「一本の稲穂も」 ちさ

9月13日

 今日からコンバインでの稲刈りが始まりました。お父さんチーム、永禮さんチーム、あゆちゃんチームの3チーム。3つもチームが出動するのがすごいなと思います。16枚も今田んぼがあると聞いたときはすごい量だと思ったけれど、これだとあっという間に終わりそうです。まえちゃんから、できれば2日、かかっても3日で終わらせたいと思っています、と聞いたとき、今までじゃ考えられない超コンパクト稲刈りだと思ったけれど、今日の感じだと本当に2日で終わってしまいそうです。

 今日私は、ゆりかちゃんと一緒に、あゆちゃんのコンバインの補助に入らせてもらいました。ニンジンみたいなオレンジ色のコンバイン。田んぼにいても目に飛び込んでくる明るい色。そしてその中は小さな工場のようになっています。ハサミがいくつも連結したような刃によって刈られ、つめのようなものによってエレベーターみたいに上に運ばれて、ベルトコンベアーのようなものに稲わらが乗せられ、流れ、脱穀されます。籾はタンクへ、そして藁は、カッターによって細かく切られ、吐き出されていく。何度見ても、いつみても、コンバインのこの動きを見ているだけでワクワクが止まりません。誰がこんな仕組みを考えたのだろうと思います。さらにさらに籾タンクにたまったものを、コンテナにうつすときが何回みても面白いです。上の煙突のようなものからジャーっと籾が出てくるのが、チャーリーとチョコレート工場を連想させられます。すごく心が躍ります。そんな超万能なコンバインが、1年に1シーズンの出番を迎え、今日は精一杯頑張ってくれたな、と思います。ありがとうと言いたいです。

 あゆちゃんチームはまず川向こう田んぼを刈りました。慣れないうちは、どうしたらやりやすいのか、あゆちゃんの理想、コンバインの気持ちがまだ遠くにあって、一体となれていなかったなと感じます。やっていく中であゆちゃんが、刈り残しをきれいにしてほしいこと、株元が見えたら刈りやすいこと、落ち穂を拾ってほしいこと、ヒエがひどいところは穂だけでいいから刈ってほしいこと、などいろいろ教えてくれて、少しずつ自分の中でもつかめてきました。
 
 そうやってあゆちゃんと作業させてもらったり、教えてもらう中で、一本の稲穂もすごく大切にあゆちゃんが思っている気持ちを感じました。コンバインで刈り取り上げられず、落ち穂となってしまったものもちゃんと救出したいという気持ちを感じ、あゆちゃんはそういう気持ちでコンバインに乗っているのだと思いました。稲を大切に思うからこそ、あんな美しいコンバインの操縦、あんな美しい稲刈りができるのだと思いました。
 
 あゆちゃんの刈る姿はすごくかっこよかったです。一番右側の株が、刃のすれすれを通るように、慎重にまっすぐに操縦する姿。けど絶対にコンバインに無理がないようにと考えている視野の広さややさしさ。今日は池下を除いての話になりますが、一度も止まりませんでした。ウルトラスムーズに進みました。あゆちゃんの小指ほどでもいいから役に立つように精一杯動きたい、そう思うと自然と力がいっぱいわいてきました。
 
 川向こう、交番先、魚とり田んぼの3枚をとてもスムーズに終わらせていくのもすごかったけれど、強敵な池下田んぼでも、大変な顔を一つ見せず、いつ目が合ってもあゆちゃんもゆりかちゃんも笑顔を向けてくれました。思ったより手を付けてみると大変で、起こすのに気が遠くなりそうになった時も2人がそうやって笑顔を向けてくれたことに、自分も前向きに頑張ろう、という気持ちになって、救われました。本当にすごいなと思いました。サービスされる側じゃなくてする側、守られる側じゃなくて守る側、みんなのために、誰かのために、そうやってあゆちゃんとゆりかちゃんはいつも生きているのだと感じました。自分も2人みたいに強くなりたい、と思いました。
 作業についても、作業に向かう姿勢についても、刺激の多い、収穫の多い、濃い、貴重な一日でした。

 もっともっと書きたいことがありますが、消灯になってしまうのでここで提出します。
 読んでくださりありがとうございました。