「生きているだけで」 さき

9月19日
 
 生きてるだけで尊いんだよ。
 そう、お父さんは言いました。天上天下唯我独尊。ただの肉と骨と多少の髪の毛に、魂が入っている。それは誰もが持っているもので、何ができてもできなくても、人間として生きているだけで尊いんだということを、そのとき初めて知りました。

 私は、ずっと勉強もスポーツも全くできないおちこぼれでした。今もそうです。
 誰かと比べて、自分はひどく劣っているとばかり感じる毎日でした。それは、なのはなに来て少しは変わってきたものの、やはり無意識では自分は何もできない、周りがすごすぎてものすごく自分が壊滅的に不出来だと思い込んでいました。そんなわけで、尊いなんてとてもじゃないけど思えなかったです。

 けれど、お父さんの言葉を聞いて、何か自分の中で作り上げてきた勝手な被害感情という分厚い壁が一瞬にして崩れ、空っぽになったように感じました。え? 生きてるだけで尊いんですか? そう聞き返そうと思ったけれど、与えられた魂と身体なんだと気づいて、その言葉を押し戻しました。

 私は、地味でものすごく臆病で、人見知りで、変人で、キャラがよくわからない人です。
 それでも、この世の中で、なのはなファミリーで育った限り、きっと役に立てることがあるはずだ。という確信はあります。それは、今も未来も同じです。
 
 例えば、今は目の前の役割があります。なのはなファミリーで、自尊心を作っていくこと。自立するための、心と体を作っていくこと。優しい心を持ち、雑味を捨てること。
 それだけではありません。もちろん、4本柱のダンス、畑、スポーツ、ミーティングは、自分を高めるだけでなく、周りへの利他心、未来の誰かに発信するための手段でもあると思います。

 朝起きてお皿洗いをしたり、野菜を収穫したり、楽器をたたいたり、バレーをしたり…。と一日の一つひとつの出来事は、すべて自分の中で確かに積みあがっています。
 ながされるだけの人生は、つまらないです。たまに、嫌になるときも悲しくなるときもあるけど、みんなといると何倍にも楽しく感じます。人と人との間に幸せがある。そう感じさせられる毎日です。今を生きなきゃ、今を楽しまなきゃ未来なんて楽しめない。とよくお父さんとお母さんが言われるように、今一度、ここにいる意味を思い浮かべて、自分が今できること、今どういう心持で生きていくのか、日々の生活にプランを持って過ごしていきたいと思います。

 まとまりなく長くなりましたが、今思っていることを書きました。明日は収穫祭です。
 周りの人を楽しませる気持ちで、一日笑顔でいようと思います。