
7月25日のなのはな
グラウンドにある材木、ブロック、石、笹、竹などの資材たちを、綺麗に片付けるべく、『なのはなクリーン大作戦! 整理コンテスト』が開かれました。
4連休最後の日に、家族みんなで、オリンピックのように作業を行ないます。
グラウンドの北側のゾーンを赤いスズランテープで5つに区切って、各チームでクジを引き、担当するエリアの片付けを行ないます。
チームは5つのチームがあり、普段、同盟サミットで、お父さんが出してくださるお題にそって、毎日話し合っているメンバーでチームとなりました。
広いグラウンドに、約60人の家族が集まって、お父さんの呼びかけとともに、片付けスタートです。
はじめは、チームごとに集まって、どのチームも作戦、段取りを話し合いましたが、1分くらいたつと、どのチームも片付けに動き始めました。
瓦や煉瓦、木材が主なチームや、落ち葉堆肥や、笹の葉の移動、ものを移動した後の草刈り、普段できない場所の草取り、ヒノキの丸太の移動など……
5つのエリアごとに片付ける資材などが異なり、チームごとに課されたいくつかのミッションとテーマがあります。
私がいるチームは、かにちゃん、えりさちゃん、せいこちゃん、のえちゃん、なつみちゃん、さくらちゃん、私の7人でした。
私のチームはエリア2を担当することになり、私のたちのチームの一番のミッションは、
「とにかく、丸太を体育館と食堂の間に移動せよ!!」
と、チームごとのミッションが書かれた紙に、黒色のマジックペンでお母さんの勇ましい字が刻まれていました。
長さ約4~5メートル、直径20~30センチほどあるヒノキの丸太が、少し短めのものも含め11本ありました。
1本を4~5人で持って、体育館軒下の、雨があたらないスペースに運ぼうとしたのですが、そこにいくまでに、石の階段があって、はじめの3本ぐらいは人力で運べたのですが、さすがにこの丸太をグラウンドと、体育館と中庭のスペースとを行き来しながら運ぶのは、大変だ……と、はじめは全部運んでやるぞ、と意気込んでいたものの、身体能力の限界に気づき、かにちゃんがエルフを出してくれることになりました。
丸太をのせるときも、先のせます! 上にあげます! せーの! と絶え間なく声かけがあり、というより、声かけが必要不可欠で、お互いに声をかけあい、回を重ねるごとに一致団結していきました。
エルフを階段の下までつけて、身長順に並び、5人で右手と左手を組むようにして、抱え込むように丸太を持ち、階段をあがっていきます。誰か一人でも、離してしまうとバランスが崩れてしまいます。遠慮無く、ここを持って! と声をかけたりして、壁なくコミュニケーションをとれる空気がありました。
一本運べたら、走って次の丸太の元へ、せーのの声で、次の丸太を運び、また走って次の丸太へ。力仕事だけど、楽しい。自然とメンバーの全員が、一つの工程が終わって、次の工程へ移るとき、口角をあげ走っていました。
首に巻いたタオルが汗で絞れそうで、丸太運び8本めくらいの階段を上がるとき、いいことを思いつきました。
「丸太運びが終わったら、水浴びしよう!!」
「はい!」というみんなの爽やかな声が響きました。
グラウンドでは、なっちゃんが吸水所を開いてくれていたり、あゆちゃんが水浴び場を用意してくれていました。
運んだ丸太を体育館の壁際にそって、下にりん木を置いて、少し浮かせて、丸太の端の面をそろえながら、くぼみがあるところは、短い丸太をおくなどして、みんなで綺麗に丸太を並べ終えることができ、体育館の壁にそって、綺麗におかれている光景がなんとも言えないくらい嬉しくって、チームのみんなと両腕にあじわった丸太の重さがすべて達成感に変わりました。
「やった~!」と言ったら、また走って、グランドの水浴び場へ。
でも、あゆちゃんはお昼のお弁当の用意に行っていて、いなかったので、私は蛇口へと無我夢中で走り、蛇口をひねって、パシャーー! と走ってくるみんなにホースで水を浴びせました。
絶え間なく滴が落ちていく中に見えるみんなの少し火照った頬と、少し瞳を閉じながらも達成感ある嬉しそうな表情が、胸にしみるように嬉しく感じました。
なっちゃんがいる吸水所へ向かい、台所さんが用意してくださった梅サワーをのんで、水分補給して、次の片付けへと移りました。
鉄骨のレール運びや、約20本ある6~8メートルの竹の枝打ち、材木を燃やすゾーンに運ぶことなどに取りかかりました。
鉄骨や、材木などを運び終えたら、かにちゃんが何もなくなった場所に生えている雑草を草刈り機で刈っていってくれました。
午前はここで終了し、お昼休憩です。
昼食は、みんなとハンバーグ弁当をいただいて、片付け午後の部に取りかかりました。
あの丸太を運べたのだから、他のものを持つのが楽ちんに感じてしまう。
チームのみんなはそんな気分で、午後からもペースダウンすることなく、素早く片付けに取りかかりました。朝から桃の収穫をしていた、れいこちゃん、よしみちゃん、りなちゃんも、午後からチームに入ってくれました。
ともすると、自分のチームのミッションに夢中になってしまうのですが、ふと気がつくと、グラウンドの北側のエリアが次々に片付いていって、どんどん面積が広がっていくように感じました。
数台の軽トラがものを運び、数人で丸太を運ぶ人、瓦、ブロックを運ぶ人、落ち葉堆肥を移動させる人、草刈り機を使う人、草刈り鎌で雑草を刈る人、刈った草を移動する人、資材を燃す人など、全員が流れるようにあちこちで動いています。
グラウンドというこんなにスケールの大きい場で、家族みんなでいっせいに片付けをして、どんどん綺麗になっていくのが、力仕事もあるけれど、とても楽しく、景色と一緒に、自分の心も清々しくなっていくように感じました。
自然と身体が動いて、次の仕事へ早く、もっと綺麗に、という気持ちになりました。

午後3時頃には、おやつのアイスを食べて、栄養補給して、ラストスパートにとりかかりました。
私は、さくらちゃんと一緒に、ずっと山になっていた発酵している笹の葉の山などの堆肥化したものを、畑にまいたり、ブドウ畑のブドウの木の周りにまきました。
池上のブドウ畑は、粘土質なので、発酵した笹の堆肥を軽トラ2杯分、下の地面が見えなくなるくらい、たっぷりとまくことができ、さやねちゃん、まちちゃん、さくらちゃんと息を切らしながらも、まききることができて、とても楽しかったです。思いがけず、堆肥をもらえたブドウも嬉しかっただろうなと思いました。
夕方5時頃、片付けが終わりました。
グラウンドの北側のゾーンにあった資材が種類ごとに整然とならべられ、雑草が生えていた場所も、地面すれすれで草が刈り揃えられ、グラウンドがとても綺麗になりました。
何人かの人と、気づくと「すごい」と言って、その景色に見とれました。

お母さんが企画してくれたこの企画は、片付けが遊びとなって、片付けもできるし、イベントみたいにも楽しくって、一石二鳥の企画でした。
ひとり一人が意欲を持って、率先して片付けにとりかかり、本当にすごかったなと思いました。
みんなと綺麗にするという目的に向かって、一生懸命に動いた今日のことは、忘れられない大切な思い出になりました。
(やよい)