、水やりを行ないました。

 
 私は、この定植作業の流れるようなシステムが大好きです。作業リーダーのやよいちゃんは、いつも、あるべき美しい作業の形を明確に思い描いて、一人ひとりが、大きな機械の歯車として動けるように、指示を出してくれます。
 そのあるべき形に向って、みんなで心を合わせ、それぞれの役割に責任を持って心と身体を使って精一杯動いているとき、何にも代えがたい幸せを感じます。作業中に自分が考えるべきことがいっぱいあるのですが、その考えること全部に美しい意味があるように感じて、力を尽くすたびに力が湧いてくるような感覚になります。

 大きな達成感とともに、無事、ブロッコリーとカリフラワーの植え付け、ネット掛けが終わりました。今年は、去年までは無かったカリフラワーも育てられることがすごく嬉しいです。今後も元気にすくすくと育ってくれることを願います。