【6月号⑯】「母の日のプレゼント ―― 新しい『ハナミズキ』にのせて ――」みく

「私たちの想いを受け取ってください」
  ハナミズキの花言葉の一つでもあるように、『ハナミズキ』の曲に乗せて、お母さんへ私たちの想いを伝えました。
 母の日の夜、ささやかな会を開きました。

 この日に向けて、私たちはひっそりと音楽室に集まり『ハナミズキ』の練習をしてきました。『ハナミズキ』は、なのはなのお母さんの大好きな曲の一つです。

「昨日と同じ今日は嫌なんだ」
 そう私たちに話してくれるお母さんの言葉のように、母の日になれば歌ってきたこの曲も、今回は、新しい『ハナミズキ』として、あゆちゃんのボーカルを中心に据えて、キーボード、アコースティックギター、エレキギター、ベース、ドラムのバンド演奏に乗せて、全員のコーラスが四パートに分かれ、より立体的な演奏をプレゼントしました。

 私は、母の日が近づくに連れ、(お母さんへの想いを伝えたい)その思いが胸の中で膨らんでいるけれど、一体自分には何ができるだろうか、そう心の中がうずうずとしていました。

 いつか、バンド編成で、全員での合唱も、ソプラノ、メゾソプラノ、アルト、そして主旋律の四パートに分かれたスケールの大きな『ハナミズキ』を演奏してみたい、そのイメージが頭のなかにくっきりと浮かび上がっていました。今回、バンドメンバーにも協力してもらい、みんなと歌の練習ができる時間も短かったけれど、一つの曲に向かって、みんなと形にすることができて、私もとても嬉しかったです。

 卒業生から送られてきた、たくさんの花束に囲まれて座るお母さん。たった一人、目の前にいるお母さんへ。この曲の持つ、包み込むような優しさに乗せて、お母さんへの一人ひとりの想いが歌声となり、音となり、一つになって、音楽室いっぱいに、幸せな気持ちが溢れました。

「音楽は、人と人との間にあるもの」そう、お父さんは私たちに教えてくれます。
 この曲の歌詞を大切に噛みしめるように、お母さんは涙を浮かべながら、一人ひとりの顔を見て、真っすぐ気持ちを受け取ってくれました。演奏が終わったあと「本当にこの曲、大好き」「ありがとうね」何度もそう言い、アンコールをしてくれました。

 そのあとには、混合アンサンブルの『オリエンタル・ウィンド』を演奏しました。この曲は、以前、ウィンターコンサートで演奏した曲ですが、なのはなのみんなにも人気のある曲で、リクエストが多くありました。新しい編成となった『オリエンタル・ウィンド』を演奏しました。


 そして最後には、お父さんが歌ってくれました。お母さんが、お父さんに出会う前からよく聴いていて、好きだったという一曲『RUN』を、バンド演奏で、お父さんが力強く歌ってくれました。お父さんの歌声を聴いていると身体の底から勇気が湧いてくるようで、私もこの曲が好きになりました。

 この曲を好きだったというお母さんのことを思い、強く求めて生きてきたことに、深いところで自分も共感し、そんなお母さんが大好きだ、と改めて感じました。

「姿がしなやかで優しいさま」
 そう花名が意味するシャクヤクは、お母さんの好きな花の一つです。(母の日に、どうか咲いてくれますように)、そう願いを込めて追肥をしたり、見守って育ててきましたが、母の日に合わせて、八重シャクヤクがきれいに花を開かせました。お母さんをイメージさせる「強い希望」「大きな志」「信念」といった意味を持った青色のアイリスなどと合わせて、お母さんに花束をプレゼントすることができました。


 ラストには、もう一度お母さんが『ハナミズキ』をアンコールしてくれて、三回目の演奏をしました。お母さんが喜んでくれたことが、何よりも嬉しく、満たされる気持ちになりました。

 母の日を節目に、私もお母さんのように、志と信念を持ち、強く美しい生き方ができるよう、お母さんの姿を見て、成長していきたい、そう思う会でした。