【9月号⑬】「美しい野菜を作る為に ―― 夏野菜の草取りツアー ――」なつみ

 規則正しく美しい合掌造りに、ピシッとした美しい誘引、そしてツヤツヤの美しいナス。

 草取りツアー一枚目は、いいとこ下畑のナス。一人、一本カマを持って、畝間に入っていきます。

 雑草をカマで刈りながら、つきちゃんのタイムコールを聞いて、スピードが落ちないように、進んでいきます。

 隣にはあけみちゃんがいて、置いていかれないようにと、横目であけみちゃんを見ながら、ひたすら手を動かし続けていると、どこからか、「お願いしまーす」という、ヘルプに来てくれたみんなの声が聞こえて来ました。
  
  
 三十メートル以上はあると思われる畝間の向こうに、人が見える。出会ったら、みんなのヘルプに行くことができる。

(あぁ、早く出会いたい!)

 そう思いながら、向かいのりなちゃんとの距離を縮めていきました。

 ふと気が付くと、ナスではない植物が、ちょこんと植わっていて、それはとても可愛らしい丸い葉とつやつやした光沢を持っていました。

 そう、バジルです。あまりにも、美しく、香りがよいので、バジルさんと呼びたいと思います。

 少し、わたしの身体がバジルさんに当たるだけで、ふわっと涼しい香りが辺りに広がり、晴天の中の草刈りで汗をかいたわたしは、その香りで何度もリフレッシュさせてもらいました。

 少し、花も咲き始めていて、そろそろ終盤なのかなとは思うのですが、そのお花もまた、バジルさんにお似合いの、小さな白い花が塔のように咲いているもので、繊細さが良く似合っていると思いました。
  
   
 バジルさんの株もとに生えている草も、しっかりとって、綺麗にしてあげて、いよいよりなちゃんと出会えるかという時、雑草が増えました。

 もうすぐ出会える、という時の最後の最後で、どうしてこうやって行く手を阻むのか、雑草は、わたしの闘志に火をつけました。

 隣のあけみちゃん、向かいのりなちゃんの素早い手の動きを真似て、雑草をザクザクと刈っていき、力強い雑草軍隊を倒すことに成功。

 りなちゃんと出会ったときは、ほかのみんなもちらほら出会い始めていて、わたしは一本の畝間しか刈っていないけれど、人がいればいただけで、同時にたくさん進むのだなぁと思い、大人数の力を感じました。

■野菜が喜ぶように

 最後、自分の刈った畝間に立って、後ろを振り返ると、作業前よりずっと、すっきりと綺麗になった畑で、ナスが心地よさそうに整然と並んでいる姿に、今後の成長がとても楽しみだと思いました。

 次の畑はモロヘイヤが植わっている発見畑と、オクラが植わっている斜畑手前、奥、下へ。

 ここでは、モロヘイヤの草取りをするチームと、先行してオクラの草取りを進める、二つのチームに分かれました。

 わたしはオクラチームで草取りをしていきました。

 やはり、ここの畑の雑草も、根を強く張っていて、手で抜くことはできず、それでも、少しでも畑が綺麗になって、オクラが喜ぶように、手入れがやり易くなるように、そう思って、刈っていきました。
  
  
 途中で、雑草をたくさん掴んで刈るのではなくて、一束ずつ掴んんで切ると、まるで草刈機で刈ったように、綺麗な断面で刈ることができることに気が付きました。

 自分が草刈機になったつもりで、あゆちゃんやゆりかちゃん、あけみちゃんが刈ってくれた畑の畔を思い出して、刈っていくと、草取りの楽しみは、畑を綺麗にすることなのだなと思いました。いつもの草取りよりも、ずっと楽しく感じました。

 ナス畑よりはずっと小さな畑が三枚なので、あっという間に草取りが終わり、ラスト二十分ほどで中畑のピーマンの草取りも進めることができました。

 今年は、雑草が良く伸びる年だなぁと思うのですが、これを機に、少しでも質高く、スピード感を持って、よりよい仕事ができるように、草取りも、カマの使い方も、極めていけたらな、そう思います。