「私がお母さんになる頃」 ななほ

10月21日

・サツマイモのつる回収

 土日に予定されているサツマイモ掘りに向けて、とばしさんの畑でサツマイモのつる回収をしました。サツマイモのつる回収と言うと、少し濡れたつるを運び、想像するよりも大変なイメージがあるのですが、今回はつるが乾燥していて、こんなにも運びやすかったのかと思うくらい、運んでいても楽しかったです。

 午前中は主に、つきちゃんと桃畑にサツマイモのつるを運ぶ係をしました。サツマイモのつるは引きずる分にはまだしも、それを持ち上げるとなると結構な力がいるのですが、そこで力を出すのがまた気持ち良くて、「よいしょ」「ハー。よし!」など無意識に声を出しながらつきちゃんと運んでいきました。

 今年は桃の樹の根元ではなく、枝の先端の下へ円状につるを撒いていったのですが、桃の樹がサツマイモのつるのステージに乗っているようで、その光景が綺麗でした。

 午後からは、サツマイモの株とつるを切り離したり、やよいちゃんと一緒につるを山にしていく係だったのですが、人数は少なくてもものすごい速さで進んでいくのが楽しかったです。
 自分1人だったら、まずサツマイモのつるを回収しようとすら思えないくらい、畑も広いのですが、みんなの力があると、最後まで粘り強く、全力で作業ができます。

 つるを山にする作業は、やよいちゃんも言っていたように握力が強くなりそうなのですが、段々と気合が入ってくると、自分の身体が人間じゃなくて、サツマイモ怪獣になった様にどんどん力が入りました。
 周りから見たら半ば、ヤケクソのようにも見えたかもしれないのですが、(終わらせたい、絶対に終わらせるぞ)という気持ちで作業ができて本当に、本当に楽しかったです。

「やったー! 終わった!」やよいちゃん、みんなと喜びました。後ろを振り返ると畑の入り口に20メートル以上の長さにもなるサツマイモのつるの山があり、最後、みんなでその山にダイブしました。
「ここで座って写真を撮ろうよ」そういうと、みんなが集まってキャッキャッと楽しそうに笑って山に後ろからダイブしていて、その時間が嬉しかったです。

・ナギナタガヤ

 お父さん、お母さんに嬉しい報告です。桃畑にまいたナギナタガヤの種が発芽し始めました。発芽し始めたというより、発芽していましたという方が正しいかもしれません。
 一昨日に桃畑を見廻った時には、(うーん。今日も出ていない。雨で流されちゃったのかな?)と少ししょんぼりして帰ってきたのですが、昨日、古畑でブドウの元肥入れをしていると、古畑の桃の樹の下にナギナタガヤの細ーい、細ーい、芽を見つけました。

「あ、ナギナタガヤが発芽している」
 れいこちゃんとそう話していると、「あ、こっちにもあるよ。ほら、ここも」とれいこちゃんが次々と見つけてくれて、まだほんの小さい芽だけれど、確実に発芽してくれていて嬉しくなりました。
 今日もサツマイモのつるをまきに桃畑を回っていると、奥桃畑もナギナタガヤの芽が出ていて、思わずつきちゃんを呼んで一緒に見ました。

「これがナギナタガヤなんだ」「うん、このホタルイみたいなやつ」。後から、ホタルイともちょっと違うかと思ったのですが、ナギナタガヤも一応、日本在来の別名雑草なので、草刈りをしないように注意したいなと思います。
 冬を越し初夏のころに緑の葉が伸びて、夏の盛りにはナギナタガヤが倒伏して敷き草になる光景を想像すると、とてもワクワクした気持ちになりました。

・お母さんのお話

 お昼の集合でお母さんが、なのはなの会やたけちゃんの話をしてくれてとても嬉しかったです。
 今、たけちゃんと毎日のようになのはなで過ごさせてもらう中で、私もたけちゃんから改めて気づかせてもらうことがたくさんあります。なのはなに来るまで近くに小さい子がいることがほとんどなくて、1歳の子と関わるのはたけちゃんが初めてくらいでした。

(赤ちゃんはこんな風に周りを見て、動けるようになって、話せるようになるんだ)
 私の小さい頃の記憶はほとんどないけれど、たけちゃんを見ていると、人はみんな、周りの人を見て、真似をしながら育っていくんだなと感じました。

 0歳のころからたくさんの人の中で、子供や大人の中で育つたけちゃんは、ある意味、新しい経験をしているんだなと思います。
 保育園や幼稚園のように先生や同じ年齢の園児がいる訳でもなく、なのはなファミリーという一つの社会で、お父さんとお母さんと言われる人がいて、高校生からお仕事組さんまで幅広い年齢の人がいて、その中で自分のお母さんも働いていて、たけちゃんにとってはもう当たり前のもう1つの家だけれど、たけちゃんはこれからどんな風になのはなファミリーを見て、成長していくのか楽しみだなと思います。

 もうすぐ、あゆみちゃん一家がなのはなファミリーの側に引っ越してきてくれます。「みんなの力を借りて、みんなの中で育てる」。お母さんがなっちゃんを育ててきたように、あゆみちゃんがたけちゃんとお腹の子をなのはなのみんなの中で育てると思うと私も嬉しいし、希望だなと思います。

(なのはなを軸に、なのはなの子として生きていく)。それを思った時、なのはなで子供を育てるというのもその1つだなと思いました。誰かに寄りかかる訳ではなく、なのはなファミリーという力を借りて、なのはなの仲間の存在に助けてもらいながら家庭を持ち、子供を育てるあゆみちゃんは素敵だなと思うし、私がお母さんになる頃には、たくさんの卒業生がなのはなの周りで働いて、みんなで子供を育てているかもしれないなと思うと、私も自分にできる事があるなら何でもしたいなと思います。

 自分の子は自分で育てるとか、自分の子の責任は親にあるとか、なのはなに来るまで見てきた大人にはそんな人が多かったけれど、本当は自分の子もみんなで育てて、誰かの子も自分の子供同然に可愛くて、そんな風になったら子供も大人も幸せだろうなと思いました。私もお母さんが話して下さるような大きな気持ちで生きていきます。