【5月号⑪】「新ビニールハウス移設」 よしみ

 

 三月に崖崩れハウス前下畑に新しく建設した新ビニールハウスですが、畑の土の状態があまり良くなく、お父さんが考えてくださって急遽ハウスを吉畑奧に移設することになりました。このハウスにはもうすぐミニトマトが植えられる予定で、早急にハウスを移設したいということで、四月十九日から二十一日の三日間でハウスの解体から再度建築するまでを終わらせたいとまえちゃんが話してくださり、今回私も建築メンバーに入らせていただき、まえちゃん、かにちゃん、まちちゃん、えりさちゃん、どれみちゃん、みつきちゃんと一緒に七人でハウスの移設作業をさせていただけたことがすごく嬉しかったです。

 一日目は崖崩れハウス前下畑に建っていたハウスを解体するところから始まりました。作業が始まるとき、最初にまえちゃんが、

「内にこもらず、外向きにみんなで声を掛け合って安全に作業をしよう」

 と話してくださって、まえちゃんの言葉でみんなが同じ気持ちになって作業を始められたように感じます。解体するときは、このあとハウスを建てる際に分かりやすいように部品を種類ごとに分けたり、骨組みのパイプもどのパイプがどこに使われていたのか忘れないように気をつけました。

 建設の作業ももちろん楽しいのですが、解体する作業も本当に楽しくてみんなと一緒に安全に気をつけながら、でもスピード感も大切に、ハウスを建設するときとは逆の順番で解体していきました。気づいたらあっという間に解体が終わり、目標だった一日で畑にあったハウスは跡形もなく部品も全て移設する吉畑奧に運ぶことができとても嬉しかったです。

 そして二日目からはいよいよハウスを建てる工程へ入りました。最初にアーチパイプでハウスの骨組みを立てていくのですが、前回ハウスを立てたときは、このアーチパイプを立てるときに一つひとつのアーチパイプの高さが揃うように立てられなかったために、そのあとの作業がやりにくくなってしまいかなり苦戦する結果になりました。

 そのため、今回はアーチパイプを建てる段階で全てのパイプの高さがほとんど同じになるように地面に穴を掘る深さを揃え、アーチパイプをその穴に差し込むときも、とにかく高さが揃うように意識しながら作業をしました。私はこのとき、まえちゃんと一緒にアーチパイプの端と端を持って、パイプのジョイント部分がズレないようにニ人で息を合わせてパイプを運んでいたのですが、周りには穴を開けてくれているかにちゃんやえりさちゃんたち、パイプをつなぎ合わせて私たちが運びやすいようにセットしてくれるみつきちゃんがいて、みんなそれぞれ役割は違っていても同じスピード感で作業していて、とても一体感のある空気だったなと思います。

 

ハウス移設後、ミニトマトの植え付け準備をしました

 

 アーチパイプを立てる工程が一番大変で、午前いっぱい時間がかかってしまったのですが、無事にほとんど高さが揃ったハウスの骨組みを作ることができました。そのあとは立てたアーチパイプに対して垂直にパイプを繋ぎ、金具でとめていきます。

 天辺にパイプを取り付けるときは、脚立を二つ立てて道板をしき、その上に乗った状態で作業していきました。私は高い所はそこまで苦手ではないのですが、それでも少しグラグラするとやっぱり怖かったです。でも、次第に慣れてきて怖さよりも楽しさの方が大きくなったし、金槌を使って金具を取り付けていく作業は本格的に建築をしている感じがしてとてもワクワクしました。

 

■優しさを感じて

 一人で金具を取り付けられないところは二人で協力するとスムーズに取り付けることができ、仲間の存在の大きさを感じました。私は今までなのはなで作業をしてきて、自分は周りの人にヘルプをお願いするのがすごく苦手でした。ですが、ハウスの建築作業をしていると、「ここを一緒に手伝ってもらえませんか」と一緒に作業をしているみんなに声をかけられるようになってきて、そうするとみんながすぐに駆けつけて一緒に手伝ってくれました。

みんなの優しさがありがたく、みんなと力を合わせて作業している時間が本当に楽しかったです。

 また、ハウスを建築している期間、須原さんがずっと側で見ていてくださって、道具の正しい使い方やハウスを建てるときのそれぞれの工程のポイントなどを丁寧に分かりやすく教えてくださり、とてもありがたかったです。この建築作業で教わった知識や技術はしっかりと覚えて、これからに活かしていきたいなと思いました。

 ハウスの骨組みが一日半で全て完成し、残りの半日の時間で最後の工程の、ハウスに農ポリシートをかける作業に取りかかりました。シートの端に、軍手の中に小石を入れたものをロープで結びつけ、それをハウスの反対側に向かって思い切り投げ飛ばします。 こんなに大きなハウス用のビニールを少ない人数でもかけることができ、すごいなと思いました。私は今回のハウスの建築作業の中で一番面白かった工程は、ハウスのシートを透明のテープバンドでとめる作業です。よくマイカー線を使ってとめるのですが、今回は幅七センチほどの透明のテープを使ってとめていきました。

 このときも、テープの先に小石を詰めた軍手をつけて片方の端を反対側に投げていき、ハウスをそのテープで固定していきました。ペアで声を掛け合って作業していると、ハウスを建てているけれどなんだか心のキャッチボールをしている感じがして、ハウス建ての作業の中でも特に楽しかったなと思います。本当に目標の三日間でハウスの解体から建築まで全てを工程を終えることができたときは、今までの作業の中でも一番と言っていいほど嬉しくて達成感を感じました。みんなの気持ちが一つになって作業するのはこんなにも楽しいんだと感じられて、すごくすごく嬉しかったです。

 この三日間、分からなかったり、上手くいかなくて大変だったことも何度かあったのですが、その都度、建築メンバーのみんなで考え、最後まで協力して作業できたことがとても幸せでした。このハウスにもうすぐミニトマトが定植されると思うととても楽しみで、立派なミニトマトが育ってくれるといいなと思います。