「見ている未来を一緒に」 ななほ

10月14日

 お父さんに廊下ですれ違う時、畑で会う時、お父さんの笑顔に安心します。
 畑作業をしていても気が付いたら、頭の中でお父さんとお母さんの歌う『とんぼ』や『いつの間にか少女は』などが流れてきます。
 ハウスMTや夜の集合でお父さんが、私の質問もみんなの質問もいつも真っすぐに受け取って、その子にとってベストの答えをと思っているお父さんが大好きです。

 なのはなに来てからの時間が長くなればなるほどに、私はお父さんのような人をずっと、ずっと、求めていたのだと感じます。
 お父さん、お誕生日おめでとうございます。私のお父さんは私の中で、世界一、素敵で優しくて、お父さんの周りにはいつも希望のある空気があります。
 どんなに苦しくても、諦めそうになっても、お父さんがずっと、私を信じて下さっていたから、私は今、こうして生きていられます。

 お父さんは諦めません。お父さんの生きる姿を見ていると、私ももっと、もっと強くなりたいと思います。
 お父さんは宇宙の最先端を走る、F1カーの様だなと思います。生きている限り、いつも全力で止まることなく走り続けるお父さんは、私たちにとっても、まだ見ぬ誰かにとっても希望で夢に溢れています。
 お父さんが信じて下さったから、私も未来を信じることができたし、お父さんのどんな事があっても諦めない姿に何度も力をもらいました。

 私がなのはなに来て間もない時、私が苦しさから逃げたくなってしまった時、お父さんはあっさり、「いいよ」と言いました。でも、その時すでに、私にはなのはな以外に、帰る場所もいるべき場所もなくて、なのはなでちゃんと生きる以外に選択肢はどこにもありませんでした。

 ずっと泣いてばかりいた私をお父さんがそれでも回復できるって信じ続けてくれて、私がなのはなで回復するとちゃんと思った時、お父さんが、
「なのはなの子になったらいいよ。お父さんとお母さんの子として、今日、今この瞬間から生きて行ったらいいよ」
 と言ってくれました。その日から、今まで見ていた世界に色がつき始めて、畑作業もダンス練習も、なのはなでの活動全てが、好きになりました。

 私はなのはなに来るまでも、なのはなに来てからも何度も失敗をして、お父さんとお母さんに対してもひどい態度をとってしまったり、自分ではもう取り返しがつかないと思うことが何度もありました。でも、お父さんとお母さんがいつも変わらずに私に接してくれて、私を好きでいて、私のことも信じ続けてくれるから、私は取り返しがつかないことも、手遅れなこともないことを知りました。

 気づいた時に治していく、理想を持って変わっていく。今の自分がどうであっても、私が逃げずに希望を持ち続けている限り、お父さんとお母さんも私の未来を信じてくれます。
 私はこれまで、あるべき社会性も、モラルも、優しさも身に着けてきませんでした。だからと言って、競争の価値観で、我欲の価値観で生きて行こうとは一切思いません。
 お父さんは人生にやり直しはないんだよと話して下さるけれど、何度でも生まれ変われる、生まれ変わっていいと教えてくれます。

 今、私は利他心修行中という感じでしょうか。なのはなでみんなと過ごす中で気づかされたことや、なのはなにいる中で少しずつ分かってきたことを積み重ねている途中です。なのはなという1つの社会で、お父さんとお母さん、スタッフさんやなのはなの卒業生。新しい子もみんなと過ごす中で、本当の意味で利他心の気持ちを教えてもらいました。それと同時に、自分の中にびっしりと塗りこめられてしまっていた競争心や、劣等感、怖さなどの優しくない気持ちがみんなに癒されて、正しい方へ導いてもらって、少しずつ心が穏やかになっていきました。

 今見ている景色や、気持ちはなのはなに来る前と180度違います。今は今で、乗り越えなければいけない壁はあるけれど、それもみんなとなら怖くありません。逆に、今はまだ分からないけれど、いつか絶対にその壁を乗り越えられると信じられるから、その過程が楽しみでもあります。

 消費だけの毎日から、新しい毎日に変わっていき、ただ息を吸って、太陽の光を浴びて、みんなと畑に出られることが、仲間と過ごせることが幸せです。心も身体もどんどん楽になって、動きやすく生きやすくなり、ぎすぎすして何も受け付けてこなかった心の中が、今はオープンでクリアで、穏やかな気持ちでいられます。

 こんな風になれるなんて、最初は信じていませんでした。でも、本当に信じることができた時から、心が解放されてなのはなで過ごせる毎日が本当に幸せだと思えました。お父さんは私の求める答えを全て持っています。
「どんなことも求め続ける、例え答えが無いとしてもその答えが見つかるまで求め続ける。僕は、答えを持っているよ。その答えを伝えることができる、僕は諦めないよ」
 お父さんがそう話して下さった言葉が、今も私の原動力になっています。
 今度は私が、誰かの希望になります。お父さんのように答えを求め続けて、未来を信じて、保証を求めない生き方をします。なのはなで教えてもらった事、自分が経験してきた事を次の世代に繋げていきます。

 お父さんとお母さん、みんなから受けた恩を優しさを、大切な気持ちをまだ見ぬ誰かに返していけるよう、もっと心を耕して、深くして成長し続けます。お父さんとお母さんのことが大好きです。お父さんの力強い歌声も、オレンジのTシャツを着てトラクターに乗っている姿も、みんなを楽しませようとレッドカーペットの上を歩くお父さんも、どんなお父さんも大好きです。

 お父さんの見ている世界を、見ている未来を私も一緒に作っていきたいし、なのはなの未来を作る1人としてこれからも生きていきます。お父さんに出会えて、お父さんの子供になれて幸せです。お父さん、いつもありがとうございます。