【10月号④】「新しいシステムでより効率よく ―― 秋冬野菜に向かって ――」やよい

 季節が移り変わり、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、白菜と続々と秋冬野菜が定植されていきました。
 秋冬野菜では、畑のA、B、Cチームという分け方がなくなり、二つから三つの野菜に、三から四人ずつの担当メンバーがつき、担当野菜を見ていくことになりました。
  
   
 チームはなくなったけれど、一人ひとりに担当野菜が一つ以上は必ずあって、野菜を自分のこととして、責任を持って見て行きやすいのではないかと思いました。
 チームリーダーはいないけれど、一人ひとりがリーダーのようになって、誰か一人が気負いすぎることもなく、六十枚以上ある畑を家族みんなで分担して責任を持って見ている、という風になればいいなと思いました。

■新しい発見

 私は今期の野菜の品種選びをさせていただいたり、芽出し、種蒔きと育苗に関わらせてもらいました。
 一番発見があったのはセロリの種まきです。今期のセロリは、崖崩れ下ハウス二棟をセロリで埋めようと、まえちゃんと話していて、ハウス二棟の中がセロリの鮮やかな緑で彩られることが夢です。

 そんなセロリですが、一番はじめの種蒔きが一番難しいです。発芽率が毎年六割から七割のため、布をつかった芽出しをしてから種蒔きをしようという方針になったのですが、温度にとても敏感で、芽出しもなかなかうまくいきませんでした。

 ちょうど、六年生教室で十九度設定で、エアコンを入れて、秋ジャガイモを床に並べ、芽出しをしていたのですが、セロリの発芽適温が十五度から二十度だったため、六年生教室の机で十粒ほど実験的に芽出しをすることになりました。
 セロリは光が好きな種のため日中は勉強用の電気スタンドで照らし、のんちゃん、ななほちゃんが一緒に一日四回ほど霧吹きで水遣りを行ないました。
  
  
 すると、四日経った日に、一ミリほど白い根が出てきました。お父さんに相談して、それで発芽すると分かった以上、根が出てからセルトレーに種蒔きするのではなく、水に一時間ほど吸水させたら、そのままセルトレーに種をまいてしまおう、ということになりました。
 根が出る前に種まきすると、根を傷つける心配もなく、根が場所を移動して活着するという種にとって少し大変な作業もなくなります。

 一時間、吸水をさせてから、セルトレーに種蒔き。上に不織布をかけて、噴霧器で水をあたえる。上からはスタンドライトで照らす。この方法で種をまくと、一万九千粒蒔いて、一万七百十五粒の芽が出て、約九割の芽が出ました。
  
  
 この新しい方法を見つけられたことがとても嬉しかったです。この方法を元に、来年はもっと発芽させたいと思いました。
 育苗から収穫、撤去にいたるまで畑は、いつも予測と発見の繰り返しです。予測する力と、こうすればこういう理由でこうなる、という根拠を考える力を養って、少しでも農業を発展させていきたいと思いました。  

発芽したセロリの芽
  

■結果と効果

 作業希望の出し方も新しい仕組みになっています。
 一枚目として提出する紙は、上半分は作業希望で、必要な人数、時間、道具や、ドライバーの有無などを書き、その作業を見て、必要ありと判断したら、もう一度作業希望を出してくれた担当者の人に渡し、下半分に実際にやったことを書きます。
 そして、数日から一週間の間に、二枚目の「作業結果報告」という、その作業が野菜にとって、効果があったか、有効であったかという報告を書いてもらい、二枚目の紙を提出してもらいます。
      

野菜ごとのファイルには作業の予 定や記録を書き残し、次に繋がる 資料づくりを目指しています

  
 何月何日にどのような手入れをして、それがどういう効果があったかという記録が抜けなく蓄積されて、それを元に、問題が起きたときに確実に効く対策、効かない対策をはっきりさせる、そうやって手入れ方法を確立させて、次に繋げていくという目的があります。
 紙をもらって、渡す仕組みなどはもっとスムーズにできると思いますが、結果と効果が少しずつたまっていくのが嬉しいです。これを元に、分かりやすい資料を作りたいなと思います。
  
  
 作業希望をもらって、作業予定を組むとき、作業が十以上になることもあって、優先順位を決めること、取捨選択が難しいなと思います。いつも箇条書きにして、毎日まえちゃんと一緒に考えて、進め方を決めています。

 自分にとっては、とてもいい訓練になっています。私は、みんなから教えてもらった作業は全部すぐにしなくてはいけないと思ってしまう節がありますが、それは絶対にできなくて、天気や、野菜の状態やそのときのメンバーなど、複数の条件からいつも判断しなくてはいけないです。そういう判断する力を養っていかなくてはいけないのだと思いました。

 みんなの作業を集結させて、実際に反映させるものとしての責任をもっと高く持って、判断力や、情報を統合する力をつけていく心がけをいつも持たなければいけないと思いました。
 みんなのやる気や野菜に対しての気持ちが上手く生かされるように、自分の役割を果たして、畑がより豊かになるようにしたいです。

***

―― 夏野菜もまだまだ 穫れ続けています! ――

 秋冬野菜の植え付けが始まるなか、畑に植わる夏野菜もまだまだ元気で、収量も伸 び続けています! 第一鉄塔上畑のゴーヤは畑一面がグリーンカーテンに覆われ、涼しい木陰ができています。
      
   
 定期的な追肥や水遣りの効果で、 約60〜70キロ以上穫れる日が続きまし た。 
  
  
   
 3枚の畑で育てているピーマンは、暑さが和らいできた、近頃の気温が味方し、収量が右肩上がりです。収穫カゴ山盛りに、約70キロ穫れた日もありました! その他にも、ナス、地這いキュウリ、オクラ、空芯菜など、夏野菜の収穫が続き、 食卓を彩ってくれています!