9月6日(月)「秋冬ニンジンの芽出し & 桃の秋季剪定」

9月6日のなのはな

 晴れの日の暑さはいつの間にか、さわやかな風を含んだものになり、力強かった夏の雲は、今は空高くでほのぼのと、遠くへ連なっています。稲刈りも間近という秋の空気を感じながら、畑作業をみんなで進めました。今日はブロッコリー、カリフラワーを崖崩れハウス前下畑と、河原下畑へ新たに植え付けました。
 また、ハウス内で育てていたキュウリ、ミニトマトの撤去も行ないました。キュウリは支柱を立てて育てていたものが役目を終え、今は中畑の地這いキュウリが穫れはじめています。

 

P9060345
〈ブロッコリーの植え付けは短時間でスムーズに進めることができました〉

 

***

 

 秋冬ニンジンの芽出しをしました!
 ニンジンは今年、下町川の畑に9月中旬ごろに種まきをする予定で、全部で1560株植わる計画です。今日は、それに向けて全部で2000粒の芽出しをしました。
 今回は新しい2つの品種を作ることになり、芽出しも栽培も上手くいってくれたらいいなと思います。

 

P9060356

P9060358
〈布の上に広げたニンジンの種〉

 
 芽出し作業では、他の野菜と同じように布の上に小さな種をパラッと広げた状態で包み、プラスチックトレーの中で、布ごとひたひたの水に浸すこと3時間。もう一度包みを開けると、水につける前と比べてほんの少しぷっくりとした種が顔をのぞかせていました。心なしか、すでに頭の先から“ぴよっ”と何かが出てきそうな気配を感じるくらいで、頼もしいなと思いました。
 2,3日後、芽が出そろってほしいし、私は今季秋冬ニンジンを担当させてもらうことになっているのでちゃんと見守っていきたいです。

(えみ)

 

P9060368

 

***

 

 今日1日を通して、開墾17アール、26アールの桃の秋期剪定を進めました。

 あんなちゃんが主に剪定を進めるのを、5人のメンバーで、手元をしたり、枯れこみを防ぐトップジンを切り口に塗ったりしながら、見て、学ばせてもらいました。
 あんなちゃんは、剪定をしながら、1つひとつの考え方をつぶさに言葉にして、私たちに伝えてくれました。

 秋季剪定は、主にのこぎりを使って、大枝を切っていきます。
 今の時期は、貯蔵養分を蓄える時期なので、大きく剪定をすると、樹勢は弱ります。秋季剪定で不必要な枝の剪定をして、冬季剪定での剪定を控えることで、反発として伸びてくる枝が少なく、いい実がたくさん採れる、と教えてもらいました。
 秋季剪定では、冬季剪定よりも切ったときの傷みは大きいので、枝の基部から10センチくらい残して、剪定するようにします。残った10センチは冬季剪定ですり切りして、癒合されるようにする、という冬季剪定との合わせ技が必要でした。

 

P9060047

 

 あんなちゃんはまず、徒長枝、交差枝、地面につくような枝で、太い枝を整理するように剪定していました。
 高い位置の枝は、養分を引っ張る役割があるので、基本的に今は残します。けれど、あまりに勢いが強い内向枝、徒長枝などは、例外的に、枝のバランスを見て切ることもありました。
 こうした剪定は、主に日当たりを良くすることや、作業性を良くすることが目的でした。徒長枝も、全て切るのではなく、ある程度の日当たりが確保できれば、置いておいても、大丈夫。枝が全くなくなると、木肌が日焼けして傷んでしまうので、木に枝が適度に配置されていることも、大切ということでした。

 徒長枝の多さや、葉の大きさ、形で樹勢を判断して、樹勢に応じて切っていくことも重要だと、教わりました。
 徒長枝が多すぎたり、葉が18センチ以上と大きすぎたり、形が波打ちすぎていたり、節間が広すぎたり、というのは栄養が多すぎる状態で、良くありませんでした。
 木が幼い内は、肥料を控えめにして育てることで、密度の濃いいい木に育つと教えてもらいました。
 樹勢が強すぎず、弱すぎず、程よい木を理想として手入れすることが、大事なのだと思いました。
 あんなちゃんが、「この木は素直に枝が伸びているね」と言う木は、大きな剪定の必要なく、勢いも程よくあって、美しいなと思いました。

 また、樹形を整える目的では、主枝として伸ばしたい枝と競合するような枝を、剪定していきました。
 桃の木は、主に3本主枝で、主枝の先端を高く、勢いよく伸ばすことが大切です。今は主枝より細くても、角度が急だったり、車枝になっていたりして、主枝を負かしてしまうような枝は剪定します。
 完全に落としてしまうには惜しいな、という枝は、『追い出し枝』と言って細々とした枝を落とし、樹勢を弱めて、実をつけさせて、また来年に切る、という徐々に追い出していくような剪定法もありました。
 反対に、主枝の先端は、実をあまりつけさせないことで、樹勢を強く高く維持させることができます。
 秋季剪定では枝が成長している途中で、柔らかいため、主枝が綺麗に外側へ伸びるよう、マイカ線で引っ張って誘引する、ということもありました。

 切りたい枝が、元の枝よりも太い場合、冬季剪定のときにすり切りするとしても、傷口の癒合に養分を使い、元の枝の成長ができない場合があります。そういう時は、切りたい枝の樹勢を落として、元の枝が切りたい枝よりも太くなるのを待ってから、すり切りする、という必要がありました。

 

P9060050
〈桃と柿の木陰で休憩をしました〉

 

 桃の品種によっても樹形や剪定法が違っていました。
 桃の女王である清水白桃は、例外的でした。樹勢が強くなりすぎると、種割れ果が多くなってしまうそうです。そのため、清水白桃は樹勢を弱めに保つために、秋季剪定を主にして、上の方まで、太い枝はしっかり剪定されていました。
 逆に浅間白桃は、樹勢を弱くすると病気になりやすいので、最小限の剪定でした。
 そのほかにも、今日は加納岩白桃、白鳳、日川白鳳、はなよめ、白皇の剪定をしましたが、品種によって木の雰囲気もかなり違うことを感じました。
 この夏収穫をさせてもらったため、実と木のイメージを合わせて感じることができ、少しですが品種に対する理解が深まり、嬉しかったです。

 桃の剪定は、本当に奥が深く、難しいと感じます。
 あんなちゃんが桃の木の、未来の姿を思い描き、深く考えて、今必要な剪定を見極めていく姿は、本当にかっこよかったです。あんなちゃんが今まで、真摯に桃と向き合い続けてきた結晶なのだと感じ、本当にすごいなあと思いました。

 あんなちゃんが剪定するのを見させてもらう中で、私たちも1人1本の木ずつ、のこぎりを持って剪定をさせてもらいました。
 あんなちゃんの剪定を見ていると、「なるほど、なるほど」と思って理解できますが、実際に自分がのこぎりを手に持ち、木に近づいてみると、途端にどこを切るべきか、見えなくなってしまいました。
 やはり、あんなちゃんに教えてもらいながらになりましたが、初めて桃の枝を自分の手で切って、剪定をさせてもらいました。
 剪定は、桃の木の未来を大きく担っている作業だと思います。1回1回枝を切ることに、とても緊張しました。今まで桃の木を剪定し続け、いい実をたわわに実らせる、美しい木を仕立ててきたあんなちゃんが、すごいと思うばかりでした。

 今日は、あんなちゃんからつぶさに伝えてもらいながら、5人の桃メンバーで秋季剪定を学ぶことができて、とてもありがたかったです。
 これから、私たちも桃の剪定を自分たちのものにして、あんなちゃんのように美しい木に仕立てていけるように、なっていきたいと思いました。

(りんね)