「家族」 ななほ

8月6日 

 

 「今日はハローの日かな」、「え~。ハムの日かと思った」。そんな話をしながら早朝は、桃畑へ向かいました。

 桃の収穫も『清水白桃』が終盤に入り、開墾26アールの清水白桃11本は殆ど、全収穫です。ついこの間、ブルーシート敷きをして、ネットをかけたばかりなのにと言いたくなってしまう程、桃の品種の移り変わりは早く感じます。

 

 でも、確実に収穫され、誰かの元へ届いている。自分達も時間の流れとともに、少しずつ成長している。桃の作業をしていると、そう思う瞬間が時々あり、私は本当に生きているんだなと感じます。『清水白桃』の収穫が終わっても、それを入れ替わるように『おかやま夢白桃』の収穫が始まりました。

 

 『おかやま夢白桃』をみんなで収穫するのは今朝が初めてだったのですが、どの袋もパンパンに見えるくらい、実が大玉で甘い香りがしました。昨日、桃部会のみんなと『おかやま夢白桃』の食べ比べもさせていただき、あんなちゃんが「夢白は子供でも食べやすいように、大玉で渋みが少ない品種なんだよ」と教えて頂きました。

 糖度が高いものを頂かせて頂いた事もあり、食べた瞬間にみんなの目が何倍にも見開いてしまう位、極甘だったのですが、これをまたたくさんの人に喜んでもらえると思うと嬉しかったです。糖度測定をしていても、15度以上の物が多く、高いものでは20度以上がありました。
 糖度測定も(うーん。15度でどうだ)、(少し重みを感じる、18度)、(これは、いつもの感じだと14度かな)と思いながら進めているのですが、結構予想が当たると楽しいし、「え~。それはないよ」というような結果が出る時もあり、また面白いです。

 最近は収量も落ち着いてきているというのもあるのですが、選別、糖度測定、梱包の流れが確立し、スピードも上がってきているのが嬉しいなと思います。あんなちゃんが「気温が35度以上になると、桃の生育が止まり、熟れるスピードも遅くなる」と教えてくれて、それに加え、やっぱり晩生品種だと、今までもじわじわ熟れてきたので、今もじわじわと熟れていくのかなと思ったのですが、良い時期に良い熟れ具合で収穫できるように私もできる事を頑張りたいなと思いました。

 昨日は収穫前の『おかやま夢白桃』と『白皇』に水やりもすることができたり、桃のネット掛けも残すところ、5、6本の樹だけなのかなと思います。まだ、『白皇』や『恵白』、『白麗』などの収穫は先だと思うのですが、最後まで気持ちを切らさずに向かいたいです。

 

・同盟サミット

 今日の同盟サミットのテーマは『なのはなに来て運動神経が良くなったと思うか』でした。それを聞いた時、(え、良くなったと思う。あ、でもまだまだだけれど。でもよくなったんじゃないかな)と思いました。

 私はなのはなに来るまで、ほとんどスポーツと縁がなく、テニスも卓球もバトミントンも1回くらいずつしかしたことがありませんでした。足も遅いし、スイミングも続かない。シャトルランもやる前から(自分は走れない)と思い、スポーツや運動を楽しいと思えたことがありませんでした。
 「なのはなに来るまでスポーツは勝ち負けで見られるような、競争のような気がして嫌だった」。ある子がそう話してくれた時、私もそうだったなと思いました。できないと見捨てられる。足が遅いと馬鹿にされる。何かチームで戦う時も、足を引っ張ってしまったらどうしようという不安が付きまといました。
 スポーツでできるできないを評価されたりとか、すごく馬鹿にされて落とされたり、仲間に入れてもらえないのが嫌で、いつもスポーツは義務、楽しくない、苦しいものだったなと思います。でも、なのはなでスポーツをした時間を振り返ってみると、そう思ったことがほとんどないと思いました。

 私はキャッチボールもできないし、まずボールが怖くてボールから逃げてしまいます。ソフトバレーもボールに手があたらない、卓球もボールに当たらない、球技がことごとくできませんでした。未だに運動神経が鈍い所はあるのですが、なのはなで生活するうちに、大分ボールに対する怖さが消えて、大嫌いだったキャッチボールが好きになりました。
 ソフトバレーもなのはなに来てしばらくは、ほとんど行っていない、行きたくないと思っていたのですが、ある時点からは週に3回くらい勇志で参加してしまう位、大好きになりました。なのはなの泥んこ大会やプチ運動会、リレー大会も、自分が否定されたり、馬鹿にされることがないと分かっているので、最初から楽しめます。
 そう思うと、本当になのはなファミリーの仲間や今ある環境は、とても温かく優しくて、私にとってもみんなにとっても生きやすい場所なのだと思いました。周りから見たら、家族が60人もいるのとか、以前お父さんの話にもあったように、「なのはなでは喧嘩は怒らないのですか」と聞く人もいるらしいのですが、こんなにも家族らしい家族は他にないと感じます。

 ああ、私の家族なんだ。私にはこんなにたくさんの家族がいるんだ。私もみんなの中の1人なんだという気持ちがなのはなで過ごす中で、日に日に大きくなっていき、上手く言葉にできないけれど、本当になのはなの子になれて幸せだなと思いました。

 話は戻ってしまうのですが、同盟サミットで話していても、みんな結論は、「運動神経が良くなった。運動神経とは言わないけれど、運動に対する怖さが無くなって、楽しいと感じるようになった」と話していました。フルマラソンも走れるなんて思っていなかった、握力もこんなに上がるなんて思わなかった、お米の30キロを持てるのが信じられない、海に行っても泳げるし、キャッチボールもできる。

 

 みんなの話を聞いていて、お互いにそうだよね、そうだなと思うことばかりで嬉しくなりました。実際に私も、握力が35になって小学校のころに比べると3倍近くになったなと思うし、スポーツって楽しいんだなと感じます。

 同盟サミットで話す時間がとても楽しかったし、2つ目のテーマ『虫になるなら何になりたいか』というのでも、私はアサギマダラと答えたのですが、「アブラムシを食べれるからテントウムシがいい」「アメンボかな」などみんなの答えが可愛くて、楽しそうで、ただ話すだけで気持ちが上がるなと思いました。

 

・鯉

 鯉が届きました。午後からお父さんが鯉をさばくところを、桃部会のみんなと見学させて頂けて嬉しかったです。鯉は想像していたよりもはるかに大きくて、驚いたのですが、ちゃんとひげがついて、目が透明に輝いていてとても綺麗でした。
 お父さんが刺身包丁を使って鯉をさばいていく様子がとても勇ましく、勇敢で、見ている私までスッキリした気持ちになりました。鯉はサイズが大きいので、骨も太くさばくのが難しそうだなと思ったのですが、お父さんが集中して、滑らかにさばいていく姿がかっこ良かったです。

 私はなのはなに来るまで、丸ごと1匹、頭からしっぽまでついた魚を見る機会がほとんどありませんでした。もちろん、サンマとかアユとか、アジとかは見た事があっても、大きな魚は特に切り身にされている状態がほとんどでした。また、誰かが目の前で魚をさばくということもほとんど経験したことが無くて、なのはなでお父さんが魚をさばいてくださる度に、「本当に魚なんだな」と思います。
 お父さんが鯉を3枚おろしにして下さり、ちゃんと内臓や骨がついていたり、鯉は身がとても赤く、マグロの様でした。また、鱗はとられている状態だったのですが、鯉の柄がとても魅力的で、標品で、思わず見とれてしまいました。お父さんがさばいていくところにただいさせて頂けたのも嬉しくて、桃部会のみんなと見させて頂けて嬉しかったです。
 また、鯉の臭みをとるために塩を鯉にまぶす作業もみんなで行ったり、お父さんが標準の調味液の分量を教えて下さって嬉しかったです。

 鯉は味噌漬けにするとのことで、味噌120グラム、醤油大さじ1.5、酒とみりんは大さじ1ずつ、そして砂糖が大さじ5で調味液を作ることになりました。今回はその3倍の調味液を準備させていただきました。すると、すぐに「モリモリマクワのおやつがあります!」という放送が鳴り、(え~。もう少しやりたかった。見たかった)と思ったのですが、鯉をさばく所を見させて頂けてとっても嬉しかったです。

 おやつのマクワウリも甘くてやっぱり夏には欠かせない味だなと思ったし、夕方は桃のネット外しやカボチャの収穫もさせて頂けて充実した1日でした。ここ数日は、夏休みということもあり卒業生も帰って来てくれて、ゆきなちゃんがジャム作りとか桃の収穫にも入ってくれたりして、一緒に作業ができて嬉しかったです。