「おじいちゃんの山で」 ななほ

5月4日 火曜日

・吹き矢の森へようこそ

 昨日の事になりますが、山小屋キャンプ2日目。家族みんなで岩見田の盛男おじいちゃんの山で過ごしました。
 私は山小屋ウォークラリーでれいこちゃんとのんちゃんと実行委員をさせて頂くことになっていたので、朝7時に古吉野を出発しました。

 全ての荷物を積み込み、オレンジのチェックシャツにジーパン。ピンク色のハットという実行委員の揃いの衣装を着て、エルフに乗りました。あゆちゃんと2人で車に乗るのは初めてだったのですが、とても居心地がよく、暖かい空気の中で山小屋に向かえて、そんなあゆちゃんの優しさに癒されたように感じます。

 山小屋に着いたら、まず最初に山小屋から一番下まで続く坂の掃除。7人位の人と竹ぼうきで履いていくと100メートルほどある坂があっという間に綺麗になりました。最後、下から見上げた景色の何も雑味にの無いおじいちゃんの山の景色の大きさや豊かさに、
(どうしてこんなに美しいのだろうか)
(どうしてこんなに心がときめくのだろうか)
 とため息が出るように生きている喜びを感じました。

 れいこちゃん、のんちゃんと吹き矢のスポットまで山を登り、下り、イノシシやシカ、いくつかの看板などを運びました。道中で、別のアトラクションの実行委員さんが準備している様子も見えたり、須原さんが「僕はもっと先だから」と看板を持って下さったり、大きな山に囲まれて、その中をただ歩いているだけでも楽しかったです。

 吹き矢のチームで制作した『動物注意』と『この先、矢が飛んでくる可能性あり』の看板。たくさんの人が助けてくれていつの間にか完成していた、10数頭のイノシシやシカ。

「この位置、どう思う?」「これはここでいいかな?」れいこちゃんに確認しながら釘で打ち付けたり、テープで貼ったり、とても可愛らしい矢を設置していく時間は、何かのお祭りのような文化祭の実行委員さんのようなワクワクした気持ちになりました。

 そう、私たちは吹き矢の実行委員。吹き矢の森の案内人です。
 9時半ごろ、続々とお父さんとお母さん、須原さんに永禮さん、寧くんと欧ちゃんに、あゆみちゃんとたけちゃん。卒業生のゆうきちゃんやそらちゃんご家族も到着しました。

 私たちは急いで山を登り、下り、そこからは最終確認や個人の案内人の練習などをしていたのですが、吹き矢のブースは丁度、真ん中の為、1時間ほど練習することができました。

 待っている時、
「あそこにあるのはコシアブラだろうか? 取りに行きたいけれど、吹き矢の実行委員だし、場所を離れるのも良くないよな」
 と思いながらただひたすら、山の中に立ち案内の練習をしていました。

「この声は、お父さんとお母さん!」そう思って、お父さんチームの姿が見えたら、そのまま須原さんがいるパチンコの方へ行ってしまい、「あれ?」と思わずキョトンとしてしまいました。

 吹き矢のブースでは何チームかがバッティングしてしまうことも多かったのですが、事前に用意していた豆知識を話したり、お父さんチームのみんなにはコシアブラなども取って頂けたり、お母さんの提案で前のチームの観覧をできるという風に変えて、みんなに待ち時間も楽しんでもらえたかなと思いました。

 吹き矢のブースはれいこちゃんが進行をしてくれていた為、私は最後の方しか見れなかったのですが、寧くんと欧ちゃんが一発で獲物をしとめていたり、寧くんは本当に有言実行でとてもかっこいいなと思いました。また、なぜか吹き矢の実行委員チームが吹き矢のブース内ではダントツの1位で、吹き矢の実行委員としての誇りをチームの誰もが持っていたようで、プライドの高い私たちのチームらしいなと思いました。

 最後、片付けをして山小屋前まで戻ると、盛男おじいちゃんが来て下さっていて、おじいちゃんの笑顔が嬉しかったです。れいこちゃんチームのみんなが、
「けいたろうさんがね、パチンコがとても上手で、ほとんど100点だった」
 と話してくれたり、クイズの答え合わせや結果発表もみんなとできて、実行委員をしていてもとっても楽しい、山小屋ウオークラリーだったなと思います。

・自然に囲まれて、夢の焼き鳥ハウス

 午後からは今年からの新企画、『夢の秘密基地作り』が始まりました。事前に廃材の中から準備した竹や木材などと盛男おじいちゃんの山にあるものを使って、秘密基地作り。おじいちゃんの山の中にある立木を1本以上使い、なのはなのみんなと秘密基地作りをするのがとても嬉しかったです。

 私たちのチームはバードハウス、鳥が集まる家ということで進めていたのですが、準備の段階でお母さんが、
「今年の山小屋キャンプはただキャンプでワイワイというものではなく、自分達で衣食住を満たせるためのものにします」
 というお話をしてくださり、
「これは鳥が集まってただ見て楽しむのではなく、鳥を仕留めてそのまま焼き鳥にできる、夢の焼き鳥ハウスにしよう」
 となりました。

 大きく生んで、大きく育てる。最初の図面書きの段階では、
「たくさんの仲間がお父さんとお母さんのお話が聞けるように、座布団を作ろうかな」
 と言って、私とけいたろうさんでわら座布団を作ることになったり、家の中にはブランコ、そして2階建てとスケール大きく挑みました。

「シンプルが一番です」
 基地作りの前に須原さんがそう話して下さり、ドキッとしました。でも、
「私たちならできる、絶対にできるよ」
 と声を掛け合って、みんなと創っていく時間が楽しかったです。

 土台をゆいちゃんやれいこちゃん、のんちゃん達が立ててくれて、さやねちゃんとゆかこちゃんがはしごを立ててくれて、途中で何人かの人とブランコ作りで須原さんに教えて頂きながら、ロープを縛り、木を切り、素敵なブランコを作りました。お父さんとお母さんが回って下さったり、おじいちゃんが楽しそうに見ていて下さったり、須原さんが、
「何か、インパクトが足りんけん」
 とアドバイスも下さり、知恵を絞りながらみんなと創っていくのが楽しかったです。

 隣のチームのはるかちゃんやあんなちゃん、永禮さん達も、
「このままじゃ、隣に負けてしまうから、永禮さん、何か作って下さい」
「分かりました、ではハンモックを作りましょう」
 と最後の30分位でハンモックを作っていたり、本当に形になっていく光景が見ていても嬉しかったです。

 そして展覧会。基地作りの実行委員さんたちについていき、最後、5チームすべての基地をめぐりました。あゆちゃんチームの『クールビズハウス』はとてもシンプルだけれど、ここで雨宿りをしたいなと思うくらい、とても温かく優しい印象があり、暑い夏には快適の秘密基地だなと思いました。

 次はなおちゃんチームの『傘がある』。最初は小さくて人がようやっと入れるくらいだったのですが、ロープで持ち上げると、1本の樹に傘が開き、本当にかさみたいな可愛いお家が完成し、「ここに住みたい」と思うくらいとても可愛くて絵本に出てきそうでした。

 そして『夢のアスレチック』。ゆりかちゃんチームのみんなが作った秘密基地にはラダーと滑り台があり、アスレチックの遊具のような外装の秘密基地が可愛かったです。それからも、ちさとちゃんチームや永禮さんチームは土台がしっかりとしていて、中も居心地がよく、側面がしっかりと守られていて、「この基地でなら、隠れられそうだ」と思うくらい、頑丈な作りになっていました。

 どのチームの秘密基地も本格的で、ユニークで、お父さんとお母さんも、「こんなものができるなんて思わなかった」と驚いてくださったり、須原さんや永禮さん、盛男おじいちゃんも喜んで下さり、その笑顔が嬉しかったです。おやつで食べた黒豆のパウンドケーキもあやかちゃんが焼いてくれたそうなのですが、とてもしっとりと甘く、美味しかったです。

 本当になのはなのみんなとなら何にでもなれる、どこへでも行ける、何でもできると思うくらい、誰もが本気で真剣に動き、「良いものを」と目指し基地を作ったり、ゲームをしたり、その空気が私は好きだなと思います。仲間はずれがいなく、みんなでやるという気持ちや流れの中にいると、本当に仲間の大切さやありがたさを感じて、山小屋キャンプを通して、自分の悪い所も良い所も、相手の悪い所も良い所も、全て理解したうえで、その仲間が好きだと思えました。

 基地もみんなに喜んでもらえて、ブランコにも乗ってもらえて良かったです。

・心が満たされて

 夕方からは竹を使った、自家製たけのこご飯作り。各チームで好きなように野菜切りをして、今晩のバーベキューの材料集めをして生きました。盛男おじいちゃんも奥戸さんでご飯も炊いて下さり、その賑やかな空気が楽しかったです。

 周りを見渡すと、誰もが笑っていて、りゅうさんがオープン天ぷら屋さんで山小屋前で天ぷらを揚げて下さったり、どこからかたけのこご飯やたきたてご飯の甘い香りもして、その中にいるだけで温かい気持ちになりました。

 思っていたよりも時間が押してしまったのですが、竹の子ご飯が炊きあがった時、「わー」と喜び、どのチームもオレンジの照明に照らされて、ドラム缶を囲みながら幸せに満ちた表情をしていました。

 そしてバーベキュー。今回のバーベキューメニューもとっても豪華でした。プレートの上に載ったジビエや豚、牛のたくさんのお肉。みんなで切ったキャベツの玉ねぎ。りゅうさんが揚げて下さったコシアブラやアスパラガスの天ぷら。マショマロチョコレートクッキー。そこに、炊き立ての白米とたけのこご飯などプレートから溢れてしまう位豪華で、嬉しかったです。

 お肉が焼けるまで、ご飯や天ぷら、時にはチームのみんなと笑いながらキャベツや玉ねぎをむしゃむしゃと食べていたのですが、奥戸さんで炊いたご飯はツヤツヤとしていて、温かくて、でも口の中に入れるとホロホロと崩れていく。味も食感もうまみもはっきりとして、言葉にできないくらい美味しかったです。

「昔の人はこんなにも美味しいご飯を食べていたのか」
 と思うと、奥戸さんの存在の大切さを感じたし、炊飯器で炊いたご飯を食べている今の私たちは、勿体ないなと思いました。おじいちゃんに羽釜でのご飯の炊き方を教えて頂き、実際に奥戸さんで炊いたご飯を頂くことができて、おじいちゃんが私たちに伝統的な文化や営みを教えて下さるのが本当にありがたいなと思いました。

 たけのこご飯ももちもちでとても美味しかったり、天ぷらもジューシーで、お肉も肉厚で油がよく乗って、とても贅沢でした。みんなで自分たちでご飯も装い、お肉を焼いて、「美味しいね」と言いながら食べる時間。ドラム缶を囲んでチームのみんなと時に笑い、時に幸せを感じて、バーベキューをする時間が本当に嬉しくて、なのはなファミリーでこんな経験をさせて頂けるのが本当にありがたい事だなと思いました。

 夜のライブも、今までサリーちゃんと練習してきた『Coffeとワスレナグサ』をみんなに聞いてもらえて嬉しかったです。有志のチームのみんなの演奏もキャンプに合っていて、なのはなの気持ちをみんなが演奏に乗せ、表現している姿が綺麗だなと思いました。

 そして須原さんによる『とんぼ』。永禮さんの歌。りゅうさんのサプライズ。そのどれも、聞いていても嬉しくなり、かっこいいなと思いました。須原さんや永禮さんの歌を効かせて頂く機会は滅多とないので、会場内もとても盛り上がったり、りゅうさんのあゆちゃんへの気持ち、9本の赤いバラの花束。そして『スタンドバイミー』と『パーフェクト』。

 あゆちゃんとりゅうさんがこうして夫婦としてお互いを尊敬しあい、大切に思い合う姿を見ていると私の心も癒されて、もっともっとあゆちゃんとりゅうさんが大好きになり、こんなに素敵な仲間、家族がいて私たちは幸せ者だなと思いました。

 最後はお父さんによる歌も聞かせて頂き、やっぱりお父さんの存在があってのなのはなファミリーだなと思ったし、お父さんのはにかんだ笑顔を見ると心が満たされます。

 ライブの締めは盛男おじいちゃんへの感謝の気持ちを込めて、みんなで『フラガール』も踊り、とっても素敵な1日を過ごすことができました。

 盛男おじいちゃんの山で遊ばせて頂いて、山小屋という原点で今もこうして山小屋キャンプができるのが有難いです。朝から夜の10時過ぎまで、みんなと遊んで、山を駆け回り、ヘトヘトになるまで笑って、こんなに幸せを感じていいのだろうかと思うくらい、仲間の存在を感じました。

 最後、寧くんと欧ちゃんと見た山小屋の景色や星空。あゆちゃんと過ごしたエルフの旅。古吉野に帰っても、りゅうさんが台所でバーベキューができなかった人の為にお肉を焼いてくださっていて、これがなのはなの空気だなと思いました。

 疲れてすぐに休んだり、弱音を吐いたり、片付けも放ったままにするのではなく、必要な事を必要な時にする、仲間を助ける、協力するという空気。私はまだ利他心を100%持てていないなという気持ちを感じるとともに、「私も利他心で生きたい」という気持ちが強く自分の中にあり、その気持ちと一緒にみんなの為にと動くと、自分も相手も嬉しい気持ちになります。

 そんななのはなファミリーや仲間の中にいられて嬉しいです。山小屋キャンプ2日目。おじいちゃんの山で自然に囲まれながら遊ぶことができて、とても楽しかったです。