6月30日
約1か月ぶりに田んぼ道を車で通ると、田んぼの稲は分けつし、ふさふさと葉を茂らせていました。
キュウリやゴーヤはネットいっぱいに蔓を伸ばして、ナスも思っているより、ずっと背が高くなっています。
緑の稲や、野菜を見ているだけで心が癒されました。ずっと、見ていたいと思いました。
6月も、今日が最終日。
トンネル前の温度計は29度。
すこし蒸し暑いくらいで、今年は過ごしやすい7月、8月になったらなぁと思います。
今日は、ゆりかちゃんと一緒に、山小屋にあるおじいちゃんの「メスレ―」というスモモを収穫しました。
最初、のぶおさんが一緒に収穫をしに来て下さいました。
大きな10メートルほど高さのある木には、オッケーサイズより一回り大きいスモモが、鈴なりに、それはもうたわわに実っていました。
(スモモの木には、こんなにもたくさんの実がなるんだ!)と驚きました。
しかし、驚きは続きます。
大きなスモモの木の下にブルーシートを敷くと、のぶおさんがさっと、木に登って、そのまま、枝を掴んでゆっさゆっさとゆすりました。
すると、スモモが、
「ボトボトボトボトッ」
と、木から絶え間なく落ちてきて、驚いたのと同時に、雨が降るように、かわいらしい赤く熟れたスモモが落ちてくる光景が、すごいなぁと、18年の人生で初めて見る光景でした。
「こんな沢山を、2人で拾うのは大変だ」
とのぶおさんが言って、ブルーシートに落ちた実を一緒に拾ってくださいました。
確かに、沢山で大変かもしれないけれど、直径5センチほどの、少し大きなサクランボのようなスモモを、沢山拾えるということは、とても豊かなことです。
そして、艶々とかわいらしい実を拾い集めるのは、まるで宝物を集めるようで、集めているときは、嬉しい気持ちでいっぱいで、早くみんなに届けて、食べたいなぁと思いました。
のぶおさんと入れ替わりで、今度は盛男おじいちゃんが来てくださいました。
木を運ぶ、まるでベッドみたいな運搬車に乗ってきてくださって、思わず、(わたしも乗ってみたい)と思ってしまいました。
おじいちゃんはいらっしゃるなり、ブルーシートの上に座って、
「これが田舎の良いところ」
と言いながら、スモモをかじっていました。
本当に、ここは、どこの遊園地やテーマ―パークよりも興味深いものが山ほどあって、本当に大切なものが、そこら中にいっぱい広がっています。
人と人が傷つけあうことや、自分を否定してくるものが何もなくて、ただ、大きな木や、小さな虫、かわいらしい小花が、一生懸命生きています。
おじいちゃんと、ゆりかちゃんと「美味しいね」と言って、一緒にスモモを食べました。
わたしは、この、スモモの木の下が、特別好きだなぁと思いました。
気が付けば、あっという間に4時30分になっていて、最後に、お母さんへのお土産で、「ガクアジサイ」というアジサイを持って帰ってきました。
アジサイのお花だと思われているあれは、実はお花ではなくてガク。
周りがガクで、中央には小さなお花がいっぱい集まっているアジサイ。
それが「ガクアジサイ」なのです。
ゆりかちゃんは、
「すごく綺麗で、好きなんだ。古吉野にもあったら、みんなと見られるなぁと思って」
と話してくれました。
ゆりかちゃんは、いつもみんなのことを思っているんだなと、わたしも、ガクアジサイが古吉野に来てくれたらなぁと思いました。
おじいちゃんが、挿し芽できるように、新芽を取って10本ほどくださいました。
さらに
「お母さんに、ぼくからのプレゼントだと言って渡して下さい」
と言って、5,6本のアジサイの花束をくださいました。
おじいちゃんは、どんな時もお母さんを大事にされていて、なのはなも大事にしてくださっていて、温かい気持ちが、わたしも嬉しかったなと思います。
帰りの車では、ゆりかちゃんと「楽しかったね」と話しました。
本当に、楽しかったじゃ言い表せないくらい楽しかったです。
ワイワイと楽しいというよりは、本当に静かだけれど、おじいちゃんと、ゆりかちゃんと、わたしの3人、なのはなの空気がスモモの木の下にあって、優しい気持ちがいっぱいの中での作業。
わたしも、おじいちゃんやゆりかちゃんみたいに、一人ひとりを大事に思える人になりたいと思いました。
おじいちゃんと一緒に過ごさせてもらうと、心が自由に、解放されたように感じるのが不思議だけれど、とても心地よいです。
浅い言葉になってしまうけれど、本当におじいちゃんはすごいなあと思います。
おじいちゃんに教えていただきながら、また何かできたら、そう思います。
ウドを植えようねとも話しました。
その日が、とても楽しみです。
今日も一日ありがとうございました。
久しぶりにりゅうさんに会えて、嬉しかったし安心しました。
またソフトバレー、一緒にしたいなぁと思います。
おやすみなさい。