ずらっと生えそろった、じゃが芋。
畝の中央には、勢いのある緑が一列に整然と並び、イモの植え付けがうまくいったことを物語っています。
しかし、近づいて、よーく葉っぱを見てみると、すこし黄色かったり、時には白くなってしまっている子もいて、明らかに肥料不足。
窒素が多いと、虫や病気の元になるということで、元肥は一アールにつき五十キロ入れたのですが、そもそも、病気や虫に強いじゃが芋には、もっと元肥を入れてもよかったねと、お父さんが話して下さり、今回の追肥は、予定より少し多めに与えました。
草丈も十五センチから二十センチほどになっているので、ちょうどいい芽かき、追肥、土寄せの時期が来ていることもあり、さっそく大人数のみんなで、作業に取り掛かりました。青空の下で、のびのびと育っているじゃが芋を見ると、心が癒されます。
今回与える肥料は牛肥主体の総合有機肥料。牛肥とPKカル、もみ殻、有機石灰、苦度重焼燐、落ち葉堆肥を入れ、発酵の為に乳酸菌液とイースト菌を入れた、特製肥料です。ジャガイモは根の張りが浅く、生育初期段階は特に浅いです。しっかりじゃが芋の根が、肥料を吸えるところに追肥するように、お互いに確認しあって進めました。
追肥をしていると、株元に筋状に撒いた肥料から、ほのかにチョコレートの香りがして、ジャガイモも喜んでくれているように感じるほど、おいしそうな肥料を与えることができ、これで雨が降ったら、きっとジャガイモも、グンと大きくなっているだろう、そう思える、栄養満点の肥料を与えることができて嬉しかったです。
第一鉄塔の畑には、軽トラ山盛り一杯分を、保育園前畑には、軽トラ並一杯を使用する目標でした。
ゆりかちゃんが、一畝テミ一杯で足りるように撒くと、ちょうどじゃないかと言ってくれました。
丁度一枚の畑が終わると、軽トラに載った牛肥も綺麗になくなって、上手にみんなと配分して追肥ができて、綺麗な仕事は、こんなにも嬉しい気持ちになるんだなと思いました。追肥が終わると、今度は土寄せです。
「イモがたっぷりつくように、かまぼこ型の畝で、成長点ぎりぎりまで、しっかり埋める」
やよいちゃんが、お手本を見せてくれて、そのお手本通りの同じ形、質でできるよう、みんなで意識を高く持って行ないました。
隣の畝を立てている子は、どんどん土を寄せて進んでいきます。
負けじと私も、質を落とさずスピードを上げて、みんなと力いっぱい作業をすると汗が流れて来て、気持ちが良かったです。
成長点ぎりぎりまで、ギュっと埋めると、すこしじゃが芋が苦しそうな気がしました。
しかし、なのはなにきてから、初めて知ったことなのですが、じゃが芋は茎に芋が付くそうで、塊茎というそうです。
なので、ジャガイモのためにはしっかり、成長点まで埋めてあげるのが良くて、知識を持ったうえでの作業は、(ちゃんと埋めてあげなければ芋が付かない)という、じゃが芋への気持ちが格段に強まり、さらにやりがいを感じました。
植え付けの時、ジャガイモの周りに水がたまらないように、湿度を嫌うじゃが芋を思って、低いですが一メートル幅の畝を作ってあり、その畝を削って土を寄せていきました。じゃが芋を傷つけないよう、鍬は畝に対して平行に使い、株元までしっかりと埋め、第一回目の土寄せは完了です。
休憩の時、みんなで急な斜面に寝転ぶと、青空と真っ白な雲が見えて、ただそれだけだけれど、みんなとこうやって、遊びながら学んで過ごせることが幸せだと感じました。
みんなと協力して、肥料不足のじゃが芋を救うことができて、ひとまず安心です。
土寄せも、大収穫を願って、しっかりと寄せることができ、これでたくさんの芋がなること間違いなし! という作業ができて、また、これからしっかりと見守って、確かな手入れをしていきたいと思います。